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交流送電は道連れ

昨晩23時までかけて関空から利用者のほぼ全員を運び出し(なんと7800人も運んだらしい)、

関空は気がかりではあるけど、他の鉄道や幹線道路は復旧してきているし、停電も解消してきている。

というわけで、まだ復旧しきっていないところもあるけど、関空以外は段々と日常に戻っていくのだろう。

……と思っていたら、朝起きたら北海道で大地震、それだけならともかく道内全域で停電というとんでもない状況になっていた。

こんな状況なので台風のニュースをやるどころではなく、北海道の地震のニュース一色だった。


なぜ、道内全域停電になってしまったのだろう。

震源近くの発電所が緊急停止した結果、系統の周波数が下がり、他の発電所も停止してしまったからだと説明されている。

周波数が下がると停止するのは、その発電所の設備を守るためのやむを得ない措置のようだが、

そもそもこういう事態が起こること自体が異例のことだ。

地震の被害で緊急停止した発電所が、その時間帯の北海道の電力供給の半分を担っている石炭火力発電所なのが悪かった。

これはこの後の復旧にも尾を引くことになる。


系統の周波数というのはとても重要だ。

というのも同じ系統にある全ての同期発電機は全て同じ周波数で回転しているからだ。

すなわち、1つの発電所だけ勝手な回転数で回すことはできない。これが道連れになった大きな要因だ。

さらに言えば、発電所は系統に電力が供給されていることを前提としたものもある。

風力発電所とかそうなんじゃなかったかな。

発電所じゃないけど、北海道~本州の直流送電もそうで、電力を受ける側の系統は電力が供給されている必要がある。

と、交流送電というのは難しい。変圧器で簡単に電圧を変えられるのはメリットではあるけど。


まずは水力発電所から立ち上げ、隣接する地域の火力発電所を立ち上げ、

そして函館あたりまで復活したら、本州からの直流送電ができるようになる。

それでも被災した石炭火力発電所が復旧しないと、ピーク時の需要に応えるのは難しいようだが。

これが起きたのが冬じゃなかったのが不幸中の幸いで、

冬だとただでさえ避難に苦慮するのに、その上、停電で暖房もままならないような状況になっては大変だった。


もしかすると、長期停止中の泊発電所(原子力)が稼働していれば、こんなことにはならなかったかもしれない。

泊発電所は今回の震源からも離れていたので、そのまま発電を継続できたはずで、稼働していれば夜間の供給のメインだったはずだし。

とはいえ、北海道程度の規模だと、大規模な発電所が数基同時にやられると全域停電に追い込まれてしまうのは現実で、

地震の起きる場所と、大きな発電所の位置関係では、本質的にこういう問題は回避出来ないのかも知れない。

いくら発電設備があっても、急に出力を増やすのは限度がありますから。急に調整できるのは水力発電所ぐらいらしいし。

こういうことはめったに起きることではないけど、本当にどうにもならないときには起こるという現実は理解しなければならない。


少なくとも、送電を復旧していく中で供給力が足りないという問題は、大規模な発電所が他にあれば回避出来たと言える。

泊発電所はもちろんだけど、もう1つ惜しいのが建設中の石狩湾新港発電所だ。

石狩湾新港発電所は大規模なLNG火力発電所で、1号機が来年2月の営業運転開始予定になっている。

意外にも北海道電力にとっては初めてのLNG火力発電所なのだという。土地柄もあって火力は石炭がメインのようで。

最新鋭の発電所は熱効率もよく、老朽化した火力発電所を整理するような役割も期待されているようだ。

あと少し後ならば、石狩湾新港発電所も大きな力になれたんだけどなぁ。


関空が高潮で冠水するのも、北海道が全域停電に追い込まれるのも、どっちもめったにあることではない。

十分な備えをしていたのも関わらず、その想定を大きく超えたということだ。

後でこういう備えができたんじゃないかと言われるけど、起きた後だからこそ言えることもありますから。

自然災害による被害は防げるなら防いだ方がいいけど、完全に防げないのは現実で、そこは責めても仕方ない。

関空なんて、あんな状況でうまいことやった方だと思いますけどね。復旧まで時間がかかるのは気がかりだけどさ。


Author : Hidemaro
Date : 2018/09/06(Thu) 22:38
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)
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