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CDMAってなにをやってたんだろ?

昨日、デジタル放送で使われている変調方式OFDMの話を書いた。

なんでデジタル放送だと同一周波数でいいんだろ

こういう通信の技術ってやたらと複雑なものが多くて、一体なんでそんなことができるんだよって思うことが多くて、

デジタル放送の単一周波数ネットワークは今まで謎の技術だった。調べてみるとなるほどって感じだけど。

そこで思い出したけど、CDMAもよくわからんのだよなぁ。


CDMAというと、第3世代の携帯電話の通信方式、W-CDMAなどで使われている。

そもそも、携帯電話というのは、複数の端末が同時接続できる必要がある。

複数の端末が同時接続する方式にはいろいろあるのだが、

一番わかりやすいのが周波数分割、この方式をFDMAという。アナログ時代の携帯電話がこの方式だった。

帯域を細かく区切って利用者ごとに割りあてて、使用中は1つのキャリアを占有していたと。

次にわかりやすいのが時分割、この方式をTDMAと言い、第2世代の携帯電話(日本ではPDC)がこの方式だった。

利用者ごとに時間を決めて通信してもらうわけだ。この方式にしたことで利用者増にもある程度対応できた。


ここまでは直感的にもわかりやすいのだが、3つ目の方式、CDMAはそう簡単ではない。

CDMAはCode Division Multiple Access、日本語で言うと 符号分割多元接続となる。

どうも、全ての基地局、全ての端末が同じ周波数を同時に使う方式らしい。

いやいや、それじゃあ全部混ざって区別できなくなるでしょ。

コードの違いで区別するんだって言うけど、コードってなんだよ。


ドコモR&Dのテクノロジー / 主要技術(ネットワーク) / マルチプルアクセス方式/ DS-CDMA方式の原理 (NTTドコモ)

この絵をみればわかるかな? 送信する波形にPN系列という波形を重畳することで区別できるようにすると。

このPN系列の波形を端末ごとに変えることで、区別できるようになると。

どういうことかというと、端末Aが 1という情報に (-1,+1,-1,-1,+1,+1,-1,+1)を重畳して送るのと、

端末Bが-1という情報に(+1,-1,+1,+1,-1,+1,-1,-1)を重畳して送るのと、端末Cが+1という情報に(+1,-1,+1,+1,+1,-1,+1,+1)を重畳して送るのと、

これらを全て重ねると(-1,+1,+1,+1,+3,-1,+1,+3)となる。これにそれぞれ重畳した信号列をたたみ込む。

端末Aの信号列をたたみ込むと+4、端末Bの信号列をたたみ込むと-12、端末Cの信号列をたたみ込むと+8となる。

プラスマイナスは正しく判定できてるね。これがCDMAってこと。


CDMAはコードさえ違えば端末を識別できるから、多くの端末を同時に収容することが出来る。

ただし、何も考えずにCDMAをやると、基地局近くの端末からの電波で、遠くの端末からの電波がかき消されるという問題が発生する。

でもこの問題は端末の出力を調整してもらえば解決できるから、それがCDMA実用化のポイントだったらしい。

あと、CDMA方式は送信する信号に、端末ごとに異なる速い信号を重畳して送る方式なので、占有帯域幅が広くなる。

FDMAは帯域を細切れにして1端末ずつ細く使っていた。これに対してCDMAは広い帯域をみんなで共有するという方法だったわけ。

帯域が広いので、その一部がノイズや干渉でやられても、残りの帯域で通信が成立するというメリットもあるようだ。


CDMAのおかげで携帯電話の利用者増に対応できたのだ。

というのだが現在のモバイルデータ通信の主力であるLTEはどちらかというとFDMAなんだよね。

LTEは下り(基地局→端末)はOFDMA、上り(端末→基地局)はSC-FDMAという方式を使っている。両方式ともFDMAって入ってるね。

OFDMAは昨日書いたOFDMそのもの。OFDMを多元接続用途で使っているというだけの話。

周波数を細切れにして(15kHz間隔)、細い占有帯域幅のキャリアを周波数空間で直交するように並べる。

干渉・ノイズなどの影響を受けにくく、受信しやすいキャリアをユーザーごとに割りあてると。

昔のFDMAに比べると、キャリアを緻密に並べられるようになり、ユーザーごとの周波数割り当てを動的に選べるようになった。

この結果としてLTEは周波数利用効率がよい通信方式となったのだという。


ただし、OFDMAは複数のキャリアを重ね合わせる方式なので、送信機の電力効率があまりよろしくないらしい。携帯電話でそれは困る。

というわけで、上りはSC-FDMAという方式を使っている。

ユーザーごとに帯域を割りあてて、その中で1つのキャリアで転送してもらうと。

ポイントはこの帯域は通信量に応じて加減できること。

通信量が少ない場合は、狭い帯域で低いシンボルレートにしてもらう、多い場合は広い帯域で高いシンボルレートにしてもらう。

OFDMAは低いシンボルレートの狭帯域キャリアを必要数束ねて使うが、SC-FDMAでは連続した帯域の幅を変えて、それに応じてシンボルレートを変えてもらうと。

やっていることは違うけど、根本にある考えは一緒なんですね。

これに周波数ホッピングを組み合わせt、周波数を動的に変えながら送信するので、干渉・ノイズで通信しにくい周波数があっても、影響を受けるのは一部で済む。


概念的にはLTEの方がわかりやすいよね。

動的に使う帯域を変えながら、通信量に応じた帯域幅、干渉・ノイズの少ない周波数を選んで使うと。

下りのOFDMAと、上りのSC-FDMAで考えには違いがあるが、狭い帯域の遅い通信をたくさん と 広い帯域で速い通信をドカン という考え自体は納得しやすい。

でも、それを実現する技術は複雑だ。動的に使う帯域を変えるというのはそういうことだ。

それに比べればCDMAはなんて直感的じゃないんだとは思うのだが、理屈が分かってしまえば、そんなに難しいことやってなかったんだなとわかる。

確かにこれなら1つの周波数でたくさんの端末と通信できるよね。

とはいえ、データ通信量の増大に対応するには、賢い帯域割りあてが必要だということでLTEに移行していったわけだけどね。

今は帯域がものを言う時代って話ですね。その考えからすればFDMAがシンプルでいいって話ですね。


Author : Hidemaro
Date : 2018/01/27(Sat) 23:57
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)
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