投票方法いろいろ
今日は参議院議員選挙の投票日なので、入場券と選挙公報を片手に昼前に投票所に行ってきた。
この時間帯は投票所が混み合う時間ではあるのだが、それにしても列が長い。
しかも列が進まないからおかしいな、と思ったらしばらくして動き出した。
名簿照合のところまで来ると、なんか大きな車いすに乗った人が職員とやりとりしている。
何か知らないけど、特別な対応が必要で、そのために職員が動員されて、名簿照合が止まってしまったのだろう。
投票所に行き、渡された投票用紙に自筆で書くのが日本の選挙の基本である。
投票所に行くというのは、当日の投票でもそうだけど、期日前投票でも不在者投票でも基本的にはそう。
他の市町村で不在者投票をする場合、投票用紙のセットは本人に届くのだが、不在者投票所に持参して、そこで記載して投票することになっている。
不在者投票所は病院などにも設置されることがあって、わりと柔軟な対応が可能である。
その後、届いた投票用紙は、当日に投票資格を確認して投票箱に投じられる。
これが基本だが、それでは投票しがたい有権者もいるので、いくつか特別な投票制度が用意されている。
投票所での特別な投票方法としては、代理投票と点字投票もある。
代理投票は自分で投票用紙に書けない人が使う制度である。
代理投票を申し出ると、補助者2人が出てきて、一方が指示に応じて記載、もう一方が記載内容が指示通りか確認する
この補助者というのは投票所の職員があてがわれるので、代理投票の申出があると名簿照合が止まることはありそう。
当たり前だけど、補助者は投票の秘密を守る義務がある。
点字投票は点字を記載することで投票する方法で、この制度があるということは全ての投票所に点字器と専用用紙があるということ。
視覚障害者にとって、自分が書いた字が読めないということは、鉛筆で字を書いて投票するのは困難である。
点字ならば、自分で書いた字を自分で読むことができる。だから視覚障害者が書く字として点字が使われるんだね。
普通の投票用紙に自分で書けないという点では、視覚障害者も代理投票の対象になるし、そうしている人も多そうだが、
点字投票ならば自らの手で、誰にも投票内容を明かすことなく投票できるというメリットはある。
投票所に来ることができない人への投票方法としては、郵便投票の制度がある。
対象は一定の条件を満たす身体障害者だが、最近は要介護5の認定を受けている人が対象になるなど拡大されている。
郵便投票は不在者投票の一種だから、投票用紙が手元に届くところまでは一緒で、
そこから自宅で投票用紙を書いて返送することで投票できるところだけが違う。
かつては郵便投票の場合は、必ず本人が投票用紙を書く必要があったが、現在は一定の条件を満たす人は代理記載が可能になっている。
日本国内では次の通りだが、日本国外での投票を想定した制度がある。
船上からファックスで投票する洋上投票、これはあらかじめ投票用紙を積み込んでおく必要があるのだが、
選挙期間中ずっと外国で航海している船でも投票することが出来る。
選挙期間中に日本国内の港に入るのなら、一般の不在者投票制度も使える。
在外投票ということで、外国に住んでいる日本国民が対象で、在外公館での投票と郵便投票がある。
郵便投票は国内の郵便投票とほぼ同じ仕組みだが、在外選挙の対象者なら誰でも対象である。
在外公館投票はその場で投票用紙を受け取って投票すると市町村に郵送される。近くに在外公館があれば手軽である。
多くの人にとってはあまり縁がない制度かもしれないが、できるだけ多くの人が投票できるように工夫がされている。
ところで、今の投票所は段差がないので、手押し車を押して投票に来るような人にとっても、容易に投票できている。
当たり前だと言いたいところだけど、投票所によっては石段が登れないと投票所にたどり着けないなんていうこともある。
そういう投票区ではあらかじめ期日前投票所に行くとか、郵便投票が使えるならそれも選択肢なんだろうが、負担が重いこともある。
それとはまた違う問題だけど、当日の投票所で対応する代理投票と点字投票は仕組みとしては簡単で使いやすいよね。
職員配置の都合、他の投票者に影響が出てしまうのが実情かと思うが、そのときだけはご勘弁をということでしょうかね。
Author : Hidemaro
Date : 2019/07/21(Sun) 20:23
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