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知事が緊急事態宣言を求めた理由

東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県が国に緊急事態宣言の発令を要請するという、

ちょっとそういうフローは想定してなかったのだが、

そういう決断に至る背景というのは理解できる面もある。


そもそも、東京都は昨年11月28日から、酒類を提供する飲食店とカラオケ店に、営業時間を夜10時までに短縮要請を出している。

しかしながら、飲食店を通じた感染を大きく減らすに至っていない事情はある。


これが効いてないということはないと思うんですよね。

感染経路が判明した分で多いのは家庭や施設内(職場や学校を含む)で、全体にして飲食店を通じての感染が多いわけではない。

また、感染経路不明が多いというのも、自費検査などで上がる分が多いのもある。

数字だけ見るとやたら感染者数が多いじゃないかというけど、数字ほど悪くはないと思うし、

人の行動が悪いというよりは季候の変化によるところが大きいとみられる。

一方でこれまでの実績ベースで言えば、飲食を通じて感染が拡散される傾向があることは事実であり、

ここを大きく抑えない限りは、家庭内や施設内の感染を抑えることが難しいというのは確かである。


そんな話は12月頃にはあって、東京都の会議でも営業時間を夜8時まで短縮する要請をするべきではという話があったらしい。

ただ、実際には夜10時までの短縮要請のままで期間延長されて現在に至っている。

そこには夜8時までの短縮を要請しても、結局従わない店が多いのではないかということだった。

分科会「感染多く当然」/都「応じない店増える」 時短強化 (朝日新聞デジタル)

多分、そこには根拠があって、それは夜10時までの短縮要請にも従わない店が一定あって、

それが対策の穴になっているという実情があるとみられる。


休業要請を出した店に対して協力金を支払うという仕組みは、もともと国は消極的だったところ、

東京都では財政調整基金が多くあったので、これを取り崩す形で支給したという経緯がある。

これにより休業要請の協力を得て、なおかつ雇用などの維持につなげようということだったんだと思う。

これに追従する地域も多く出て、後に国は臨時交付金として協力金の一部を補填する仕組みができたという。

協力金支援、店舗数上限なし 政府、時間短縮要請で (日本経済新聞)

当初は都道府県の飲食店の2割という上限があったが、後に撤廃されている。

北海道や大阪府のピンポイント過ぎる営業時間要請の背景の1つではあったと見られる。

東京都が営業時間短縮要請を出したときにはもうすでに撤廃されてましたね。

実際、繁華街が散ってる東京都でこの範囲内で効果を得るのは難しかっただろうから、救いではあったと思う。


東京都の協力金は他の地域に比べれば手厚いとは思うのだが、それでも協力が得られにくいことには、

やはり家賃などのランニングコストが高く、協力金が穴埋めとして不十分であること。

そして、休業要請を破ったとしても、客が細ったなりには商売ができてしまうこと。

これは恥じるべきことで、宴会をするななどとあれほど言っても従わない住民が少なくないということである。

本当はここをどうにかするべきだと思うのだが、その背景の1つには政治家が模範となる行動をしないこともあるようである。

大みそか、にぎわう渋谷 若者「議員も飲んでるから」 (朝日新聞デジタル)


本来は客足が細るところで、営業時間短縮をして、協力金を受け取れば、そっちのほうがマシという形にしたいところだが、

東京都の場合、客足が細っても、協力金を受け取らずに要請を無視した方がマシとなることが多いようである。

これは過去の休業要請に従った飲食店にとっての「反省」でもあるのだと思う。要請に従っても報われないと。

東京都は確かに財源的には豊かではあるものの、財政調整基金は9割以上取り崩したという状況で、

国の臨時交付金という裏付けなしに協力金を出すことは難しい。(そもそも国の臨時交付金だって8割の補填である)

もちろん、それでも社会的使命による要請に協力する店はあるわけだが、

要請に従わなくても罰則もなければ、経営上どちらがよいかという判断とも言えるわけで、

この観点からすれば、東京都が営業時間短縮要請を夜8時からにすることを見送ったことには妥当性があるということである。

高い効果を得るのに十分な金は東京都にも出せないということである。


ここら辺の認識のずれが国と東京都の間であって、これが一向に解消してこなかった。

そもそも、東京都としては、従っても従わなくてもよい要請に協力金をつけたところで限度があると主張していて、

そのためには法改正も考えるようにという話は前々からあったが、国会もろくに開かれず、議論は深まっていない。

法改正ができたとしてもあと1ヶ月はかかるんじゃないかということである。


そんな中で、今すぐできる手段が緊急事態宣言を出すという方法だったとみられる。

こうすると、飲食店などへの要請もより厳しいものになり、従わない事業者の公表なども可能になる。

そしてなにより住民の危機感を高めて、飲食店から住民を引き剥がすということが目的であろう。

制度面ではあまり変わらないのだが、一定の効果はあるんじゃないかということである。

なので、とりあえずは休業要請の範囲は飲食店に限られる見込みである。


一方でその飲食店の休業要請は、現状が酒類を提供する飲食店とカラオケ店に限るところ、

全ての飲食店を対象に夜8時からの休業要請を出すとのことで、酒の提供をやめれば済むという話ではないようだ。

区域も4都県それぞれの一部(もっとも東京都は特別区域と多摩地域なのでほぼ全域だが)から、全域に拡大される。

1都3県、飲食店時短要請2時間前倒しへ 午後8時閉店 政府は早期実施求める (毎日新聞)

飲食店全てに拡大する背景はわからないんだけど、酒の提供をやめたことにするというのも抜け道になっていたのかもしれない。

このことから、夜間に食事を取るということは相当に不便になるとみられる。

確かなことは、ここまで営業時間短縮をすると、居酒屋の類はもはや成立しないということである。

ただし、この要請に従わなくても罰則はないため、要請に従わない店が増える懸念はある。

協力金の積み増しは考えているようで、特に複数店舗を運営する事業者にとっては受取額が大きくなる見込みだが、十分かはわからない。


先ほども書いたように、根本的なことを言えば住民の自制が足りないということであり、

飲食店の休業はその後押しになると思ったが、東京都においてはなかなか不十分な面があると。

住民の1人として恥ずかしいことだと思っているが、一方でそういう人は少数派とも思う。

全体としては少数の人が飲んでは感染し、その人が感染し、職場やら家庭やらにばらまいているということではないか。

こういう自らを省みない人を、これをきっかけに変えることができるかというのが最大の課題である。

要請に従わない店を公表するというのも、住民の意識が変わらなければ「飲める店リスト」にしかならないとも言える。

今も飲み歩いているような少数派の意識を変えるに十分であるかは、けっこう懐疑的である。

でも、今すぐできることで、効果があるとすればこれしかないというのもまた事実である。


というわけで、けっこう難しい問題なんですよ。

他地域からすれば東京都の対策は不十分だというかもしれないが、そう簡単な話ではないのである。

別に東京都だって急に言い出したわけではないし、国政レベルでもこの点を課題と捉える向きはずっと前からあったはず。

なのに、そこに向き合ってこなかったのは、国の行政であり、国会の与党会派ではないかという思いはある。

そこが最大の不満だし、真面目にやっている人が報われないのはよくないことだ。


Author : Hidemaro
Date : 2021/01/04(Mon) 23:54
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