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それもこれもカバー曲ができるということ

バンドリ! ガールズバンドパーティ(ガルパ)をダウンロードして起動したとき、

驚いたのはJASRACとNexToneの許諾番号が表示されていること。

起動した瞬間に表示されるのはとても珍しいと思う。

さらに言えば、JASRACとNexToneの両方が並んでいるのも驚いた。

Bang Dream!プロジェクトの楽曲はJASRACが管理しているはずだが。(CDにもJASRACマーク付いてるし)


なぜ、JASRACとNexToneの許諾番号を並べているのかというと、カバー曲のためだろう。

ガルパではBang Dream!プロジェクトの楽曲以外にカバー曲も含まれている。

ちょうど週刊ファミ通にガルパにカバー曲が収録されるに至った経緯が書かれていたのだが、

実はガルパというゲーム自体はBang Dream!プロジェクトが発表されるより前、2014年末ごろから計画が進んでいた。

2015年4月にBang Dream!プロジェクトのお披露目となる1stライブが行われた。

まだ3人しかおらず、Poppin'Partyという名前が付く前のこと、オリジナル曲もこの時点では1曲しかなかった。

そこでアニメソングのカバーを多く披露したのだが、これを見たCraft Eggの人はカバー曲をゲームに入れることを提案したとのこと。

オリジナル曲ばかりではとっつきにくいかも、というところをカバー曲で解消できないかと考えたようである。

そして、既存の楽曲をゲームで使うということで、その中にはJASRACが管理する楽曲もあれば、NexToneが管理する楽曲もあったということである。


調べてみると、ゲームで音楽を使うにあたっては特有の事情がいろいろあるようである。

かつて、JASRACの使用料規定によれば、JASRAC管理楽曲をゲームで使う場合、とても高額な使用料がかかってしまったらしい。

これは著作者にもゲーム会社にも不本意だったので、長らくゲーム音楽はJASRAC管理から外すことが行われてきた。

ただ、JASRACと信託契約を結んだ作家は、全ての作品を信託する必要があり、JASRACと信託契約を結ぶとゲーム音楽の仕事ができない時期があったようだ。

ということは、ゲーム会社が音楽家を囲い込むような形になり、ゲーム音楽もJASRACに信託されないので、ゲーム以外の用途で使うのに不便を強いられることもあったようだ。

さすがにこれでは不便なので、ゲームでの使用をJASRACへの信託対象から外すという対策も行われていたようだ。

こうすれば、作家の活躍の幅が狭まることも減り、ゲーム音楽をゲーム以外の用途に使用するにも便利になったが、

これだけでは解決しないのがゲーム以外の用途で作られた楽曲をゲームで使うことである。


そこで、JASRACの使用料規定の見直しが行われ、実態に即した使用料の設定が行われることになった。

音楽をつかう方/ゲームの製作 (JASRAC)

適用される使用料の表を見ると「指し値」という記載があるが、これは権利者と個別交渉ということを表している。

使用料の支払いはJASRACを介して行うのだが、使用料は実態に即して個別交渉で決めてくれということである。

これにより、オフラインのゲームについては、JASRACを介さずに権利処理してきたときと同様に個別交渉で決められるようになった。

それがよいか悪いかという話はあるが、これまで定型的な使用料が足かせになってきた経緯を踏まえたものだろう。

一方で、楽曲データをダウンロードする場合は、インタラクティブ配信に準じた使用料も適用される。

ただ、これについても全てがゲームのために書き下ろされた楽曲であれば、軽減措置があるようだ。


あと、音楽ゲームの場合は特別な使用料規定が適用できる。

ガルパもこれに該当するので、カバー曲を収録する想定であることも考慮すると、これを選んだのではないだろうか。

この場合、使用料に指し値になる部分はないので、使用料の個別交渉は不要である。

ただ、詳細な条件はよくわからない。いろいろな選択肢があるので。

曲数や再生回数が多く、新曲が随時追加されることを考えると、1曲いくらとか、1ダウンロードいくらで払うよりは、

ユーザー数や売上に応じて支払う方が有利なはずで、そうなるように作ってるんじゃないかなとは思うけど。


ガルパに収録されているカバー曲は作中のバンドが演奏している設定である。

Poppin'PartyとRoseliaのカバー曲は実際に披露したものが多い。(それがルーツだしね)

