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京都市の交通事業の危機感はもっともか?

先月、京都に行った時にトラフィカ京カードを使って鞍馬・貴船に出かけた話を書いた。

午後は鞍馬山へ

市原~鞍馬はバス・地下鉄1日券のエリア外である一方、地下鉄・バスの乗り継ぎ割引は適用され、

その割引幅はICカードに比べて、トラフィカ京カードの方が高い(というかICカードがなぜか割引幅が小さい)、

というわけで、叡電を使う場合に比べてもかなり安上がりだったということを書いた。

しかし、来年度にトラフィカ京カードは廃止の方向だという。しかも、それどころではなさそうだ。

京都市交、市バス一日券を700円に値上げへ コロナ乗客減で「危機的な状況」 (TRAICY)


今年度、京都市の交通事業は地下鉄・市バスともども赤字の見込みだという。

京都市は鉄道の整備状況などから、市民・観光客ともどもバス利用が多い。

このことから他都市の公営バスに比べれば、バスの経営状況はよい傾向にある。

地下鉄も烏丸線・東西線の2路線のうち、烏丸線は利用者が多く、経営状況はよい。

東西線は建設時の経緯により、三条京阪~御陵は線路使用料を別会社に払う必要があり、これが経営の重荷になっていたが、

ここを公有化して、国の支援制度と組み合わせて負担軽減したことで、かなりの改善効果があったようで、

近年は地下鉄事業も黒字になっていたという。


単年の赤字というだけなら、そんなに問題はなさそうなのだが、

「かつてない危機的な経営状況」などと煽りを書くほどに、京都市は警戒しているようだ。

というのも、京都市の交通事業は大量の有利子負債を抱えている。

これは、地下鉄の建設費がかさんだことが大きいと思われる。

埋蔵文化財の調査に時間を要したことや、東西線の建設時期が1990年代ということで遅かったこともあると思う。

バス事業にしても、観光客急増に対してあれこれ投資しており、金をかけてきたわけである。

このことから、交通事業の収入がこのまま上向かない状態が続くと、容易に破綻してしまいかねないということである。


そこで対策として、各種の投資計画を先送りするということになった。交通調査の延期なんていうのもある。

来年度以降で延期予定のこととしては、地下鉄ではホームドア整備のための車両改造、バスでは均一先払いの導入拡大など。

そして、最初に書いたトラフィカ京カードを含めた、各種乗車券の見直しという話が出てくるのである。


まずはフリー乗車券の見直しということで、まず筆頭に上がるのはバス1日券、

2018年に500円から600円に値上げされたが、さらに700円に値上げを考えているとのこと。

まぁこれはそんなものかなと思うが、地下鉄・バス1日券については、900円から1100円への値上げを考えているという。

これは、2018年までは京都観光1日乗車券として1200円で売っていたのを、バス1日券との価格差が大きいということで、

2018年に値下げしたという経緯があるのだが、またしても値上げという。それでも2018年以前よりは安いが。

ただ、バス1日券との価格差という観点では300円から400円に拡大するので、ここが気になるポイント。

2018年の料金見直しはバスの混雑緩和や、道路渋滞などによる満足度低下を緩和する目的があったと思っていて、

2018年以前ほどではないが、価格差が広がるのはあまり好ましいこととは思わないが。


そしてもう1つの見直しが、トラフィカ京カード・バス昼間回数券・乗継割引・PiTaPa利用額割引の廃止だという。

その代わり、ICOCA・PiTaPaのポイント制度を導入し、利用頻度の高い人への還元を実施するという。

現状の割引制度で残るのは紙回数券ぐらいかね。ヤサカバスなど紙回数券しかないバス事業者もあるからね。

京都市としては利用頻度の低い人(主には観光客?)まで割引の恩恵にあずかれるのは適切ではないと考えているようである。

確かに回数券系の割引はそうだと思うのだが、乗継割引はちがうんじゃないって?

乗継割引は地下鉄とバスの役割分担のために設けられているものですから。

でも、これが京都市の本音だとすれば、乗継割引について「ICカードがなぜか割引幅が小さい」という疑問の答えにはなっている。

おかしいとは思うんですけどね。


一応、トラフィカ京カード廃止の背景には、磁気カードを廃止していく方向であることも理由にはある。

磁気カードの発行・取扱にかかるコストが増加していることは事実ですから。

これをICOCA・PiTaPaで代替するという方向性自体はおかしいとも言えない。

ただ、利用頻度が低い人は足切りされるということの妥当性はどうだろうということである。

とはいえ、1日乗車券は引き続き磁気カードでの発行になるとみられるので、磁気カード全廃というわけではない。


京都市にたびたび訪問する中で思うのは、バスだけで移動すれば安いことは知っているが、

それはやりたくないし、やるべきではないということ。

適切に鉄道とバスを組み合わせて移動するようにしなければ、時間の浪費がひどいし、混雑もきつい。

しかしながら、京都市は地下鉄だけで3社(京都市・阪急・京阪)とあり、運賃が別切りで高く付く。

このことから、鉄道のみで移動が可能でも、バスの所要時間が不利でなければ、直行のバスを選ぶことも合理性がある。

一方で、乗継割引や地下鉄・バス共通のフリーきっぷなどがあれば、市営地下鉄・バスの組み合わせを選びやすくなっている。

実際のところ、バスだけで移動した方が安く済むケースがほとんどなのだが、

乗継割引などあることで、乗継を行うことが時間と運賃のバランスが優れる場合は多くなっている。

これがなくなると、バスだけに比べてものすごく高くなるケースが増えると思っていて、どうしたもんかなぁと。


具体的な実施内容はまだ発表されていないが、おそらくこの通りになるんだろう。

確かにその通りだと思う部分もあるし、持続可能な公共交通とするためには利用者が負担するべき部分もあると思う。

ただ、京都市の交通体系にとって必ずしも好ましくない内容もあるので、そこが気がかり。

現状があまり好ましくないところはけっこうあるんだよね。

例えば、バスの均一制の区間が広い分には運賃が高く、乗車距離が短いと割高で、乗車距離が長い場合は割安すぎるということ。

そこを各種の制度で覆い隠している部分もあったわけだけど、なくなるとどうなるかなぁと。


Author : Hidemaro
Date : 2021/01/02(Sat) 22:36
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