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気の毒だけど飲食店は悪者かもしれない

昨年12月ごろから東京都が手を焼いている新型コロナウイルスの感染拡大、

年明け前後から報告数が急増し、自費検査が要因としてはありそうだと思いつつも、

実態として発熱相談の件数が増加したり、重症者数が増加したりという傾向は明らかだった。

今週に入ってはこれらは横ばいかやや減少ぐらいですかね。12月下旬からの対策が少しは効果が出たのかも。

とはいえ、これが続くと大変ですからね。新規感染者をより抑える必要はある。


年明け前後の感染者数増加の背景として、クリスマスパーティーや忘年会の影響が指摘されている。

当時、東京都では酒類を提供する飲食店の営業時間を夜10時までとするよう要請していたが、

そもそも夜10時までという短縮が効果として不十分ではないかという話があった上に、

この要請を無視して営業する飲食店が少なくなく、手を焼いていたわけである。

知事が緊急事態宣言を求めた理由

緊急事態宣言により住民の危機感を高め、国と連帯して営業時間短縮に応じた飲食店への協力金の積み増しをした。

要請内容もより厳しいものとなり、南関東4都県の全域で全ての飲食店で営業時間を夜8時まで、酒類の提供は夜7時までと。

これは居酒屋の商売を壊滅的にするもので、営業時間短縮というより休業という選択への移行も多く見られた。


飲食店に営業時間短縮あるいは休業を求めたのは、実態として飲食店が感染拡大の場となっていることと、

あとは協力金という形で一定の損失補償をするような意味もあるはずで、

特に居酒屋にとっては壊滅的な内容ですから、ここは考慮されていると思う。

(東京都は大企業について協力金の対象にしていないので、中小企業支援という意味もあるのだろう)

このことに納得している人もいるだろうが、こういう話も出てくるのである。

「なぜ悪者扱い…?」 飲食店重視の対策、店主のぼやき (朝日新聞デジタル)

「昼飲み、いいわけがない」 田村厚労相が自粛呼びかけ (朝日新聞デジタル)

見出しが全てですね。


確かに気の毒だなと思うのだが、どうしてこういう事態を引き起こしたのか考えてみると、

飲食店の「営業活動」によるところはあるような気がする。

そもそも12月に入る頃には忘年会などで人と集まることはやめようと住民に呼びかけていた。

ところが飲食店の理解は必ずしもこうではなかったわけですよね。

営業時間短縮などの要請に応じても、その枠内で客を最大限に集めたり、あるいは従わないことが横行したと。

その極地が「昼飲み」である。昼間ならば営業時間短縮要請がかからないから自由に客が集められると。

でも、それは本来の意図ではないわけで、こうして火消しにかかったわけである。


正直なところ、飲食店の営業時間短縮というのは一般の住民にとっても苦しいものである。

夜間の飲食が全てリスクが高いわけではないが、一方で夜間は長時間にわたり酒を飲んでは騒ぐ人が多いのも事実である。

以前は酒類を提供しないならばという緩和策もあったが、背景は知らないがそれもなくなってしまった。

現在の休業要請というのは朝・昼・晩と食事を取るには不便がないように考慮したのだろうと思うが、

夕食をより遅い時間に食べる必要がある人もいて、手早く食べられる料理店は重宝していたはずだが、使えなくなってしまった。

手早く食べるならリスクの程度としてはそう大きくないし、食べることは生きることの基本であることを考えればよくないが、

しかしながらここまでの経緯を考えれば、営業時間短縮要請はやむを得ないかなと思う。


ただ、昨年の3~4月頃と比べれば、テイクアウトや宅配などを充実させた飲食店も多く、

営業時間短縮要請が出ても、テイクアウトの営業時間は従来通りとして、食事ニーズに応えている店もある。

特にファストフードやファミリーレストランですかね。

東京都の協力金が大企業に支払われないのは、大企業はこういう工夫がしやすいというのも考慮しているのでは? と。

もちろん、これで救われる会社と救われない会社はあるんだけど、やりようはあるわけだ。


しかし、悪いシナリオというのはいろいろ思いつく。

まず1つはさっきも紹介した「昼飲み」である。

これが横行すると飲食店の店内飲食を一律休止させるような措置も考えなければならなくなる。

もう1つ、こっちの方が恐ろしいシナリオなんだけどホームパーティーですね。

飲食店を介した感染に比べれば少ないので今は軽視されているが、飲食店で夜間に長時間酒盛りをするのが難しくなると、

料理をテイクアウトして、酒類を調達して、家などで集まって酒盛りをするという発想も出てくるかも知れない。

フランスの話で、これはもはやホームパーティーではないけど……

コロナで夜間外出禁止令なのに…36時間2500人のパーティーがフランスで (東京新聞)

背景には厳しい行動制限により人々の不満が溜まっており、人々は法令に反して大規模パーティーが散発的に行われたのだという。


ヨーロッパではこのように一定人数以上が集まることを厳しく規制することが行われていることが多いようだが、

日本ではなかなか難しいんじゃないかと思う。なぜならば「集会・結社の自由」を侵すことに抑止的だったからである。

なにしろ日本では暴力団やテロ行為を行った宗教団体の解散すらできず、厳しい監視下ではあるが存在が認められている。

確かに感染症対策ということで、それなりの理由はあると言えるが、人権を制約するにあたっての妥当性が難しい気がする。

営業時間短縮要請も「営業の自由」を侵害するという話はあるが、協力金の支給などでバランスを取っている。

あとは規制するにしても実効性のある措置がとれるかという問題ですね。

店で酒盛りするのを防ぐには店の営業を制限すれば防げるが、家で酒盛りするのを防ぐ実効性のある手段はなかなか思いつかない。

やはり自発的にリスクを避けてもらうしかないのだが……


というわけで、住民の自制が重要なのは言うまでもないが、飲食店などの自制も必要だと思う。

確かに気の毒だけど、この状況を招いたのは飲食業ではないか? と言われたとき否定することはできないと思う。

感染リスクの低減に努め、客もそれに協力的であった店にとっては申し訳ないんだけどね。


飲食店にばかり厳しくて、混雑する通勤電車の方が危ないんじゃないかみたいなことを言う人もいるが、

これはこれまでのデータ、あるいはシミュレーション結果に照らし合わせれば、そう大きなことではないと思われている。

確かに東京都もテレワークの推奨を行っているので、すると通勤電車の混雑は緩和されるべきなのだが、

ただ除去したいリスクというのは、職場やその周辺での飲食というところだと思う。これは実際に感染源として多い。


人々の理解の差というのが、いろいろな対策の妨げになってるのかなと思うことはしばしばあって、

飲食のリスクについて、単純化して捉えすぎると「昼飲み」は許容されるということになるし、

逆に1人で黙々と飲食するリスクは理屈上はそう高くないのだから「孤独のグルメ」は許容されなければおかしいという主張もある。

前者は明らかに間違いなんだけど、後者はそうかなと思う一方で、線引きの難しさが課題である。

これまでの実績ベースで言えば、現時点でそれを許容するのは難しいのかなと思う。

まぁ難しいんですよ。新型コロナウイルス感染症ってわかってないことが多いんで。

そんな中でどういう対策が妥当か、どういうリスクは許容するかというのは難しいし、見誤ることはあると知っておこう。


Author : Hidemaro
Date : 2021/01/15(Fri) 22:55
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