遺伝子が変わったせい?

ちょっと気になったニュースだけど。

春以降、水面下で伝播か 感染研、コロナ遺伝子を解析 (朝日新聞デジタル)

新型コロナウイルスの遺伝子情報を調べたら、3~4月頃の流行していたウイルスと、

6月以降に流行したウイルスは遺伝子型が変異していたが、その間をつなぐ遺伝子は検出されていないという。

ウイルスの遺伝子情報の分析からウイルスの伝播経路の推定が行われたこともあったが、どうもよくわからない話である。


この間も東京都ではくすぶっていたわけで、その間に変異したのだろうという推定はある。

この記事でもそういう予想が書かれているけど、それにしても全く発見されていないというのも変な話だなと思う。

確かに当時、流行していた地域・業種で検査に非協力的な傾向はあったとも聞いているが、

それにしても、それなりの症状が出ていれば、やはり何らかの形で検出されたんじゃないかなと思う。

無症状の患者が感染を繋いでいたのであろうとは書かれているし、その通りだろうけど、なんか不思議な気がする。


この遺伝子の変異が感染性や症状にどのような影響を及ぼしているかは不明とのことである。

3~4月頃に比べれば、患者が検出されやすくなったことは事実だし、

一方で、3月頃に比べれば、かなり警戒度が上がっているわけで、単純には感染拡大しにくい社会にはなっているはず。

なので、感染者の絶対数であるとか、あるいは感染者の中での重症患者の割合であるとか、

そういう単純な数字で見ることはできないわけである。


なので、このニュースについては、現時点では「だからどうした?」という理解でよいのかなと思う。

ただ、6月以降の流行というのは、4~5月で封じ込めきれなかったからだと思っていた。

確かに休業要請を破って営業再開する不届き者がいたことは事実だが、

そうはいっても、ここでしっかり封じ込めようと行政は動き、その動きに協力する事業者も増えてきていたという話である。

にも関わらず、ある時期から急拡大したというのは、突発的な遺伝子の変異が原因としてあったのかもしれない。

とはいえ、これはあくまでも想像である。


この間に休業要請が解かれていき、社会の中で感染拡大しやすい体質になりつつあったというのはあるかもしれないけど、

一方でそれだけが原因と捉えるのもまた違うのかな。とも思う話である。

ただ、これはこのウイルスを叩き切ることの難しさを示唆しているとも言える。

そして、ワクチンでの対策の難しさも示唆しているかもしれない。

感染性や症状に影響を与えるかも知れないほど遺伝子が変異するというのだから。

そうすると重症化を防ぐ手当が実用化されることが対策の本命なのかなと思うが、それこそ難しいのかなぁ。

なかなか難しいですね。