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言葉を統べられない国たち

以前、シンガポールに行ったときにMRTの駅など、4つの言葉が併記されているところが多かったことを覚えている。

シンガポールは中華系、マレー系、インド系のいずれの住民も一定おり、

共通語である英語に加えて、3つの民族それぞれの言葉、あわせて4つの言葉で書いていたということである。

そのことはシンガポール滞在中から気づいていたのだが、それが具体的に何語か、わかっているようでわかっていなかった。

マレー系住民に向けた言葉はマレー語、中華系住民に向けた言葉は中国語、具体的には大陸の共通語である簡体字を使った普通話となっている。

話し言葉としてはいろいろ方言もあるんだろうけど、公式には普通話だそうで。もっともシンガポールの中華系住民は漢字はかけないことも多いそうだが。

そしてインド系住民に向けた言葉はタミル語だそうで。えっ、そんな言葉だったんだ。

確かに字の形を見てみるとシンガポールのインド系住民に向けた言葉は間違えなくタミル語だった。それで合ってるらしい。

ちなみにお隣、マレーシアでも、マレー系、中華系、インド系の各住民に向けた言葉のチョイスは同じらしい。


地域により言葉の差はあっても、方言の差に過ぎないと言われれば、独立した言語がいくつもあるとはならない。

日本は全域で日本語が話されているとされているけれど、方言の差はそれなりにある。あまり困らないけど。

中国語も、方言はたくさんあって発音はだいぶ違う気はするけど、書き言葉はほぼ共通だからなんとかなるんだとか。

現在では大陸でも台湾でも教育の現場では北方方言を元にした共通語を教えているから、なおさら問題はない。

だから、中国語は世界最大の話者数を誇る言語なんですね。

確かにたくさんの方言はあって、その差は決して小さくはないが、元々書き言葉はほぼ共通、その上で共通語の普及も進み、1つの言語としてまとまることに違和感はないと。

けど、そうもいかない国もあるんですよね。その1つがインドである。


ネイティブスピーカーの数が多い言語の一覧 (Wikipedia)

これは母語としてその言葉を使っている人のランキングである。

1位は中国語、2位に倍以上の差をつけ、ぶっちぎりの1位である。

2位の英語、3位のヒンディー語、4位のスペイン語と続いている。

確かにヒンディー語話者は多いのだが、10億人とかいるインドの人口に対して5億人ぐらいであることは注目すべきところだ。

そして6位にベンガル語が出てくる。

ベンガル語はバングラデシュとインドにまたがるベンガル地域の言葉で、バングラデシュの公用語かつインドの西ベンガル州の公用語になっている。

9位に日本語が載ってますね。日本人ぐらいしか使わないのにこの位置だから、けっこう日本人って多いんだよね。

さらに下ると12位にパンシャープ語、これはパキスタンとインドにまたがる地域の言葉で、インドではパンシャープ州の公用語となっている。

他にインド周辺の言葉としては、16位のテルグ語、17位のマラーティー語、18位のタミル語、20位のウルドゥー語、26位のマラヤーラム語、27位のカンナダ語、29位のオリヤー語などたくさんある。

いずれもインドのいずれかの州の公用語で、タミル語はスリランカの公用語の1つであり、先ほど書いたようにシンガポールの公用語でもある。

タミル語はインドでは南端のタミル・ナードゥ州で話されているが、ここの人たちが海を渡ってスリランカやシンガポール・マレーシアに行ったという経緯があるよう。

ウルドゥー語はパキスタンの公用語でもあり、実はヒンディー語と似ているが、大きな差として使う文字が違う。

インドのウルドゥー語地域というのもパキスタンとの争いが絶えないジャンムー・カシミール州のことで、主にイスラム教徒の言葉であることに違いは無い。


インド以外に目を向けてみると、13位にジャワ語がある。

これはインドネシアのジャワ島の言葉なのだが、インドネシアの公用語のインドネシア語より高位にいるのは驚くべきことだ。

インドネシアの人口は半分ほどがジャワ島におり、インドネシアで母語人口が一番多い言葉は間違えなくジャワ語なのだ。

けど、インドネシアの公用語はインドネシア語、これはマレー語とほぼ同じで、この地域のマレー人たちの共通語だった。

インドネシアという広い国の共通語にはマレー語を元にしたインドネシア語こそふさわしい、ということでインドネシア語が公用語になったんだとか。

そんな経緯もあって、マレーシア・シンガポール・ブルネイの公用語のマレー語とインドネシア語はほぼ同じものだが、

インドネシア・マレーシア両国で独立して国語として整備されたので、細部はけっこう違うんだとか。

そんなインドネシア語は37位に掲載されている。マレー語は45位、2つの母語人口を足してもジャワ語には追いつかない。

インドネシアにはジャワ語を筆頭に島の言葉がたくさんあり、それらを母語としている人が多いのが実情である。

もっとも共通語としてのインドネシア語は強力で、使える人の数では多い部類になるのではないかと。


インドは共通語としてのヒンディー語は強力とは言えないそうだ。

ヒンディー語はインド北部で広く使われている言葉で、その周辺の言葉とは類似点も多く、修得しやすいだろう。

けど、インド南部の言葉、先ほど出てきた言葉だとテルグ語、タミル語、マラヤーラム語、カンナダ語がそれにあたるけど、

北部の言葉とはかなり違う言葉だそうで、なかなか修得へのハードルは高いようである。

一方でインドというとかつてイギリスの支配にあった都合、英語が共通語として普及していた。なので実質的な共通語は英語なんだと。

もちろんインド全国の公用語筆頭はヒンディー語なんだけど、万能かというとそんなことはない。

インドという広い地域で1つの言葉を共通語にするのは意外と難しいことらしい。かといって南部の言葉は全国公用語にはならないのだが。


逆に複数の国にまたがる広い地域で話される言葉もあるが、国ごとに国語が整備されるため、多少の違いがあることは常である。

イギリスの英語とアメリカの英語はよく知られていることである。

さっきのマレー語とインドネシア語もその1例だが、それぞれ名前を付けたので別集計になっている。

そんな中で、「えっ?」と思ったのがポルトガル語の話。

ポルトガル語はポルトガルとブラジルで主に話されているが、なんとポルトガル語話者の8割がブラジルにいるので、

現在はブラジルのポルトガル語がポルトガル語の標準として認識されているとか聞いた。

ポルトガルのポルトガル語の肩身の狭いことといえば相当なものだそうで、さすがにそれは不遇だなと思った。


Author : Hidemaro
Date : 2015/11/12(Thu) 22:08
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