トリッキーな特急券

夏休みの旅行のきっぷを買ってきた。

今回の目的地は北海道なのだが、飛行機を使わない。

往路は船で、復路は列車だから。前後もうまくつながるので。

安くはないけどね。


列車というのは北海道新幹線のこと。

今のところは新函館北斗駅までだが、函館周辺であれば関東からでもメリットがありそう。

今回は復路で八戸に寄るので、新函館北斗→八戸 と 八戸→大宮 で分けて取る。

さらに言うと、新幹線に乗る前日、函館までは スーパー北斗号 を使う。

八戸→大宮 は えきねっと で予約して購入することにした。直前まで予約変更できるので。


一方で新函館北斗→八戸は2つの要因により駅の窓口で購入した。

  • 新函館北斗→八戸 は 立席特急券を使うため
  • 前日に乗車する スーパー北斗号 に乗継割引を適用してもらうため

立席特急券? と思ったかも知れないけど、この区間では自由席特急券相当のものだ。

というのも、盛岡~新函館北斗では全席指定の はやぶさ号・はやて号 しか走っていない。

なのでこの区間内のみ使う場合は立席特急券が設定されている。

盛岡より南では指定席を取る必要があるが、仙台~盛岡で各停の列車は自由席特急券で空席を使えるという特例もある。複雑なんだよね。

どうせ空席はあるだろうから、わずかに安い立席特急券を選んだのだが、立席特急券は えきねっと では購入できない。


次がかなりトリッキーな話で、在来線特急→新幹線の乗り継ぎで日付をまたぐというもの。

実は、逆向きの新幹線→在来線特急は日付をまたぐことはできない。(0時をわずかに越える列車は特例が設けられることがあるようだが)

ただ、在来線特急→新幹線ならば、一泊して乗り継ぎということもできるんだよね。

この差はよくわからないが、使えるものは使おうと思った。でも日付をまたぐのは一般的ではないので、窓口に行くしかないかなと。

基本的に在来線特急の乗降駅と新幹線の乗降駅は同じでなければならない。(新大阪と大阪などの例外はあるが)

でも実際に1泊するのは函館なので、函館までの特急券では割引にならない。あくまでも新函館北斗までの特急券でなければならない。

じゃあ使えないじゃないかと思ったんだけど、新函館北斗~函館の自由席特急券は310円しかしないので、

在来線特急券を新函館北斗で切って、新函館北斗まで乗継割引で半額、そこから310円だと、単に函館までの特急券を買うより安上がりとわかった。


というわけで、みどりの窓口 に申込書を書いて持って行くと、

まず「立席特急券って列車を決めて売るものなんですが」と言われてしまった。

「この区間は自由席がない代わりに立席があるはずなのですが」と言うと「あ、八戸までか」と納得したよう。

実は全席指定のはやぶさ号では満席のときに立席特急券が出るが、これも数に限りがあり列車・号車指定で売られる。それと混同したようだ。

日付またぎの乗継割引はこれといって気にならなかったようだ。

それで端末にポチポチ打っていくのだが、どうもうまくいかないところがあるよう。

他の駅員を呼んできて、何を聞いているのかと思ったら、列車未指定の立席特急券の発行方法を聞いていたようだ。


立席特急券というのは制度上は指定席特急券の一種とされていて、駅員に言われたとおり本来は列車を指定して売るものだ。

ただ、盛岡~新函館北斗、盛岡~秋田 は自由席相当という経緯もあり、列車未指定で売られる。

どうもシステム上はダミー列車を用意して、これを選ぶと列車を指定せずに立席特急券を売れるようになっているようだ。

特急券に ( : 発) という不自然な空白があるのは、ダミー列車を使っている都合のようだ。

2016年5月に角館→盛岡→北上で角館→盛岡は こまち号 の立席(指定席空席)、盛岡→北上はやまびこ号自由席で、

こういう場合は角館→北上の立席特急券を買うんだよね。窓口で購入できる。(cf. 足に不便して頭を悩ませる)

指定席特急券の未指定区間は自由席が使えるというルールを適用している。トリッキーだ。


最近は窓口にいかずに買えるきっぷが多いけど、やっぱり特殊なものは窓口に行くしかない。

調べてみるとこういうのもアリなのかと思うけど、そういうのに限って窓口でしか買えない。

まぁ空いてたからよかったですけどね。混んでるところで複雑なきっぷを買うのは申し訳ないし。