日記帳だ! with Tux on Libserver

二度目の大改造!! 日記帳…か?を継承し、より柔軟でパワフルなBlogに変身しました。

RSSに対応しています。リンク・コメント・トラックバックは自由にしていただいてほぼ問題ありません。
RSS購読方法、僕のリンク・コメント・トラックバックについての考えを読むことをおすすめします。

<< 過去

未来 >>

夜の東京で正倉院宝物

今日はけっこう寝坊をしてしまい、大したことも出来ないまま夕方になってしまったが、

そういえばと思い、東京・上野公園に向かった。

今日は土曜日、東京国立博物館も21時までの開館、

そして、どう考えても混雑しそうな特別展「正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―」をやっている。


正倉院宝物と東博のコレクション(法隆寺献納宝物を含む)と正倉院宝物の模造品を並べた展覧会で、

奈良博の正倉院展なら、基本的には正倉院宝物しか並ばないところだが、

ここではいろいろ混在しているので所有者に「正倉院」と書かれているのが新鮮だった。

一方で模造品の所有者は「正倉院事務所」という記載。

この微妙な表記の違いが気になるところだが、正倉院に収まるものか、収まっていないものかの違いかね。

制度上はどちらも正倉院事務所が管理する皇室用財産だと思うんだけど。


ところでこの展覧会、10/14~11/24の期間で開催されている。

これは、奈良博の正倉院展が10/26~11/14であることで比べると長い。

正倉院宝物を展示するなら、曝涼の間でなければならない条件は同じはず。

確認すると、開封の儀は10/1、再び封印されるのは12/6なので、どちらも期間内ではある。

ただ、東博の特別展は、ほぼ全ての正倉院宝物が前期後期入れ替えになっている。

だから、宝物単位で見れば実質的な展示期間は同程度なんですね。


正倉院宝物と東博のコレクションが並ぶというのはどういうことかといえば、

東博にあるこの布きれは、正倉院宝物のここを切り出したものですとか、そんなことができる。

今からすれば信じられないことだが、かつては研究・保存のためによい方法だと考えたのだろう。

今は文化財の高精細写真を撮影して、研究に活用されたり、鑑賞されたり、複製品の作成に使われたり。

本物は残されたままの状態を保ちながら、いろいろな活用ができるようになってきた。

(このあたりは改めて書こうと思ってたネタなんだけど)


模造品の展示も多かったが、模造品を何のために作るかって本物の理解を深めるためだよね。

残された琵琶を元に、本当に音が鳴る琵琶を作るというのは、もっともわかりやすい話だが。

文化財の修理というのは行われているけど、修理でできることには限界がある。

正倉院宝物というのは、あまりに放置されてきた期間が長いので、修理では当初の状態は取り戻せないんですよね。

それなら、模造品だということになるんだろう。

こういうの見ると、定期的に宝物などを作り直しつつ、お下がりは大切に保管しておく春日大社の方式はよくできてる気がする。

お下がりは国宝

春日大社の場合、神様が使うものだからというのは大きな背景ではありますけどね。


ところで、この展覧会に法隆寺献納宝物も並べられたのは、

飛鳥時代から残る品ということで、奈良時代から残る正倉院宝物と対比させたかったというのもあると思うが、

法隆寺献納宝物も正倉院宝物も、皇室があってこそ現存するものだからというのはあるんだろう。

苦境を乗り切るために法隆寺が取った方法が、宝物を皇室に売りつけるという方法だった。

売りつけるというか、宝物を皇室に献納して、その代わりに1万円を下賜されたということだけどね。

こうして法隆寺は老朽化した伽藍を改修して、今日も7世紀の時代の姿を残しているわけだ。

(法隆寺の財テクの跡)

1978年に皇室から法隆寺に支払われた1万円なしに、現在の法隆寺も、現在の法隆寺献納宝物も語れない。

この1万円がなければ、法隆寺は荒れ果てていたかもしれないし、宝物も散り散りになり壊れっぱなしだったかもしれない。


法隆寺は献納した宝物を返して欲しいと申し出たこともあったそうだ。

皇室に献納したのに、国立博物館に移管されたのは話が違うから、返せというわけである。

経緯からすれば、無償で返すのは違うんじゃないかとは思うんだが、

斑鳩から遠く離れた東京にあり続けているのは、なんとかならんもんかなとは思う。

斑鳩に分館でも作って里帰りできませんかね?

それぐらいのことをやってもいいコレクションだとは思いますけどね。


さすがに18時過ぎだと、並ばずに入れましたね。

それでも展示室内で人が集中するところは混み合うんだけど。

昼間に来るよりはマシだったんだろうけど。


Author : hidemaro
Date : 2019/11/09(Sat) 23:58
文化 | Comment | trackback (0)
blog comments powered by Disqus

トラックバック

トラックバックURL取得

Tools