日記帳だ! with Tux on Libserver

二度目の大改造!! 日記帳…か?を継承し、より柔軟でパワフルなBlogに変身しました。

RSSに対応しています。リンク・コメント・トラックバックは自由にしていただいてほぼ問題ありません。
RSS購読方法、僕のリンク・コメント・トラックバックについての考えを読むことをおすすめします。

JavaScriptを有効にし、Cookieを受け入れ、以下のブラウザを使うことで完全なコンテンツが楽しめます。
Mozilla Firefox 3.0(Get Firefox)・Opera 9.6・Safari 3.2・Lunascape 4/5(Gecko)・Lunascape 5(WebKit)
Internet Explorer 7/8とそれを使うIEコンポーネントブラウザ(Lunascape・Sleipnirなど)

安楽死という悲しい過去があった

このBlogでもたびたび取り上げている「ウマ娘プリティーダービー」、

史実と空想の間を行くような作品だからネタには事欠かないのかも知れない。

そんな中、先週放送の第7話では、始まる前からこれはどうなる? と言われていた秋の天皇賞が描かれた。

なぜ、このレースの描かれ方に注目されたか。それはモチーフとなったレースの悲しい出来事のためだ。


モチーフとなったのは1998年秋の天皇賞とされている。

主人公 スペシャルウィーク と、その憧れの先輩 サイレンススズカ を軸に話が進んでいくのだろうとみられたところで、

そうなってくるとこのレースは避けられないのでは? と当初から言われていた。

サイレンススズカ のモチーフとなった馬は、このレースが最後のレースとなったのだが……

サイレンススズカは抜群のスタートで快調に飛ばし、2ハロン目から急に加速して後続を突き放すと、前走を上回る1000m57秒4の超ハイペースで大逃げをうった。だが、それは彼の普段のレーススタイルであり、ファンも不安など全く感じずに大声援を送っていた。
しかし、3コーナーの辺りを過ぎたところで突然の失速。左前脚の手根骨粉砕骨折を発症したため、競走を中止した。結局予後不良と診断され安楽死の処置がとられた。
競馬中継の実況にて「沈黙の日曜日」と発言があり、今もなお競馬ファンの中での語り草となっている。

(沈黙の日曜日 (ニコニコ大百科))

絶好調で挑んだレースの途中で故障し競走中止、それだけならともかく、予後不良との診断があり、安楽死となってしまった。

大人気の競走馬に起きた悲劇とあって、ファン・関係者に大変なトラウマを植え付けたレースとされている。


サイレンススズカを描くならば、避けられないレースだが、果たしてアニメではどう描かれるか。

ファンの間では概ねこういう予想があった。

  1. そもそも天皇賞を走らない (だから故障もしない)
  2. 天皇賞を無事に走りきる
  3. 競走中に故障するも、助かり、今後の復活に期待を残す
  4. 競走中に故障して、命は助かるが、もう走れなくなる
  5. 史実の通り、競走中の故障をきっかけに命を落とす

さすがに1.と2.は都合が良すぎだという話もあったし、ここまで概ね史実をなぞってきたのだから、それはなさそうだと。

実際、ウマ娘の故障は作中でもたびたび描かれてきたのだから。

一方で人型のウマ娘なら 5. にはならないのでは? という予測もあった。


競走馬について「予後不良」と言われれば、これは安楽死を指すとされている。

予後不良という言葉は人間にも使われることもある。治療後の経過の見通しがよくないことを表す言葉である。

この意味は馬でも変わらない。治療してもよい経過が見込めないということだ。

かといって、それをもって安楽死とするのは、競走馬特有の事情がある。

特にサラブレッドという馬は細い脚4本で体を支えており、普段から脚への負担が大変重い。

そんな中で1本の脚が体重を支えられなくなると、他の脚にも影響を及ぼし、最終的に命を落としてしまうというのがある。

このように患部の養生が難しい実情があり、過去に治療を試みた馬も最終的には死んでしまうことも多いようだ。

生かしても苦しませるだけ、それならばすぐに安楽死させた方がよいというのは関係者の共通認識となり、

レース中に予後不良と診断されれば、競馬場で安楽死となるのが通例で、サイレンススズカ号もその例によったという話である。


以前、新聞でペットの安楽死について書いた記事を読んだ。

老いたペットは病気や体の機能の衰えから、世話に手を焼くこともあったり、症状によってはペット自体の苦痛もあろうと。

そんな中で安楽死が選ばれるケースがあるという話である。

ペットに対する安楽死の件数としては、アメリカに比べれば日本は少ないとも書かれていたけど。

ゆえに獣医師によって見解が分かれるところがあって、もっと安楽死の適用できるケースがあるのではという獣医師が書かれている一方で、

しっかり介護してやれば安楽死を選ぶ必要はないだろうという慎重な獣医師の意見も書いてあった。

ただ、慎重な方の獣医師でも、こういうケースは安楽死は選択肢に入るという意見も書かれていたけど。


この記事を読んだときにも思ったんだけど、獣医師の責任がいかに重いかという話だよね。

飼い主の意向はあれど、安楽死を選ぶべきか否かというのは獣医師の診断によるのは確かでしょう。

特に競走馬の場合、関係者も多く、多くのファンの注目を浴び、大きなお金が動いている。

そんな中で獣医師がこれは予後不良だから安楽死しかないと言うことがいかに重いかという話だよね。

その背景には過去の悲しい出来事もあってのことだろう。


さて、注目されたアニメでの天皇賞の結末だが、

レース中に故障はするも、命は助かり、この先の活躍には期待を残すこととなった。

この回のタイトルは「約束」だったのだが、「約束」がサイレンススズカを救い、「約束」が希望を残したという回だった。

競馬ファンにしてみれば、あのときのトラウマがそのまま再現されなくてよかったという感想だったようだ。

一方で、故障したシーンと、そのときの観客・関係者の反応というのは、当時を忠実に再現していたようで、怖かったという話も。

ファンタジーとリアリティの交差する絶妙な描き方だったんだろう。


ところで、サイレンススズカ号は当時を代表する名馬の1つとされているが、

「サイレンススズカはあのレースで命を落としたから名馬だったんだ」という話がある。

というのも、遅咲きの馬だったらしく、その才能が見えてきたのは数えで5歳の1998年になってから。

ゆえに特にレベルの高いGIレースでの勝利は1回だけ、2勝目を狙っての天皇賞でこうなってしまったので。

この後、本当に期待通りの活躍をしていれば、本当に名馬と呼ばれたのだろうが、本当にそうなったかは分からない。

ただ、絶好調だった時に命を落としてしまったから、この先の活躍への期待だけが残ってしまったということを言っているようだ。

真相はわからないけどね。


これまで史実を下敷きにサイレンススズカの活躍を描いてきたウマ娘だが、ここからは誰も知らない世界を描かなければならない。

全部が空想ならいいんだけど、実在した馬をモチーフにしたウマ娘との争いを描かざるを得ず、

サイレンススズカはある程度自由に描けても、その周りは自由に描けないかもしれない。

こうやって見てみると、「あれ? 実在の競走馬をモチーフにするってかえって難しいのでは」と気づく。

ゲームならば、プレイヤーの選択次第ですからと言えるけど、TVアニメシリーズとあってはそうもいかない。そういうことだね。


Author : hidemaro
Date : 2018/05/13(Sun) 23:16
社会 | Comment | trackback (0)

Tools