この3連休、土日は市内で買い物に出かけたぐらいだが、さすがにどこにも出かけないのはなぁと。
博物館に行こうかと思ったが、展示替えなど考えるとあんまりかみ合いがよくない。
映画でも観に行くかと思ったが、これもピンと来る作品がない。
そんなところで、久しぶりに動物園に行くかと思い立った。動物園も一種の博物館ですからね。
今回の目的地は日野市の多摩動物公園、2017年1月以来である。(cf. 山の中に動物園)
東京都立の動物園のうち、上野動物園と葛西臨海水族園については6月以降の再開園後は予約制になっている。
一方で、多摩動物公園と井の頭自然文化園については、特に予約は不要となっている。
再開もこの2園が先行し、後に予約システムを整えて全園が再開園を迎えたという事情もあるようだ。
というわけで、多摩動物公園に行くなら、なにもせずにふらっと行けばよし。
とはいえ、このクソ暑い中で動物園である。
出かける前に洗濯物を干そうと外に出たら、ドライヤーに吹かれたかのような熱風がやってきた。
自転車と電車で行くので、こんなの動物園に着くまでに汗だくだろと思ったが……
往路は本当に暑くて、自転車で走っててもそうだし、高幡不動駅で日陰で乗換待ちしてても暑い。
高幡不動駅でやってきた動物園線の電車に乗り込んだら、いろいろなところにシカがあしらわれていて、
いかにも動物園線専用車だなぁと思った。乗客も一定はいて、この時点でもう夏休みの動物園っぽさを感じていた。
到着したら早速入園して、園内を歩き回って観察することに。双眼鏡を持ってきたから遠くからでも観察できる。
やっぱり暑いけど、丘陵地で木陰も多く、暑いなりにはなんとかなっている気がしたが、気のせいかも知れない。
参考までに八王子のアメダスでは12時に34.0℃、最高気温は15:04の36.0℃だったそうだから。
多摩動物公園が入園者のコントロールをほとんどやっていない(団体客だけ予約制)のは、屋外展示をメインとした動物園だからこそである。
密集しそうなところは閉鎖したり、昆虫館など休日に閉館しているところもあるものの、
それでもあまり気にならない程度にはいろいろな動物を観察できるのは、多摩動物公園だからこそなんじゃないかと思う。
あと、来場者の割には広いですからね。もともとすごくゆとりがあるので、そこも有利に働いていると思う。
ここら辺は、来場者の割には狭い上野動物園との対比であり、説明を読む限りはパンダ舎の混雑対策の意味合いが強いようだ。
しかし、人間にとっても暑いが、動物にとっても暑いことに違いはなく、元々住んでいた地域によってはなおさら。
ユキヒョウの展示のところで「いないなぁ」と思ってキョロキョロしていたら、
通りがかった人が開口部を指して「あの尻尾なんだろう」というので「あれがユキヒョウのしっぽか!」と。
どうもしっぽだけ外に出して室内で寝転んでたらしい。いやー、よく気づきましたね。
中央アジア周辺の高地に住むユキヒョウにはこの暑さは堪えるのは容易に想像できる話である。
スポットクーラーを導入して、外でも涼めるようにはしているが、もはや出たくもないのだろう。
こうして引きこもる動物は少なくなく、開口部から顔だけ覗かせてくれていたサーバルはファンサービスがよいと思ったぐらいである。
一方で、前に来たのが冬だったので、その時と比べると動物たちは全体的にはアクティブである。
サル山なんかは暑いなりには水浴びしたりして楽しそうにしていて、こういう楽しみは季節を変えて来てこそだなと思う。
全体的には温暖な地域に住む動物が多いですからね。暑いなりには賢く暮らしている感じである。
あと、前に来たときは、鳥インフルエンザ対策で水鳥を中心に外に出ていないのも多かったので。
そう考えると、やっぱり動物園は夏だなと思った。暑いけど。
あまり来園者が密になるところはないが、強いて言えばレッサーパンダ舎である。
レッサーパンダはやっぱり人気者ですね。周辺の他の展示の倍は人がいる。
展示単位での人の多さで言えば、他にも多いところはあると思うのだが、観察できるスペースにしては多い。
なので、ここには特に密集しないように注意書きが多く書かれていた。屋外だし、押しくらまんじゅうになるほどのことはないが。
逆に言えば、それ以外の展示はそこまでのことはないかなと。
他のところにも観察時の目安として、1m間隔のマークが付けられたりはしてたけど、よっぽどじゃなければ関係ないなと。
多摩動物公園だが、前に行ったのが3年半前だが、そのときと今で工事しているところはほとんど変わっていない。
ライオン園(長期閉鎖)とアジアゾウ舎(新築移転なので既存のアジアゾウ舎での展示はしている)である。
工事に時間がかかるというよりは、動物の飼育・展示とセットで作業を進めているというのもあるんだと思う。
ライオン園については、Webサイトに書かれていることによると、再開には群れの再構築が必要だという。
というのも閉鎖中はライオンたちの居住スペースが狭く、なおかつ長期閉鎖中にライオンたちも老いていくわけである。
アジアゾウ舎については、新築移転なので展示は継続しているが、ゾウの引越が順次行われているとのことである。
着実に進んでるのはわかるんだけど、まさかまだ完成していないとは思わなかった。
ところで園内でバス(来園者用の無料シャトルバス)とすれちがうのはわかるし、トラックもまぁわかるが、
意外に多くすれ違ったのがバイク、これは職員の移動用の乗り物で「こんにちはー」と声を掛けられたことも。
広い上に丘陵地ということで、歩くのも大変ということでバイクを使っているのだろう。
そうして見てみると、いろいろなところにバイクが駐車されていて、職員の移動手段として重宝されていることが見て取れた。
それにしても職員もこの暑さでは大変だろうに。屋内なら少しはましかもしれないが。
でも、動物の世話には休みはないからなぁ。臨時閉園中もこのあたりは全く変わらなかっただろう。
暑い中で行くにはあまりにタフなところだったが、昨今の事情からすれば安心して楽しめるところだとは思う。
やはり動物園というと、小学生以下の子供連れが多いわけだけど、やっぱり今日もそうでしたね。
普段の夏休みの楽しみと同じようにはいかないところもある中では何も変わりませんから。
問題は普段と変わらない暑さである。これだけで嫌になっちゃう人の方が多いか。