日記帳だ! with Tux on Libserver

二度目の大改造!! 日記帳…か?を継承し、より柔軟でパワフルなBlogに変身しました。

RSSに対応しています。リンク・コメント・トラックバックは自由にしていただいてほぼ問題ありません。
RSS購読方法、僕のリンク・コメント・トラックバックについての考えを読むことをおすすめします。

中央省庁のお引っ越し?

消費者庁が2020年から徳島県庁内に「新未来創造戦略本部」を設置することが決まったそうだ。

「消費者庁 新未来創造戦略本部」について (消費者庁)

これは徳島県から消費者庁の移転要請を受けたトライアルの結果、

本庁の移転には至らないが、研究拠点としては活用できるということで、決まったようだ。

職員数は80名程度、消費者庁全体で360名程度だそうだから、徳島勤務は2割ぐらいですかね。


東京一極集中の是正という観点で、政府関係機関の地方移転について道府県などに提案を求めたところ、

研究機関とか、研修機関とか、中央省庁とか、いろいろな移転提案が届いたそうだ。

その中で中央省庁の移転で、2014年の閣議決定に記載されたのが次のところ。

  • 文化庁 (京都府提案)
  • 消費者庁 (徳島県提案)
  • 総務省統計局・統計センター (和歌山県提案)
  • 特許庁 (大阪府・長野県提案)
  • 中小企業庁 (大阪府提案)
  • 観光庁 (兵庫県・北海道提案)
  • 気象庁 (三重県提案)

もっとも、特許庁は本庁の移転まで踏み込んだ提案ではなく、一部部門の分散の提案だったりするのだが。


この中で本庁の移転という決定に至ったのが文化庁で、

現在の京都府警察本部本館(新築移転予定)を改修して、2022年までに文化庁長官以下7割程度の職員が働く予定になっている。

文化庁の関西への移転というのは、だいぶ昔から提案されてきた覚えがある。

関西一帯は文化財が集中している地域だし、伝統文化の継承に向けた取り組みの中心地であるし、京都は現代においても芸術の都というにふさわしい。

実際のところは舞台芸術や映像分野などについては、東京の方が中心的なところもあるけど、全体的に見れば京都への移転は価値があると判断されたようである。

今回の移転に際しては、京都府警察本部本館の近代化遺産としての価値も考慮して、

耐震工事などの必要な工事は京都府が負担するということで、そういう地域のサポートも後押しになったようである。


その次に踏み込んだ取り組みがされていたのが消費者庁だった。

なぜ徳島県が消費者庁の移転を提案したかというと、徳島県は消費者行政・食の安全安心の先進的地域だからということらしい。

人口減少・高齢化が全国平均を超えるスピードが進む地域とあって、今後全国的に起きうる課題が先んじて現れる地域で、

そういうことにも先手を打って取り組んでいるなんてことも書かれている。

徳島県の要望は消費者庁全部の移転だが、消費者庁自体が複数の省庁の横串を刺すような形でできた役所なので、

なかなか全庁移転は難しいとは早々に言われていたが、研究拠点としては一定の手応えがあったようである。

「新未来創造戦略本部」という組織名には、徳島県での先行事例を全国で生かして欲しいという期待も込められているのだろうか。


もう1つ、すでに実現したのが総務省統計局である。

和歌山県が統計局と統計センターの本庁の移転を要望した。

関西空港と新大阪駅へのアクセスがよいので全国各地との行き来がやりやすく、住環境に優れているという主張だった。

本庁移転という機運は全くないのだが、「統計データ利活用センター」という拠点が和歌山市に設けられた。

これって何かって話だけど、統計データを利用した研究を行うための拠点なんですね。

一般に利用できる統計データというのは、集計後のデータだけだが、公益性のある研究には調査票データの提供もされているらしい。

ところがセキュリティ面での配慮が必要なので、データの使用はオンサイトという特別な研究室に限られている。

東京の統計センター以外にも一部の大学などにも設置されていて、近畿地方でもすでに4施設あるので必要性はよくわからないが、

和歌山市の施設はオンサイトとデータサイエンス人材の育成を目的とした施設と位置づけられているようだ。


あとはこれといったところはないけど、特許庁は大阪府の提案を受けて、近畿地方でのサービス強化を行うことになり、

グランフロント大阪にINPIT-KANSAI(工業所有権情報・研修館 近畿統括本部)という拠点を設置した。

工業所有権情報・研修館 にとっては初となる東京以外の拠点になる。

もともとの大阪府の要望も特許庁の一部移転なので、その要望が部分的に実現したものと言える。

観光庁も兵庫県・北海道の要望を受けて、本庁の移転はしないが、地方運輸局に観光部を設置することになったようだ。

このあたりは今まで地域に根ざした取り組みが不足していたのを是正するという取り組みでしょうかね。


東京から移転する踏ん切りが付くほどの理由があったのが、文化庁の京都への移転ぐらいだったのかなと。

それに次いで消費者庁だったわけだけど、消費者庁というのが発展途上の役所というのも背景にはありそう。

統計局も将来的な移転もあるかもと考えている人はいるのかなと思いつつも、現状でそこまで言えるところまでは来てないんだろう。

少なくとも和歌山県というところの決め手になる要素は全くなさそう。


まぁ裏返せば東京でなくともというところはあるんだよね。

国会があるというところで漫然と東京に役所を置いているだけじゃないかと。

三重県が気象庁の移転を提案していて、これ自体は三重県に移転する具体的メリットはないとほぼ門前払いだが、

東京を本拠地にして気象観測や予報業務をやる意味って何だ? という問にこそ答えにくい気がする。

中央省庁だと、東京から転出する前提でロードマップを引いた試しのないところがほとんどだろうから、

何があるべき姿なのかわかっていないのが実情なんじゃないだろうか。

東京に立地しにくい施設はもうすでに転出したから、もういいだろうという背景もあるんでしょうけどね。


Author : hidemaro
Date : 2019/08/20(Tue) 23:36
社会 | Comment | trackback (0)

Tools