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どうしてMRJ70がいる?

三菱航空機が開発中に小型ジェット機「MRJ」だが、

案の定というべきか開発は遅れているものの、最近は飛行試験も重ねているとか、形になりつつあるようだ。

いろいろなニュースが飛び込んできているが、MRJ自体は少しで納入というところまで来てるのかな。


ところで、MRJは MRJ90 と MRJ70 という2つのタイプが計画されている。

開発が先行しているのはMRJ90で、座席数は88席となっている。

一方でMRJ70は少し小さくて座席数は76席となっている。

MRJ90の開発が先行しているのは、こちらの方がはるかに需要が見込めるからだそうだが、

じゃあなんでMRJ70の計画が存在しているのかという話である。


その理由がこれらしい。

MRJ70と同サイズの機体は、リージョナルジェット世界最大手エンブラエルの次世代機「E2シリーズ」には存在せず、同サイズの後継機需要を取り込める可能性がある。そして、北米市場には「スコープ・クローズ」と呼ばれるリージョナル機の座席数や最大離陸重量を制限する労使協定があり、MRJ90を売り込むことが難しい状況だ。

スコープ・クローズは、リージョナル機最大の市場である米国で、大手航空会社のパイロットの雇用を守るため、航空会社とパイロット組合の間で結ばれている。リージョナル機は大手傘下の地域航空会社が運航するが、大手より賃金が安い地域航空会社へ路線移管が進むと、大手のパイロットは賃下げなどの問題に直面しかねない。そこでスコープ・クローズが設けられた。現在は座席数76席以下、最大離陸重量8万6000ポンド(約39トン)という値が基準の一つになっている。

(三菱航空機、”スペースジェット”海外で広告 MRJから改名 (Aviation Wire))

アメリカではリージョナルジェットによる高頻度運航を行っている路線が多くある。

大手航空会社のネットワークに取り込まれているものの、実際にそのリージョナルジェットを飛ばすのは地域航空会社となっている。

大型機も運航する大手航空会社とは役割分担が必要と言うことで、労働組合との取り決めがあるのだが、

その取り決めではMRJ90は地域航空会社に委託して運航できないサイズとなってしまう。

そこで、なんとか地域航空会社に委託できるサイズとしてMRJ70が計画されていたそうだ。


もっとも、この取り決めには見直しの機運もあり、緩和されればMRJ90でも可となる見込みらしい。

さっき引用したところにエンブラエルの次世代機でスコープ・クローズ対応のサイズが用意されていないと書かれていたのは、

取り決めが緩和されることを期待していた部分もあったらしい。

ところが、まだ緩和される方向で妥結されておらず、アメリカの航空会社ではMRJ70に期待する向きもあるようだ。

三菱航空機としてはMRJ70の開発も着実に進めているようで、MRJ90の納入開始から1年遅れ程度で出したいとのこと。

ただ、協定の見直しが実現すれば、MRJ70は無用の長物になるかも知れないし、実に微妙なところである。

それでも、今はMRJ70が必要というのが、三菱航空機とアメリカの航空会社の考えのようだ。


最初に書いた通り、MRJの開発はここまで遅れていて、それに伴って納入予定も遅れている。

ローンチカスタマーのANAもその影響を受けていて、つなぎの機材をリースするなどして対応しているという。

ANA、MRJ遅延で737つなぎ導入 リースで4機、旧型機置き換え (Aviation Wire)

でも、納入遅れはMRJだけじゃないんだけどね。最近でもANAはボーイング787の納入遅れの被害に遭っている。

納入は遅れるわ、納入されたら納入されたでバッテリーのトラブルで一時運航停止になるわと、ローンチカスタマーゆえの苦しみか。


それを端から見ていたJALは、MRJ導入を発表すると同時に、エンブラエル E-Jetの追加購入を発表している。

当時、JAL(J-AIR)には老朽化したCRJ200の代替が必要だったので、納入の見込みが立つE-Jetシリーズで代替する。

これによりJ-AIRの機材はE-Jetシリーズに統一されるが、この次はMRJで代替するという発表をしたんですね。

MRJ90とサイズが似ているエンブラエルE190を主に導入したのも、次にはMRJが来るという想定しているということかなと。

JALグループにMRJがやってくるのはANAよりずいぶん遅れることになりそうだが、

一方でリージョナルジェットの運航はとっくにやっているわけで、MRJにこだわることもないって話だけど。


Author : hidemaro
Date : 2019/06/08(Sat) 23:38
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