というわけで、実際にそのバンドが演奏できるように編曲をやっているわけである。

Bang Dream!プロジェクトの楽曲はほぼ全てElements Gardenが作っているわけだけど、カバー曲の編曲もやっている。(プレイ時に楽曲の作詞・作曲・編曲が表示される)

このようにカバーにあたって編曲を行う場合は、権利者から許可を取っておくことが望ましいとされている。

詞・曲を利用すること自体はJASRACから許諾が得られるのだが、著作者人格権があるので著作者の意に反する使い方はできない。

必須かというとそうとも言えないが、実務上はカバーにあたって権利者の許可を得た上で、さらにJASRACなどから許可を得て使用料の支払いを行うことが多いようだ。


ガルパとあまりによく比較される アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ(デレステ) だが、

こちらも去年11月からカバー曲の追加が始まっている。

ガルパのパクリかなと言われているが、アイドルマスターシリーズでは初期からカバー曲を作ってCDに収録している。

シンデレラガールズでもjewelriesシリーズとして、カバー曲を収録したCDが作られている。

CDに収録したカバー曲をゲームで使うということはなかったが、実はカバー曲追加と言い出す前からデレステにはカバー曲があった。

それがグランブルーファンタジーの「キミとボクのミライ」と、太鼓の達人の「エンジェル ドリーム」の2曲である。

いずれも他のゲームとのコラボレーションなんだけど、れっきとしたカバー曲だよね。

ただし、太鼓の達人は自社のゲーム、グランブルーファンタジーは開発を委託しているCygamesのゲームですから、自社かそれに準じるところの楽曲なんですけどね。

著作権の実務としては、シンデレラガールズのオリジナル曲をやるのと全く同じだろう。


そう考えると、去年11月にデレステにカバー曲を追加するというのは、著作権的には大きな変化だったのでは? とも思う。

そこで気になってJ-WIDでシンデレラガールズの楽曲を調べてみると、

初期の楽曲(例えば「お願い!シンデレラ」)はゲームなどでの使用をJASRACの信託対象から除外しているのだが、

TVアニメが始まるちょっと前、2014年7月発売の「We're the friends!」以降はゲームを含めてJASRACの信託対象にしている。

ゆえに、デレステは当初から楽曲を使うに当たってJASRACから許諾を得て、いくらか知らないけど使用料も納めているはず。

ただ、全てが自社ゲーム用の楽曲の場合と、1曲でも既存楽曲を使う場合では扱いが変わりそうな気もするし、どの程度の影響があったかはわからないけど。


想像よりもゲームで音楽を使うこと、特に既存の楽曲を使うことは難しいんだなと。

演奏やCDへの収録と同じだと思っていたのだが、それに比べるとはるかに難しい。

それでもカバー曲をゲームに収録するのが現実的なのは、JASRACのような団体があるからこそとも言える。

ゲーム音楽でJASRACが機能していなかった時代には、そんなことはとてもできなかっただろうし。

ゲーム音楽と著作権 ~ケンゾウ君にゲーム音楽の依頼が。でも契約は? (Web担当者Forum)

ゲームでのJASRAC管理楽曲の使用料が現実的な値段になったのが1996年のことらしい。(ただし現在の規定とは異なる)

ふと、気になって調べてみたら、「太鼓の達人」がアーケードゲームとして登場したのは2001年である。

既存の楽曲を多く使っていることからも、JASRACから現実的な使用料で許諾が得られるのは重要なポイントだったのだろう。


Author : hidemaro
Date : 2019/03/16(Sat) 23:57
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