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ブロックごとに血を回し合うという話

今日は午前中用事がなかったので血液センターに献血に行ってた。

驚いたのは記念品としてフランスパン1本渡されたことだな。

どうも今日はフランスパンがもらえるイベントの日だったらしい。こうして献血に協力してくれる人を集めているらしい。

あまり気にしてなかったのだが、まさかこんなことになるとは。もらったフランスパンは切ってぼちぼち食べます。


その血液センターで献血後に休憩してたとき、ご自由にお取りください、と置いてあるラックに「赤十字の動き」という冊子があった。

持って帰って電車の中で読んでたのだが、なかなかおもしろかった。

ただ、「日本赤十字社では福利厚生の一環として」とかなんか違和感のある記述もあって、これは一体なんなのか不思議に思ったが、

どうも職員向けの冊子みたいね、というか表題のところに「日本赤十字社社内報」って書いてあるし。

なんでこんなもん置いてあったのかわからんけど、今日の話題はそこにあった血液事業の広域事業運営の話でも。


都道府県に1箇所以上、血液事業の拠点として赤十字血液センターが置かれている。

この血液センターの持つ役割というのは多くて、献血者からの採血、採血した血液の検査、採血された血液の製剤、血液製剤の医療機関への供給、そして研究、とこんなけのことをやっている。

血液センターは血を集めてるだけではなくて、それを医療機関に供給するまでの一連の機能を持ってるんですね。そこはあまり知られてないことかな。

ただ、せいぜい都道府県単位ということで、安定した供給を行うには規模が小さいという問題があった。

また、検査・製剤といった部門まで血液センターごとに持ってるから効率も悪いということもあった。

あと驚いたのはお金のことで、今は血液センターごとの独立採算制が取られているんですね。

そんなもんだから財政的に豊かなセンター、貧しいセンターが出てくるということで施設の整備で格差が生じているという問題もあったよう。


そこで、最近では検査・製剤部門の広域化というのが行われていて、大阪府赤十字血液センターに注目すると、

北大阪赤十字血液センター、南大阪赤十字血液センターの検査・製剤をそれぞれ1994年・2004年に森之宮の大阪府赤十字血液センターに統合している。

さらに和歌山県血液センターの検査・製剤をそれぞれ2001年・2006年も大阪府赤十字血液センターに統合され、

奈良県・京都府・滋賀県・兵庫県の検査部門については2008年までに大阪府赤十字血液センターに統合されている。

九州では検査・製剤部門の統合のため九州ブロック赤十字血液センターが設けられ、ここで九州および沖縄の検査と九州の製剤が行われている。

とはいえ本質的に血液センターごとの運営には違いなく、和歌山県で採血された血液は製剤されてまた和歌山県に戻されるのだと。

Webサイトで現在の状況を見ると、大阪府はA・B・O・ABすべてゆとりがあると表示しているが、和歌山県はABはやや不足とあるからそうなんだろう。

それをこの4月から、広域運営体制にすることで根本的に改めるよう。


なにが変わるかというと、全国7つのブロック血液センターを設けて、ここで検査・製剤・在庫管理を行うようになる。

血液事業の運営体制が平成24年4月から変わります (日本赤十字社)

そして財政は全国で一元化されるようになる。

これにより、運営の効率化が行われ、また適正な在庫管理がなされ血液の有効利用・安定供給に寄与することになる。

そして血液センターごとの格差もなくなり、全国で必要な安全対策・施設の整備ができるようになる。

これまでの血液センターは採血と供給のみを行う組織ということで残る。

最初と最後はこれまでとほぼ一緒ってこと。


このため、彩都に新しく近畿ブロック赤十字血液センターができることになった。

平成24年4月1日、血液事業の運営体制が変わります (大阪府赤十字血液センター)

彩都というと生命科学・医療・製薬の研究施設を立地させることを意図して茨木市・箕面市にできた都市ですね。

そこに輸血医療を支える施設がやってくることは大変意義のあることだと思う。

ここに近畿ブロックの6府県の検査・製剤・需給管理部門を統合することになる。


今回画期的だなと思ったのは在庫管理を広域化することですね。

これまで府県単位の在庫管理だったことに違和感を持っていた。

奈良県に住んでいる人が大阪に出かけたときに献血に協力することも、滋賀県の事業所に勤める京都府に住んでいる人が勤め先で献血に協力することもそんなに珍しいことではない。

逆に使う方を考えても、兵庫県に住んでいる人が大阪府の病院で大きな手術を受けることになった、となれば大阪府の血液由来の血液製剤を使うことになる。

確かに隣接府県で融通を行うことはあるけど、本質的には府県ごとの管理であるから、不足しがちな府県というのもやはり出てくるだろう。

今回設定されるブロックは人の行き来のある範囲を全てカバーするものになっているのではないかと思う。

もちろん在庫管理の規模も大きくなったことで、特定の血液型の血液が不足するという問題も少なくなるでしょうね。

これにより広域的に見れば余計な採血を減らせることになるはず。

新体制でよりよい血液事業となることを期待したい。


ところで献血で採血された血液の検査にはいろいろあるんだけど、その中でNAT検査というのがある。

ウイルス入りの血液ではないか、大変敏感に確認できる検査でして、血液製剤の安全性確保に大変大きく寄与している。

ただ、この検査装置は高いのか、全国3箇所で献血で採血された血液全てをチェックしている。

千歳市の血漿分画センター、福知山市の血液管理センター、東京都江東区の東京都赤十字血液センター、この3つしかない。

で、このNAT検査が終わらんことには血液製剤として使えないんですよね。そんなわけで急いで飛行機なども使って運んでるらしい。

そんな状況だから検査部門の統合というのは比較的やりやすかったんじゃないかなと。

検査部門を統合した施設に献体を運び込んで、そこからNAT検査に運んでって。そんな風に思った。

他にもいろいろな事情があるだろうけど、検査部門の統合は4月時点でほぼ済んでるようですが、製剤部門の統合はまだまだかかりそう。


Author : Hidemaro
Date : 2012/03/02(Fri) 23:47
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