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育成牧場は重要

日曜日の安田記念、グリーンチャンネルで観戦していた。

土曜日に枠連4-4のことを気にしていたやつです。(cf. 馬連と同じ枠連)

グランアレグリアが優勝、これはお見事だった。

注目されていたアーモンドアイはスタートで調子を崩して、それでも2着に入れるのは強いと思うが、勝負の世界は厳しい。

それならそれで、同じオーナーのインディチャンプには頑張って欲しかったが、彼もまたうまくいかなかったようで3着。

1着・2着が牝馬(メスの馬)だったけど、僅差で4着になったノームコアが3着に入っていたら1~3着を牝馬が独占だったという。

ここのところ牝馬の活躍が目立つという話があったけど、3頭中3頭が掲示板入りだから本当にすごいよね。


アーモンドアイの安田記念挑戦について、中2週というのは彼女にとってこれまでにない間隔だということが言われていた。

ここが懸念材料だとは言われていて、持ち味を出し切れなかった1つの要因かもとは言われている。

確かにデビュー以来の戦歴を見てみると、一番間隔が詰まったところでも中5週なんですよね。

概ね 春に2レース、秋に2レースといった具合でして、このことを見て「ゆとりローテ」と言うファンもいる。

確かに他の10億円以上稼いだ馬の戦歴を見てみると、春3レース、秋3レースぐらいで走って、勝ったり負けたり。

GIレースの勝利数ではこれらの活躍馬に並ぶが、これらの馬と並べて本当に強いの? とファンに疑問を持たれていると。

真相はさておき、どうもいろいろ調べていると、オーナーサイドの都合というのもありそうだ。


JRA所属の馬は常にトレーニングセンターにいるわけではないし、むしろトレーニングセンターに居続けることは難しい。

というのも、各厩舎は馬房数の2.5倍の馬を所属させることができるからである。

単純に考えれば所属馬の6割はトレーニングセンターの外にいる必要があり、そのため当面走る予定のない馬は放牧に出すわけである。

かつては放牧といえば典型的には北海道の牧場で長期休養することを指していたようだけど、

最近では頻繁にトレーニングセンターにいる馬を入れ替える都合、トレーニングセンターの近くの牧場で滞在することが多く、

その牧場というのも、小さなトレーニングセンターのようなもので、充実した調教設備を持つようになってきた

牧場からトレーニングセンターに帰れば、比較的短期間(制度上は最短10日)でレースに出てもらうと。


トレーニングセンター近くの育成牧場はここ数年でホットなものになっていて、栗東・美浦の近くにあれこれ新設されている。

先日、偶然に故郷にそのような育成牧場があるのを知ってびっくりした。これも5年ほど前の開業らしい。

昔住んでたところから自転車で15分も走れば着くようなところである。

栗東トレーニングセンターから比較的近いということで、北海道の育成牧場の分場が置かれているようである。

トレーニングセンターに入って早期デビューできるように鍛えて、放牧期間中に休養して鍛えて、そういうことができる施設である。

これらの育成牧場というのは、地方競馬の調教設備よりも充実していることもしばしばで、

見込みがありそうな馬に補助金を出して、地方デビューの強い馬作りに使えないかと考えているようである。


これはトレーニングセンターに長期間置けない理由なんだけど、もう1つオーナーサイドの事情もある。

アーモンドアイとインディチャンプのオーナーはシルクレーシングという、1口馬主のクラブ法人なんですが、

なんと173頭の現役馬が所属しているということで、とんでもない大所帯なんですね。

で、JRAでは同一オーナーの馬でトレーニングセンターに入れられるのは同時に90頭までとなっている。

ほとんどのオーナーは90頭も持ってないので、この制限が問題となることはないが、

所属馬があまりに多すぎる馬主だと、どの馬をトレーニングセンターに入れるか全体最適を図らなければならない。

