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トンネル工事には歴史の重みがある

昨日、ゴッタルドベーストンネルの話を書いたが、

これまで最長だった青函トンネルもそうだけど、日本には記録的なトンネルが多数あるようで。


Wikipediaに長いトンネルがまとめられている。

List of longest tunnels in the world (Wikipedia)

水道用トンネルなど人が通れないトンネル、地下鉄トンネルも含まれているが、それを除くと、長い順に

  1. ゴッタルドベーストンネル (スイス, 57.1km)
  2. 青函トンネル (日本, 53.9km)
  3. チャネルトンネル (イギリス/フランス, 50.5km)
  4. レッチュベルクベーストンネル (スイス, 34.6km)
  5. 新関角トンネル (中国, 32.6km)
  6. グアダラマトンネル (スペイン, 28.4km)
  7. 太行山トンネル (中国, 27.8km)
  8. 八甲田トンネル (日本, 26.5km)
  9. 岩手一戸トンネル (日本, 25.8km)
  10. ラルダールトンネル (ノルウェー, 24.5km)
  11. ウィーンの森トンネル (オーストリア, 23.8km)
  12. 飯山トンネル (日本, 22.2km)
  13. 大清水トンネル (日本, 22.2km)
  14. 呂吕梁山トンネル (中国, 20.7km)
  15. 烏鞘嶺トンネル (中国, 20.1km)
  16. シンプロントンネル (スイス, 19.8km)
  17. フェライナトンネル (スイス, 19.1km)
  18. 新関門トンネル (日本, 18.7km)
  19. ヴァーリアトンネル (イタリア, 18.7km)
  20. アペニンベーストンネル (イタリア, 18.5km)

上位20位まで並べてみたが、上位3本は別格の長さだな。

そしてこうやって並べてみるとよくわかるが、日本のトンネルが20本中6本もある。異様に多い。スイスも多いな。

広いだけあって中国もけっこうあるね。


あまり広いとも言えない日本とスイスに長大トンネルがたくさんあるのは、それだけ険しい土地だからだろう。

スイスはアルプス山脈があるから、これを貫くトンネルがあるということだろう。

日本はどこに行っても山だらけ。そんなところにあっちゃこっちゃと新幹線を走らせたせいである。

上位20位に入ってるのは全て新幹線トンネルとして作られたものだ。(青函トンネルは開通から新幹線が走り始めるまで28年かかったが)

そういう国策でこれだけ長大トンネルが作られていると。


長いトンネルを掘るのは大変そうだと思うが、短くても大変なことはある。

ほくほく線の鍋立山トンネルは世界屈指の過酷なトンネル工事だったことが知られている。

Treasure Reports/鍋立山トンネル<上> (Techno Treasure)

このトンネルの全体の長さは9.1kmとそれなりに長いが、このうち645m区間の工事がとてつもなく大変だったそうだ。

鍋立山トンネルの建設開始は1973年、1982年に645m区間を残して工事を中断し、645m区間の工事を再開したのは1986年のこと。そこから1995年までかかった。

詳しいことは上の記事に書かれているが、「トンネル工法の博覧会」と言われるほどいろいろな方法を試して、やっとうまく掘れたという状況だったそう。

その他、上越新幹線の中山トンネルなんかもひどい目にあっていて、調査不足も祟って、大変な苦労をするはめになってしまったのだとか。

そこで得た知見というのは相当なもので、それは鍋立山トンネルの工事でも確かに生かされていたよう。それでも酷い目にあったわけだが。

現在、長いトンネルでも効率よく安全に掘れるようになってきたのは、こういう経験があってこそのことだ。


ヨーロッパもアルプス山脈を貫くトンネルなど、トンネル施工の経験は豊富だ。

そんな中で生み出されて、日本でもよく使われているのが NATM工法 だ。

NATMというのは New Austrian Tunneling Method の意味で、オーストリアで生まれ、ヨーロッパで広がった方法だそう。

効率がよい方法だそうで、現在の日本の山岳トンネルの多くで取り入れられている。

もともと山岳トンネル用の方法だったのだが、都市部のトンネルでも活用されていて、

近鉄けいはんな線で住宅地の下を通ってるトンネルもNATM工法だったりするそうで。

NATMが開発された当初、そこまで想定されていたかはよくわからないが、なかなか応用例の多い方法となっている。


長いトンネルが多いからすごいという話ではないのだが、

日本とスイスはトンネル工事について世界的に見てもずば抜けた経験を積んでいるというのは事実かと思う。

日本の経験は上に書いたとおりで、何度も何度も酷い目にあって、それを克服する方法を生み出してきたと。

ゴッタルドベーストンネルの開通式で「私たちにとっては、アルプスを制覇することは、オランダ人の大航海と同じことなのです」という話があったそうだ。

スイスでもそういう実感はあるのだろう。


Author : hidemaro
Date : 2016/06/03(Fri) 23:58
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