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電力を計算するにも三角関数から逃れられない

今日の実験は三相電力の測定。非常にやっかいな話。
ところで、電力というと、直流なら、P=EI (E:電圧,I:電流)で求まることは結構有名ですね。
電力は1秒あたりの仕事のことだから、仕事率でもあるわけだ。
ところが交流では都合が悪い。
コイルもコンデンサも電圧がかかると電流が流れるけど、これをよく調べると充電と放電を繰り返してるだけらしい。
ということは電力は0。一方、抵抗については今まで通り。
で、結論から言うと、P=EI cosφ(φ:電流と電圧の位相差)で求まるわけ。
しかし、電圧と電流のかけ算ではないのでちょっと都合が悪い。
そこでこの位相差を含めて計算してくれる電力計というのがあるわけだ。ありがたい話だ。
(複素数のドットは省略してあります。大きさなら大きさと書くだろうから基本的にはドットがあると思っていい)
この電力計とはどういうものかというと、こんな風に使う。
電力計(その1)
左の回路が基本的な使い方。電力計というやつは電流計と電圧計を兼ねてるわけだ。
こんな風に電流を測るコイルと、電圧を測るコイルに適当につないであげないといけない。
接続例というのが電力計に書いてあるのだけど、これを見ると、このようにつなげばいいよと書いてある。
ところで、三相交流というのは単相交流を三本束ねたもの。
それぞれの位相差は2π/3[rad]あって、モーターを動かすのにもってこい。
なんで交流には正弦波を使うのかというのの1つの答えは、発電機・モーターの都合というのがあるはず。
右の回路を見て欲しい。電源のところに、E∠2π/3などと書いてあるが、E ej2π/3のこと。
E(起電力)とe(自然対数の底)、なにげに紛らわしいな。
それはともかく、複素数で計算するよということです。
どの負荷も大きさは同じです。それぞれのRとCを並列につないだところを流れる電流の大きさは全部同じ、
すなわちI12、I23、I31の電流の大きさは同じと。これをIとおくと、
1箇所あたり、電力はEIcosφだから、全部で3EIcosφの消費電力があるはず。
ここで電圧を計るときどうするのかというと、こんな風に2つの電力計を置く。
三相電力計というものもあるが、実は単相電力計2つをくっつけて足し算してくれるメーターを付けただけ。
で、この2つの電力計の指す値を足せばいい。
これはブロンデルの定理で説明されている。
実はこんな風に、どこも流れる電流が同じじゃないときでも通用するわけで、万能ですね。
とりあえず計算するか。
I12=I∠(2π/3+φ)、I23=I∠(4π/3+φ)、I31=I∠φとおく。
まぁこんな風に電流同士も2π/3づつずれるわけですね。
これは負荷がどれも一緒だからですよ。そうそう、こういう負荷を平衡三相負荷と言うんだと。
さて、ここで、I1=I12-I31=I∠(2π/3+φ)-I∠φ=Iej2π/3e-Ie
=Ie(ej2π/3-1)=IeI{cos(2π/3)+j sin(2π/3)-1)=I(-3/2+j√3/2)=I√3∠5π/6+φ
なんか指数関数と行き来してるけど、とりあえず、こんな式が出てきました。
どうもI1、I2、I3、いずれも電流の大きさはI√3、負荷を流れる電流の√3倍のようです。
さて、電力計ではどうなるか、P1の指示を計算する、
電流はI√3∠5π/6+φ、電圧はE∠2π/3、これで計算すると、
P1=EI√3 cos(5π/6+φ-2π/3)=EI√3 cos(π/6+φ)=EI√3{cos(π/6)cosφ-sin(π/6)sinφ}
で、反対のP2を計算すると、電流はI√3∠-5π/6+φ、電圧はE∠4π/3
P2=EI√3 cos(-5π/6+φ-4π/3)=EI√3 cos(-13π/6+φ)=EI√3{cos(-π/6)cosφ-sin(-π/6)sinφ}
13π/6って1周越えてるから、調整したよ。
それでP1+P2=EI√3{ (√3/2)cosφ-(1/2)sinφ+(√3/2)cosφ+(1/2)sinφ)=3EI cosφ
なんか騙されてるような気がするけど、結果は初めの方に言った通りですね。
ちなみに電流計はなぜか-を指すことがあるんだ。そんなときはスイッチを変えて符号を反転させて測定する。
それで-60[W]とか記録して、符号を考えて足し算すると。
それでOKらしい。しかし負の電力というのはなんなんだろうかね。
まぁ理屈は難しいけど、確かに単相電力計2個で計れるよというのは確か。
それにしても電力計というのが本当に電流計と電圧計をくっつけたようなつなぎ方するのには少し驚き。
そんな電力計と同じような動きをするもの、電力量計は多分どの家にもありますよね。
あれもそんな風になってるんだろうね。
こんなの気にしなくても、電球に明かりは灯るけどね。
それにしても三角関数だらけ…これは大変だ。
Author : Hidemaro
Date : 2008/06/23(Mon) 21:59
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)
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