バンダイナムコグループの再編で、バンダイビジュアルとランティスが合併することが明らかになった。
子会社の組織再編について(pdf) (バンダイナムコホールディングス)
バンダイビジュアルは映像、ランティスは音楽をやっているのを合併して1つの会社にしますよと。
合併後の社名はバンダイナムコアーツとなる。ただし音楽事業において ランティス のブランド名は残るとのこと。
以前、このBlogにも書いたんだけど、昔、ランティスはCDの販売をキングレコードに委託していた。
2009年以降は委託先が バンダイビジュアル に変わっているのだが、再編後はバンダイビジュアルとランティスが同じ会社になるので、
「発売元・販売元: 株式会社バンダイナムコアーツ」という表記に変わるのだろう。
実態としては何も変わってないのだけど、発売元・販売元が同じ会社になるってことだ。
どちらかというと2009年に委託先を変えた時点で、グループ会社内での委託に変わったわけで、そこが大きな変化だったんだと思いますけどね。
ところで、ランティスって今は日本レコード協会の正会員なんだよね。
これってどういうことかっていうと、メジャーレーベルの1つとして認められたということなんだよね。
といっても正会員と準会員の差は単に事業規模らしいので、何か意義が変わったわけでもないのだが。
1999年創業の新興レコード会社が、気づいてみれば老舗のレコード会社たちと同じ区分になっていたわけですね。
アニメ・ゲーム関係の音楽がほぼ全てって会社ですけど、それでも規模の要件を満たせるってのが業界のガリバーだって話なんでしょうけど。
販売を委託していたとしても、事業規模が大きければ正会員になれるのはランティスの例を見てもわかる通り。
それが意外だったんだけど、どうも制度上はそれでいいらしい。合併するとそれも過去の話になりますが。
最初にランティスのブランド名は今後も残るらしいと書いたが、
実はランティスはランティス以外のブランドもあるんだよね。Kiramuneってのが。
調べた限りではLantisとは別のロゴマークを付けているらしい。品番は LA から始まるので他のLantis製品と同じだが。
なので元々ランティスの発売するCDが全てLantisブランドということはないんですね。
だから、社名変更に連動して変える理由はほとんどないってことで、しれっと発売元・販売元の表記を変えておしまいってことでしょうよ。
それはバンダイビジュアル製品もそうかもしれない。
というわけで、単なるグループ会社同士の合併で、言うほど変わらないのかなという話なんだけど、
これと同時に発表されたバンダイナムコグループの中期計画のこの記載に驚いた人はけっこういたそうで、
また、国内外で市場拡大するライブイベント事業の強化のため、映像・音楽・ライブが一体となったライブイベント展開を国内外で強化するほか、新たなジャンルのライブイベントにも挑戦します。ネットワークエンターテインメントユニットにおいては、家庭用ゲームタイトルのIP などを活用しeスポーツビジネスへの本格的な取り組みに着手します。これらライブイベント事業の強化にあたり、東京都渋谷区に取得した土地に複合施設を建設しバンダイナムコグループならではの場として活用します。
どうもNHK放送センター近くの土地を昨年末に買ったらしく、そこにコンサート会場として使える施設を作ると読める。
これを見てリアル「765プロライブ劇場」(ゲーム「アイドルマスター ミリオンライブ」の中心となる劇場)か? と言った人もいたが、
実際にはランティスの音楽事業が背景にあって、それを中心にライブイベントに活用できるという考えなんでしょうけどね。
とはいえ、景気の良い話で。