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帯域を使えば画質がいいってもんでもないが

TOKYO MXがマルチチャンネル編成を行っている影響で画質が悪いという話をちらっと書いた。

24時間ジャックってできるものなの?

何気なく見ててもなんとなく気になっちゃうのは確か。

それでインターネットを調べてみると、同じ番組を放送することが比較的多いBS11との比較が見つかるが、確かにMXの画質は明らかに悪い。


最近、BSデジタル放送ではチャンネル再編が行われた。

目的は4K放送のためのチャンネルを確保するため。その結果、昨年12月に4K実用放送がスタートした。

BSの4K放送は従来からのアンテナ(右旋)で受信できるのは、チャンネル再編のおかげである。

チャンネル再編ではスロット数の多いチャンネルのスロット数を削減した上で、物理チャンネルの変更が行われた。

スロットとは1物理チャンネルを48分割したものである。

といっても、論理チャンネルは変わらないし、視聴者にとっての見た目はあまり変わっていない。一部のテレビで再スキャンが必要だった程度。

ただ、スロット数が削減されたということは、多少なりとも画質への影響があったということである。


現在のBSデジタル放送(2K)で、1チャンネルあたりのスロット数が最も多いのがWOWOWの24スロット(3チャンネルとも)である。

再編前は民放の無料放送でも24スロットもっていた放送局が多かったが、ここは軒並み16スロットに減らされた。

次に多いのがNHK BS1で20スロット、再編前は23スロットだった。

マルチチャンネル編成を行うことが比較的多いことや降雨対応放送(降雨時も低画質の放送が受信できる仕組み)をやっているのも考慮してか他局より多め。

そして、その次に来るのがNHK BSプレミアムとBS11の18スロットとなっている。

BSプレミアムは再編で21.5スロットから減らされた結果とのこと。BS11は開局時から18スロットだった。

この2局は1920×1080のフルハイビジョン放送を行っている。今はWOWOWとこの2チャンネルだけらしい。

かつては他にも多くあったようだが、再編を機に地上デジタル放送と同じ1440×1080にしている。

その他、大半の放送局は16スロット。ただし、これより少ない放送局もあってHD放送で一番狭いところは13スロットでしょうかね。


以上のことから、地上波で唯一終日マルチチャンネル編成を行うTOKYO MXは最低画質のハイビジョン放送で、

BSで18スロット占有して、フルハイビジョン放送を行うBS11は無料放送では最高画質のハイビジョン放送である可能性が高い。

地上波の1チャンネルのビットレートは16.8Mbps、BSの1チャンネル(48スロット)のビットレートが52Mbpsだそう。(いずれも典型的な変調条件で)

BSの16スロットと地上波1チャンネルはほぼ同程度ってことだね。再編で多くの放送局16スロットになったのはこういう背景もありそう。

MXが両チャンネルにどのように帯域を割り振っているかは不明だが、2:1で分けているとすると、BS11はMXの1.74倍ほどの帯域を使える計算になる。

そりゃまぁこの2つの放送局で比べると、差は大きいよね。


もっとも、MXの終日マルチチャンネル化も、BS再編も背景にはエンコーダの改良というのがある。

エンコーダの改良により低いビットレートでもあまり画質を落とさずに流せるようになってきた。

特にBSデジタル初期からある放送局は、帯域を使う割には画質があまりよくないところもあったらしい。

さすがにMXぐらいまで削ると批判は多いけど、先のBS再編程度であれば気にするひとはそんなにいないのが実情だろう。

どれもHD放送として成立しているというのは面白いところだけど、どこで折り合いを付けるかは放送局次第ってことですね。


ところで、地上デジタル放送・BSデジタル放送(2K)の映像のエンコード方式はMPEG-2 Videoが使われている。

これはDVDのエンコーディング方式として実績がある方法である。

その昔、Blu-rayとHD DVDの争いがあって、あっさりBlu-rayが勝っちゃったわけだけど、その背景の1つにMPEG-2があったはず。

HD DVDはBlu-rayより容量が少ないが、製造コストが安く出来るという話だった。(まもなくBlu-rayの製造コストが並んでしまったのだが)

容量が少ない分、高圧縮なエンコード方式を使えばよくMPEG-4 AVCを使えば、映画の収録には不便しないと言っていた。

ところが2005年頃のハリウッドではどうしてもMPEG-2じゃないとダメだということで、MPEG-2でも満足に記録できるBlu-rayが選ばれたのだ。

というのも当時のMPEG-4 AVCというのはモバイル向けの高圧縮エンコードで、HD映像に使うものではないと考えていたかららしい。

ところが今となってみればBlu-rayもほとんどはMPEG-4 AVCを使っている。これはHD映像に適したプロファイルができたからだという。

AVCは圧縮率を高くしても画質を保ちやすいので、それを生かして長時間1枚に収録するような作品も出てきているようだ。


それで、日本の地上デジタル放送の方式 ISDB-T はブラジルをはじめとする各国のデジタル放送の方式に選ばれたわけだけど、

日本のISDB-Tと全く同じではなく、映像のエンコード方式がMPEG-4 AVCに変更されている。他にも差はあると思うが。

導入時期の多少の差とも言えるが、その間にこう変わっちゃったんだよね。

もし日本のデジタル放送でもMPEG-4 AVCが採用されていたら、今よりもよい画質でHD放送が楽しめていたかも知れない。

特にマルチチャンネル編成時の改善効果は大きいんじゃないだろうか。


この点においては4K・8K放送で使われているISDB-S3は改良されている。

まず、変調方式を変更し、周波数使用効率を向上させた結果、同じBS 1チャンネルの帯域幅が100Mbpsにできるよう。

その上で映像のエンコード方式はH.265/HEVCを採用している。これはMPEG-4 AVCよりも高圧縮な方式だそう。

この結果、BS 1チャンネルに4Kであれば3チャンネル、8Kであれば1チャンネル入ることになっている。

2K放送の多くが16スロット、すなわちBS 1チャンネルに3チャンネル入ると考えると、2K放送と4K放送で同じなんですね。

将来的にはISDB-S3への移行が進むのかも知れない。

4K・8K放送への移行がさらに進むかもしれないし、2K放送のまま帯域を減らせれBSのチャンネル数を増やせるかもしれない。

ただ、H.265/HEVCのエンコード・デコードの負荷は相当重いようで、家庭のテレビに広く普及するまでにはまだ時間がかかりそう。

BSならまだしも、地上波はどうだろう? そこは懐疑的だけど、電波の効率を言えば現方式は古いなとは思う。


Author : hidemaro
Date : 2019/01/06(Sun) 14:07
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)

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