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スロープ不要で済めばうれしいけど

電車に乗り込むとき、ホームと車両の間には少なからず隙間と段差がある。

高い段差を「よっこいしょ」と上がらないといけないこともあった気がする。

この隙間と段差を埋めるために、車いすでの乗降時には渡し板をかけるわけだけど、

条件によってはこの渡し板がいらないほどに段差が縮小されていることがある。


この点で先進的な取り組みをしたのが、大阪モノレールだったという。

ちょっと具体的な導入時期はわからないんだけど、2000年代の早い段階で特定のドアの部分にスロープを設置、

この時点で渡し板をかけなくても車いすの乗降ができるようになった。

2007年には全ドアに同様のスロープを設置して、段差・隙間の影響を受けることが減った。

大阪モノレールは伊丹空港へのアクセス路線なので、キャリーケースでも段差の影響がなくなったのは好評だったのだろうか。

その後、他のモノレールでも同様の設備が導入されるようになったらしい。


それに続いたのがOsakaMetro今里筋線・長堀鶴見緑地線だった。

今里筋線は2006年の開業時から隙間・段差をできるだけ小さくなるようにして、

長堀鶴見緑地線は可動式ホーム柵設置時に同様の対策を行った。

その結果、隙間は20mm、段差は15mm以内となった。

この2路線はリニアメトロ方式なんだけど、床面の高さが変動しにくいという特徴があるようで、ここまで合わせ込めたようだ。

さすがに他路線ではここまでは難しいが、千日前線でも可動式ホーム柵設置時に隙間30mm、段差20mm以内にしたという。

これもスロープなしで乗降できるレベルだという。現在は御堂筋線も同様の対策を進めている。


じゃあ、他社・他路線でもやればいいじゃないかという話だが、実はけっこう難しいらしい。

車両の隙間・床面高さが変動する要因はいろいろあるようだ。

鉄道駅におけるプラットホームと車両乗降口の段差・隙間に関する検討会とりまとめ (PDF) (国土交通省)

  1. 車両の床面高さ (複数種類の車両が混在している場合)
  2. 軌道の変位 (バラスト軌道では砕石の粉砕などで沈下しやすい)
  3. 車輪の摩耗 (車輪の交換までに40mmの沈下が起きる)
  4. 車両の揺動 (レールとフランジには遊びがある)

今里筋線・長堀鶴見緑地線は、1.については同一種類の車両のみ、2.についてはコンクリート軌道であること、

3.はリニアモーター方式のため車輪が摩耗しにくい(レールとの摩擦力を使わないので)、4.も車両重心の低さから小さいらしい。

そこまで行かずとも、地下鉄では1.と2.の条件は満たしやすそうですけど。


ホームと車両の段差が妙に大きな駅というのは、車両の床面高さの差を吸収するための場合がある。

昔は鉄道駅のホーム高さは低くて、客車用ホームは760mmが標準だったらしい。

そこから車両内のステップまで段差があって、さらに車内で1段上がって乗り込むようになってたのだろう。

ただ、電車は床下にいろいろあるので、床面が高く、この高さに合わせると1100mmほどになる。

さすがに今は高さ760mmのホームはかなり少なくなったけど、ディーゼルカーを中心に高さ760mmのホームにも停車しうる車両は残っている。

そのような車両が停車する駅では、ホーム面を電車に合わせて1100mm程度にすると、ホーム面より低いところにステップが来る可能性がある。

そのようなことを避けるために、旧型の車両が停車しうる駅では、高さ920mm程度のホームにすることが一般的だという。

すると、このホーム高さの差だけで180mmの段差が出来てしまうんだよね。


記憶が正しければ大阪駅では特定のホームが低いホームで段差が大きくなっていたはず。(今は解消済みかも)

多分、特急用のホームだと思うんだけど。比較的最近まで定期列車でも 日本海 がありましたからね。

こういうのは他の主要駅でもあるかもしれない。旧型車両が入りうるホームだけ低く作ってあると。

ただ、実際に旧型車両が入ることはそう多くはないから、ほとんどにおいては段差をよっこいしょと上ることになる。

あるいは、改修が進まない郊外の駅なんかでもこういうことはある。


さすがにこれは極端な話だが、そこまでいかずとも数cm程度の差は電車同士でもあったりして、

車両の入れ替えが進んで統一されるまではどうやっても合わないということがある。

スロープなしで車いすの乗降ができる程度まで段差・隙間を小さくするにはいろいろ条件が必要で、

それが揃わない限りにおいては、結局はスロープ置いて対応した方がいいねってなっちゃうんでしょうね。

ちなみに先ほど出てきたOsakaMetro御堂筋線は千日前線と同様の対策をしているが、

車両の型式により床面高さが違うため、段差は最大50mmとの記載がある。


あと、隙間という点ではカーブで隙間が大きくなるという問題があって、これは安全面でも大きな課題のため、

カーブなどで隙間が大きくなるところ、あるいは先ほど書いたようにスロープ不要なまでに隙間を小さくしたいところでは、

ホームの端にゴムを取り付けて、それで隙間を小さくするということを行うことがある。

車両側面がぶつかっても許容できるが、上に体重がかかっても大きく変形しないという、そういうゴム部材らしい。

やっぱり強烈な印象があったのが阪神御影駅で、かなり急なカーブ上にある駅で、もともとホームの隙間が大きかったという。

ホームの端を削る工事をしてやっと近鉄車両がゆっくり通過できるようになったが、停車はできないので快速急行は全部通過となる。

ただ、この工事のときにホームの隙間を埋める部材を取り付けたことで、隙間はある程度縮小することが出来た。

今でも他駅に比べると少し大きな隙間は残っているが、すごい危ないという感じは受けない駅になっていた。


というわけで難しいですね。

ただ、車両の入れ替えが進めば、段差・隙間を解消・緩和できる可能性は増してくる。

スロープ不要までに段差・隙間を小さくするには緻密な作戦が必要で、そこまでできるのは一部だろうけど、

利用者の多い駅でできると効果は絶大なので、その点では期待したいところですね。


Author : Hidemaro
Date : 2020/09/24(Thu) 23:38
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