WBCの強化試合の仕組み

WBC開幕を前にして、日本・韓国は大阪ドームでオリックス・阪神との強化試合をやっている。

一方、東京プールに参戦する他の3チームは宮崎で強化試合を行うことになっていたが、

昨日は雨天のため中止、今日は行われたようだけど。

【WBC】侍ジャパン初戦・台湾代表の不遇…雨天中止、宮崎へのLCC移動計画に地元ファンは不満 (東スポWEB)

日本・韓国だけ雨天中止になることがないドーム球場での強化試合というのはズルいと台湾で言われていると。


WBCは収益の多くをMLBが持って行くことにNPBの不満は大きかったが、

いろいろな形で日本国内でお金が還流する仕組みが考えられ、

その1つが侍ジャパンシリーズである。

WBC・プレミア12に向けた強化試合、国際交流試合を国内で開催すると。

これによりNPB球団は選手派遣に見合った収益が得られる仕組みである。

今回のWBCに向けては昨年11月に韓国との国際交流試合、

2月にソフトバンクホークス、中日ドラゴンズとの試合が組まれた。


今回のWBCに向けた強化試合もその枠組みだと思っていたのだが、

3月の強化試合はWBC Inc.と読売新聞社、すなわちWBC東京プールの主催者と同じである。

これもWBCの一部ではあるんですね。ただテレビ中継はあるんですけど。

日本戦は大阪ドームで開催されるのが通例である。

まだ寒い時期であり、東京ドーム以外でよき会場ということで選ばれているのだろう。

このことから対戦相手はオリックス・阪神となることが多い。

日本がナイター、もう1チームがデーゲームで対戦相手を入れ換えて試合をするわけである。


それ以外は宮崎でNPB 2軍との強化試合が行われている。

(オリックスが同日に大阪と宮崎で強化試合しているのは1軍と2軍で分かれているから)

前回は宮崎での強化試合は社会人チーム相手だった。

今回の東京プールは日本・韓国・台湾と普段の野球の国際大会では強豪とされるところが集まっている。

本当ならばいずれも相手はNPB 1軍がふさわしいのかもしれないが、

スケジュールの問題などもあって、大阪ドームで試合できるのは日本と1チーム、

韓国というチョイスは不思議ではないが、宮崎だと2軍相手だから格が落ちる。

その上、貴重な強化試合が雨天中止となれば、不遇というのはもっともだろう。


ところでWBCに向けた強化試合というのは日本だけのことではない。

調べたらこの一覧をまとめたページがあった。

2026 World Baseball Classic: A Full List Of Pre-Tournament Exhibition Games (World Baseball Network)

国内プロチームとの壮行試合は台湾は台鋼ホークス、韓国はサムスンライオンズ(キャンプ地の沖縄にて)と行っている。

台湾はそのまま台北で「日台野球国際交流試合」として、日本ハム・ソフトバンクとの試合をしている。

日本に渡ってからの強化試合が充実しないことも見越しての対応だったのかも。

キューバvsニカラグアというナショナルチーム同士の練習試合も驚くが、

それより驚いたのはオーストラリアの練習試合の多さである。

“Australia vs. All Fuchu”とか”Australia vs. Tokyo Metropolitan Police”とかすごい字面だが。

どうも東京都府中市でキャンプをしているそうで、地元のアマチュアチームとの練習試合を多く設定していたよう。

プロ相手では横浜DeNAベイスターズ(1軍)との試合もやっている。


これ以外の試合が充実するのは公式の強化試合がスタートする3月以降、

フロリダとアリゾナではMLB球団との強化試合が多く設定されている。

プエルトリコで1次ラウンドを戦うチームもフロリダでやってるみたいですね。

一方でドミニカ共和国はこの期間に国内でデトロイトタイガースとの強化試合を行っている。

ドミニカ共和国はほぼ全員がメジャーリーガー、国内凱旋という意味合いが強いのかもしれない。

ちなみに唯一メジャーリーガーではないのが中日ドラゴンズのアブレウなんだとか。


強化試合の体制が一番しっかりしているのは日本なのかなという印象はありますよね。

侍ジャパンシリーズはNPBにとって実利が大きいことも理由だが。

韓国でも2024年から K-BASEBALL SERIES という名前で似たような取り組みが始まり、

昨年11月の東京での日韓戦は侍ジャパンシリーズ と K-BASEBALL SERIES を兼ねていたそう。

WBC前の強化試合はWBCを想定したメンバーで行っているが、

サポートメンバーとしてNPB球団から別途派遣された選手もいる。

これは選手数の確保のためだが、将来のナショナルチーム編成の参考にするという目的もある。

すなわちプレミア12やその次のWBCも見据えた活動でもあるんですね。

WBCではMLB選手中心でやるようなところは、こういう体制は組めませんからね。

これが結果につながるといいですが、果たしてどうでしょうか。