先日、第二阪奈有料道路が「国道163号」として、NEXCO西日本に移管されるという話を紹介した。
その第二阪奈有料道路を含めて、この4月からのNEXCO西日本の通行料金が発表されていた。
平成31年春からの近畿圏の新たな高速道路料金について (NEXCO西日本)
NEXCOに移管される第二阪奈有料道路と阪神高速京都線と、単純に値上げする第二神明道路の3路線が対象である。
なんで第二神明道路を値上げするのかというと、今が安すぎるから。
須磨~明石西を2区間に分けて、東側は普通車210円均一、西側は普通車110円均一になっている。
全区間走り通すと24kmだが、この距離に相当する本来の通行料金は900円とのこと。これはさすがに高い気がするが。
その上、西側で接続するのは無料の加古川バイパスですから、セットで使うとなおさらお得感がある。
ただでさえ通行量が多いのに、神戸市内から淡路島・四国方面を接続する役目も担っており、神戸線とセットで激しい渋滞がよく起きる。
そのため、本来は第二神明経由の高速バスが阪神高速北神戸線に迂回するのは日常茶飯事。
近畿圏で行われている有料道路の料金見直しは、割高な道路を値下げして、割安な道路を値上げするということである。
割安な道路に車が集中し、割高な道路が利用されないという状況を変えていくのが目的の1つである。
今回の料金変更では第二阪奈有料道路と阪神高速京都線は値下げ方向、第二神明道路は値上げ方向となる。
第二阪奈有料道路は全区間利用時の普通車料金が820円から700円になる。ここは明らかに安くなる。
阪神高速京都線は第二京阪道路に編入され、均一制から区間制になる。
短距離では値下げになるのだが、全区間利用するようなケースでは必ずしも安くはならない。それでも今より高くなることはない。
第二神明道路については、本来の水準まで一気に値上げすると値上げ幅が大きすぎるので、
今回の料金は2021年度までの暫定料金ということになっている。
今まで2区間の均一制だったのを、利用区間の距離に応じた区間制になる。
ただし、現在の料金所の配置が均一制を前提としたものになっているので、現金車からは料金所を通らずに走れる最大料金を徴収し、
2回料金所を通る場合は1回目の料金所で払った金額との差額を支払うという方式になる。
ところが第二神明道路は有料道路にもかかわらず、特定の区間では無料で走行できてしまうらしい。
玉津IC~伊川谷IC・伊川谷JCT(北神戸線方面)・大蔵谷ICがこれにあたる。
西区間と東区間の境界部で、西に走りきっても、東に走りきってもどちらかの料金だけ払えばよい仕組みなのだろう。
区間制になるのだから、公平性の観点からも全ての区間で利用区間に応じた料金を払うように改めるのだが、
4月時点ではまだ料金所がないので当面は無料。今後料金所を整備して、無料で走れる区間をなくす予定だという。
料金所を整備してから料金を決めるのでなく、将来、料金所を整備したらこの料金になりますというのも変な話である。
4月時点から、現金車に対しては料金所を通らずに走れる最大料金を徴収するというポリシーから、
須磨から入る車には須磨~玉津の料金を、明石西から入る車には明石西~大蔵谷の料金を徴収しているのだ。
にもかかわらず、玉津~伊川谷・大蔵谷の料金の徴収開始は間に合わないという。
他の2路線も、料金徴収の体制が整っていない状態でNEXCOに移管される。
第二阪奈有料道路は、中町ICへのETCフリーフローアンテナの工事が完了していない。
現状、宝来・中町いずれのICを利用しても同じ料金になっているのだが、移管後は区間制になるので、料金に差が出る。
ただし、料金所を新設する予定はないので、現金車は今後も高い方の料金を徴収し続ける予定である。
でも、ETC車は区間に応じた料金を徴収できるはず。なのに、まだアンテナ設置が終わっていないのだ。
そのためアンテナ設置が終わるまではETC車も高い方の料金を徴収し続けることになる。
それでも現在の料金よりは値下げになるので、説明資料には「中町ICは段階的に引き下げる」と書いてあるが、言い訳だよなぁ。
阪神高速京都線は、稲荷山トンネル区間はNEXCOに移管されず無料開放されることになっている。
ところが山科から稲荷山トンネルを走りきって、上鳥羽ICより先まで利用する場合、今のままでは料金所がない。
将来的には鴨川東ICを過ぎたところに料金所を設置するのだが、明らかに工事が大変なので間に合わない。
そこで、どうするかというと、当面は山科料金所を存続させて、現金車は自己申告制にするらしい。
一時停止して、稲荷山トンネル区間のみと申告すると無料、その先も利用すると言うと最大料金を支払うということ。
なお、ETCを搭載していれば、稲荷山トンネル区間のみの利用は料金所で停車せず、無料で通過できる。
確かにやむを得ない面はあるんですけどね。
第二阪奈は移管前にアンテナを付ける工事をやってくれればよかったのだが、奈良県道路公社は移管後には解散する予定。
そんなところにアンテナ新設工事をさせるわけにはいかなかったのだろう。NEXCOがお金を出せば先行設置できたような気もするが。
阪神高速京都線はどう見ても料金所整備が難しいので、これが後回しになるのもやむを得ない。
移管を受けるNEXCOの問題と言うよりは、稲荷山トンネルを無料開放することを選んだ京都市の問題である。
第二神明道路については、4月からの料金はあくまで2021年度までの暫定料金なので、3年後にはまた値上げされるということか。
このときまでには料金所の追加設置が終わっているはず。
料金所の追加設置が終わると、料金所を通らずに走れる最大料金を徴収するというポリシーの適用も変わるはずだが、
2021年度までは現状のまま放置で、2022年からの新料金で改めて料金を引き直すのだろう。
もっとも料金所の設置方法次第だが、値下がりになる区間もありそうに見えるが。真相は不明。
第二神明道路は第二神明北線の明石市内までの延伸計画とも連動している。
ひどく混雑する第二神明道路の混雑緩和のために迂回ルートを追加するということで、
そのための費用を第二神明道路の値上げで賄うという意図もあるらしい。
料金が安いがために使っていた車に迂回してもらい、さらに迂回ルートを整備することで混雑緩和するという考えである。
そう言われると真っ当な話だけどね。