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強制送還できずに溜まっちゃう

出入国在留管理庁という役所は収容施設を持っている。

短期の収容は各地の入国管理局の庁舎内で、長期の収容は全国2箇所の入国管理センターを使っているそう。

どうして、このような収容施設を持っているのかというと、

不法滞在などの疑いのある外国人を審査する間、あるいは退去強制が決定してから実際に国外に退去するまでの間、外国人を収容するため。

犯罪の容疑者を拘置所に収容するとはまた違う目的なので、こういう独自の施設を持っているわけだ。


もっとも、不法滞在だからといって必ず収容されるわけではない。

現在は出国命令という制度ができて、不法滞在でも簡易な手続きで早々に自費で出国すればよしとなった。

出国命令 (入出国在留管理庁)

この仕組みによれば、収容されることなく、早々に出国でき、出国後の上陸禁止期間も1年と短くなっている。

国にとってみても、収容にかかる費用、強制送還にかかる費用がいらないので、メリットが大きい。

あと、不法滞在があった場合でも、状況によっては特別在留許可が認められることがある。

認められるには時間を要することもあるが、逃亡などのおそれがなければ、仮放免を認めている。

条件次第ではあるんだけど、条件にあてはまるからといって必ず収容されないというのはそういうこと。


いろいろな事情により長期間の収容になっている外国人がいるわけだが、

そうして収容されている人についてのデータが新聞に掲載されていた。

入管施設、ハンスト相次ぐ 収容長期化で「仮放免を」 (朝日新聞デジタル)

収容中の外国人の7割が退去強制命令を受けて拒否した人だという。

国籍別ではイランが最も多く101人、全体の1割以上を占めている。

それに続いて、スリランカ、ブラジル、フィリピンとなっている。

さらに、こうして収容されている人の4割は収容前に有罪判決を受けており、仮放免しないことにも理由があると言っている。


イラン国籍というと、入国者数で言えば全体の1%にも満たないほど少ないのだが、

こうやって収容されている人数でいうとトップになることには、それなりの理由があるようだ。

新設の在留資格、イラン・トルコは除外へ 来月最終決断 (朝日新聞デジタル)

実はイランは本人の同意がない場合は、退去強制になった外国人へのパスポートを発給しないそうで、

それが長期間の収容の原因になっているようだ。


あとは、こうして退去強制を拒否するような人は、飛行機に乗せてもらえないという問題もあるようで、

国籍国ごとに人数がまとまったところでチャーター機による強制送還を行っているそうだ。

数十人のために飛行機を1機借り切るというのはお金はかかるのだが、個別に職員などが立ち会うよりは楽で安上がりらしい。

合点がいかない「不法滞在者の強制送還にチャーター機、年間3000万円」の国費負担…それでも法務省が「実はコスト安」という“内実” (産経ニュース)

フィリピン、タイ、スリランカ、ベトナムなどで実績があるようだ。

確実な方法であるのはそうだけど、やはりチャーター機を待つような状況だと、収容期間も長くなってしまう。


日本国憲法には居住移転の自由とか、職業選択の自由というのがあるけど、

外国人にはこれらの自由が完全には認められていないとされている。

特別永住者だと上陸許可も退去強制もないので、完全に認められていると言ってよいでしょうが。

そして国際的な慣例では、国籍国は送還された国民を受け入れなければならないことになっている。

実際、日本人が日本に帰国することは拒否されることはなくて、パスポートを失おうが、どんな犯罪を犯していようが帰国はできる。

いざとなれば帰国させればよいから、外国人は自由に上陸拒否や退去強制をしてもかまわないと考えているわけだが、

実はそうもいかないケースがあって、そういう外国人が不法滞在の状態で溜まってしまうのではないか。


もっとも、国籍国の保護を受けられないということで、難民認定されればその限りではないし、

難民というのは国籍国の保護を受けられない人のことだから、テロ組織に迫害されているのは当てはまらないといいつつ、

そういう場合は難民に準じて特別在留許可を与えるなどの配慮はされているようである。

日本にいる外国人には、帰国したところで生活基盤がないケースもあろうと思うが、

その一方で日本国内には身寄りがいるような場合だと、特別在留許可を与えた方がよいという判断も成り立つ。

夫婦関係・親子関係など精査した上で、大きな犯罪を犯していなければ、認められるケースはけっこうあるようだ。


外国人との関わり方は国次第ではあるけど、日本の入出国在留管理庁の考えがおかしいとまでは言えないとは思う。

不法滞在の外国人を退去強制にするのも、素行不良の外国人の特別在留許可を認めないのも、

犯罪歴などを理由にして逃亡する恐れのある外国人を強制送還の手配ができるまで収容するのも、あり得る話だ。

裁判所が基本的に関与しないのは気になるが、外国人に対して役所の自由裁量を認めるのも、わりとよくあることである。

ただ、問題は国籍国へ送還するという手段が妥当ではないケースが一定あるということ。

生活基盤に乏しく、素行不良な日本人もいるけど、それは仕方ないと生活保護や地域の支援を受けながら暮らしているわけだけど。

特別永住者以外の外国人にそれを適用するのは抵抗があるということなんでしょう。


Author : hidemaro
Date : 2019/10/02(Wed) 23:46
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