そこでどうするかというと、1回レースを走ったら、その結果によらず放牧に出すわけである。

放牧に出すことがわかっていれば、次に厩舎に戻す馬の計画も立ちますからね。


実際どうなんだよということで、こんなWebサイトを見つけた。

競馬外厩情報 ウェブ競馬新聞

外厩というのはトレーニングセンターの外の育成牧場ってことだね。

放牧帰り1走目の馬と、牧場名・トレーニングセンターに帰ってきた日が並べてある。

5/17、ヴィクトリアマイルのアーモンドアイについては「4/30ノーザンF天栄」と書いてある。

トレーニングセンターに戻ってきて17日後に走っての勝利だったんですね。同じ週に戻ってきた馬は計5頭である。

プリモシーンは「5/6ノーザンF天栄」だから制度上の最短に近い11日後の出走だったようだ。


このデータは2019年以降、網羅的に集められているようなので、2019年デビューの馬をいくつか調べてみた。

まずは、バンクオブクラウズである。レースで使う方針というノルマンディーサラブレッドレーシングがオーナーの2勝馬。

2019/11/14にKSトレーニングセンターから入厩、12/21のレースでデビュー、翌1/12、1/25と出走。3戦目で勝利している。

次は2019/3/11に吉澤ステーブルWESTから帰厩、4/11、4/26(2勝目)、5/24と走っている。

今は放牧中で、まもなくトレーニングセンターに帰厩して、次のレースに備えるようだ。


次、セントオブゴールドである。さっきも書いたシルクレーシングがオーナーの2勝馬。

2019/7/6にノーザンファーム天栄(以後、放牧先は全て同牧場)から入厩、8/4デビュー、

次は10/1に帰厩して10/26に出走・勝利、翌1/8に帰厩して2/2に出走、3/20に帰厩して4/18に出走・勝利となっている。

トレーニングセンターに入って1ヶ月ぐらいで1回走って放牧、2ヶ月ほど開けるというのを繰り返している。

他も数頭見てみたけど、だいたいこんなので、これがうちのやり方というオーナーの意志が伝わってくるようである。


昔は放牧明けは走らないというのが定説だったらしいが、今は放牧明けから実力が出せるようにすることが期待されている。

トレーニングセンターと牧場が近ければ、調教師が牧場に行くなど、密に連携を取りながらやっているようである。

走らない馬をあまり長期間トレーニングセンターに置いておけない以上は、牧場でどうやって過ごさせるかは大切な作戦だろうし、

そして、いつトレーニングセンターに戻すかということを牧場での様子を見ながら判断しなければならない。


もっとも、育成牧場やオーナーが主導権を取って鍛えているのでは? という馬もあるようで、

そんな馬を多く管理する調教師を「餌やり師」だとか揶揄する人もいる。

確かに多くの馬を所有するオーナーにとって全体最適を図るためには、所有馬の状況を的確に把握しなければならない。

どうしてもトレーニングセンターの外にいる馬が多いので、育成牧場が主導権を取ってやるのは自然なことである。

それで計画的にトレーニングセンターに入れて、計画的に放牧するためには、走るレースもオーナーサイドで想定することになる。

実際にこの通りかはわからないけど、伝統的な調教師像とは違うんだろうなとは思う。


アーモンドアイについて、すでに芝GI 7勝というのは歴代トップの記録ですごいんだけど、

引退レースで7勝目とかいうのと比べると、まだこの記録を塗り替えられるチャンスがいくつか残っているのはすごい。

それもこれも元気で走り続けられるからこそで、牧場関係者のケアの賜物なんじゃないかと思う。

ゆとりローテだなんだというけど、これも1つの作戦だよね。これがうまくいくのも彼女の良さなんじゃないか。

もちろん実戦を積んでこそという馬もいるし、それはそれでその馬の良さだと思いますけどね。


Author : Hidemaro
Date : 2020/06/08(Mon) 23:26
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