ひどい暑さが続いており、今日も最高気温39℃近くに達する地点が出ている。
しばらくはひどい暑さが続くようで注意が必要である。
暑いといって思い浮かぶところはいろいろあるだろうが、関東地方では熊谷が暑いことで有名だ。
あまりの暑さに「あついぞ! 熊谷」なんてキャンペーンをやっていた時期もあったほど。
でも、なんで熊谷が暑いと言われるのだろう?
そりゃ内陸性の気候でフェーン現象の影響を受けやすいから……という話もあるけど、なぜそもそも熊谷がピックアップされるのだろうか。
実は埼玉県で唯一の気象台が熊谷地方気象台なのだ。
一般的に気象台は県庁所在地に置かれるものだが、埼玉県については熊谷に置かれている。
理由は埼玉県庁が東京からあまりに近いからと言われている。
県庁所在地の都市に気象台がないのは埼玉県だけではなく、千葉県(銚子地方気象台)と滋賀県(彦根地方気象台)がある。
千葉は東京、大津は京都から近いということが考慮されているのだろう。
一方で複数の気象台がある都道府県もある。
1つは北海道、札幌・函館・旭川・室蘭・釧路・網走・稚内と7箇所ある。
もう1つが沖縄県、那覇・宮古島・石垣・南大東と4箇所ある。
沖縄県の気象台の配置は海の観測も考慮したものになっているらしい。
南大東島地方気象台は唯一村にある気象台だ。さいたま市になくて、南大東村にある役所、それが気象台だ。
あと、以前は京都府にも京都地方気象台の他に舞鶴海洋気象台の2つの気象台があった。
海洋って付いてるけど地上観測もやっていたので、完全に2気象台体制だったが、地上観測は集約され、舞鶴での観測は無人化された。
特殊な気象台として成田・東京・中部・関西・福岡と航空地方気象台というのがあるが、こちらは航空向けに特化しているので他の気象台とは違う。
最高気温のランキングに出てくるのは、気象台だけではなく、それ以外の気象官署(大半は無人)もある。
ただ、アメダス観測点ほどは数がないので、関東平野内陸の観測点も限られていて、熊谷、前橋、宇都宮ぐらいでしょうね。
前橋も熊谷とともに最高気温の記録で見ることは多いかな。
いずれにせよ、熊谷が特異的に暑い都市というわけではなくて、
たまたまこの地域の観測所が熊谷に置かれたから、熊谷で記録が出るってだけのこと。
この近くでもっと暑い都市は他にあるのかも知れない。
こういう話は他にもあって、餃子とか納豆の消費が日本一の都市なんていうのも、
家計調査のデータが出るのが県庁所在地の都市と政令指定都市だけだからという話で、
確かに宇都宮市とか浜松市は餃子の消費額が多いのかも知れないけど、もっと多い都市がある可能性は否定できない。
家計調査自体はそれ以外の地域でも行われているが、都市単位の統計データとして出せるのは主要な都市に限られるということ。
かといって都道府県とかという単位ではなく都市単位というのがちょっと不思議ですけどね。