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24時間営業のデパ地下だったもの

24時間営業の百貨店があると言われて信じる人がいるだろうか?

そんな店があるのだ。百貨店と言えるかは疑わしいが、全く嘘ではない。


それが西友の運営するLIVINという店だ。

LIVINは西友の運営する百貨店のブランドとして生まれた。

とはいえ、現在の西友はLIVINも他の西友の店舗と同じようなほぼ作りにしており、ゆえに食品売場では24時間営業を取り入れている。

LIVINを百貨店と捉えれば、LIVINの食品売場は24時間営業のデパ地下ということになる。

ただ、他の西友の店舗とほぼ同じ扱いであるということは、もはや百貨店ではなくGMSだ。

24時間営業のデパ地下なんていうのは全くの幻想で、カカクヤスクとか掲げている西友の食品売り場そのものだ。


それにしてもLIVINというブランドはどうして生まれたのだろうか。

そもそも西友は西武百貨店の出資で生まれたスーパーで、かつては西武百貨店との関係が深かった。

そんな西友は1976年、西武百貨店と提携して「西武」というブランドで百貨店事業に参入した。

西武百貨店の包み紙を使うなど、いわば西友が西武百貨店のフランチャイジーとして百貨店を展開するようなことをやったわけである。

郊外型百貨店なのかなと思いきや、富山とか甲府とか主要都市の市街地に出店した店もあったようで、当初はかなり本格的な百貨店を指向したそうだ。

ただ、あくまでも西友が運営する店舗ということで、西武百貨店とは異なる扱いも多かったそうだ。

特に全国百貨店共通商品券が使えないというのは業界的に百貨店扱いされていなかったということをよく表すものだ。


そんな西友の運営する「西武」だが、1998年にLIVINという新しいブランド名が付けられた。

この頃には「西武」も百貨店とGMSの中間を目指す戦略に変わりつつあったようだ。

それでもなお本格百貨店を目指すべきと考えられた店は西武百貨店に譲渡されたようだ。

西友はGMSと百貨店の中間を狙ってLIVINの新規出店も行ったそうだが、不調に終わり、2002年にLIVINの新規展開は中止された。

以後、LIVINと西友の差は縮まり、現在となってはもはや百貨店らしさはほとんど残っていない状態となったようで。

ちなみに商業統計調査では百貨店とGMSの区別としてセルフサービス方式の売場が売場面積の50%を越えるか否かで区別している。

その基準で、とあるLIVINの売り場を食品から衣料品まで観察してみたわけだが、対面式の売り場はきわめて少なかった。


かつてスーパーが百貨店に憧れた時代というのはあったのではないかと思う。

スーパー傘下の百貨店として、ダイエーはプランタン(銀座店のみダイエー傘下から離れ現存)、イオンはボンベルタ百貨店(成田店が現存)、

イトーヨーカドーはロビンソン百貨店(そごう・西武と合併したが、継承した2店はすでに閉店)、そして西友は「西武」を展開していたわけだ。

それに加えてイオンは長らくスーパー+百貨店の2核1モールを作るということに取り組んでいた。

ならファミリー(イオン奈良店と近鉄百貨店奈良店が同居)はその一例だ。

いずれの戦略にしてもGMSにはないものを百貨店に求めていたのではないかと思う。


そうやってスーパーが憧れた百貨店だが、今となっては郊外店はひどい不調で閉店が相次いでいる。

都心店は百貨店らしさは売りになるのだが、郊外店はそれだけではなかなか厳しいようで。

百貨店とGMSとの相乗効果が期待できるのは主に郊外店ということになろうとおもうのだが、

なかなかそういうところでうまくいくビジョンが描けなくなってしまったのが現状ではないかと思う。

裏を返せば、かつては郊外でも百貨店はそれなりに存在感を示せたということなのだろう。

都心店ほどの品揃えは期待できなくても、GMSと差別化できて、百貨店だからこそできる商売がある、

そういう状況ならばGMSと百貨店の融合に勝算はあったのかもしれない。


僕が見たことがあるLIVINは1店舗だけで、他のLIVINはまた事情が違うのかも知れない。

ほとんどGMSだと思ったLIVINにも少しは百貨店の名残は見られた。

今のLIVINが百貨店であるという主張はほぼ受け入れられないと思うが、歴史的に百貨店であることは事実だ。

最初に書いた24時間営業の百貨店というのはほぼ嘘だが、全く嘘を書いたとは思っていない。


Author : Hidemaro
Date : 2016/03/14(Mon) 23:25
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