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意外と清酒が安い

ストロングゼロ」(サントリー)は酒税が安くなるところを狙って作られた酒なのではという話があった。

アルコール度数9%という、アルコールのきついチューハイである。(だからストロングなんだろう)

それって本当にお得なの? と思って、酒税の定義を見たら、意外なことがわかった。


酒税の税率 (財務省)

現在の酒税は、発泡性酒類・醸造酒類・蒸留酒類・混成酒類の4区分にわけて、その中でさらに細分化した税金を適用する。

発泡性酒類の代表例がビール、醸造酒類の代表例が清酒・ワイン、蒸留酒類の代表例が焼酎となる。

あと、混成酒類は他の酒を使って造られる酒で、梅酒やみりんがあてはまる。

で、チューハイは梅酒と同じリキュールという分類になるのだが、その一方で発泡する酒は税金の計算上は発泡性酒類とすることになっている。

その上で、一定のアルコール度数を超えない限りは種類ごとに定められた税金を適用されるというやり方になっている。

チューハイはビール・発泡酒ではない発泡性酒類ということで、80000円/kL となっている。

1Lあたり80円、さらにわかりやすく言えば350mLあたり28円ということになる。


ただし、アルコール度数を10%を超えると発泡性酒類ではなく、原則通りの分類で税金を計算する。

発泡性酒類ではないとなれば、リキュールの120000円/kL(アルコール度数13%未満、それ以上は1%あたり10000円増)を適用する。

(ただし、アルコール度数が低いリキュールは、その他発泡性酒類 並みに税額を下げる特例がある)

なので、アルコール度数9%のチューハイはアルコール度数の割には酒税がお得だということ。

ちなみに、典型的なチューハイはアルコール度数5%程度なので、通常想定されているチューハイよりアルコール度数が高い。

だけど、今の制度では10%を超えなければ同じ税額なのでこうなると。


今の税率の定義を確認して気になったことがあった。

それは、その昔「第3のビールの税率が上がった」と言っていたのはなぜかということ。

というのも、いわゆる第3のビールは現在は その他発泡性酒類、すなわちチューハイと同じ分類になっている。

将来的にはビールに似ているものは全て発泡酒に統合されることになっている。(さらに先にはビールとも同じ税額になる)

ところが今のところは、第3のビールはチューハイと同じ区分だから、本当に高くなったの? って思ったのだ。

調べたところ、2006年の税制改正で第3のビールもチューハイも少しだけ税金が上がったというのが答えらしい。


2006年以前の酒税は、ほとんどの酒で アルコール度数1% あたり 約1万円/kLとなっていた。

昔の資料を調べたところ、2006年以前の酒税は下記の通りだった。抜粋して書くが。

清酒 140500円/kL(アルコール度数15%に対して1%あたり9367円/kL増減させる※)

焼酎 248100円/kL(アルコール度数25%に対して1%あたり9924円/kL増減させる※)

ビール 222000円/kL

発泡酒(麦芽比率25~50%) 178125円/kL

果実酒 70472円/kL

リキュール 367188円/kL(アルコール度数12%に対して1%あたり9924円/kL増減させる※)

その他雑種(みりん類似でないもの) 103722円(アルコール度数12%に対して1%あたり8644円/kL増減させる※)

※アルコール度数による減は8%まで

清酒・焼酎・リキュールはアルコール度数に応じて税率が変わるが、アルコール度数1% あたり 約1万円/kL なのは見ての通り。

ビール・発泡酒・果実酒などはアルコール度数によらず同じ税率になっている。

ただ、ワインは概ねアルコール度数8%程度なので、アルコール度数1% あたり 約1万円/kLのラインに乗る。

一方、ビール・発泡酒はアルコール度数5%程度なので、アルコール度数に対して高い設定になっている。


だから、生み出されたのが第3のビールだった。

同じアルコール度数ならビール・発泡酒以外の酒にした方がお得なのは明らかなので、なんとか他の酒の分類になるようにしたと。

方法としては2つあって、1つは変な材料を使ってビールっぽい酒を作る方法。これはその他雑酒に分類される。

もう1つが、発泡酒とスピリッツなどの蒸留酒を混ぜた酒を作る方法。これはリキュール(すなわちチューハイと同じ)に分類される。

それぞれ、アルコール度数5%程度ならば、69144円/kL(その他雑酒)、79392円/kL(リキュール) となる。

これは明らかにビール・発泡酒に比べて安く、ビールとその他雑酒だと350mLあたり53円の差があって、これは大きかった。


2006年の税制改正では、種類に応じて税率が決まり、アルコール度数では税額があまり変わらない仕組みが導入された。

その他発泡性種類(その他雑酒・リキュールなどの発泡するもの)と果実酒は80000円/kLになった。

その他雑酒と果実酒では約1万円/kLの増税、発泡するリキュールは8%未満ならほぼ同じ(若干増)となった。(これを指して第3のビールは増税と言われたのだろう)

清酒は120000円/kL、これは従来と比べると 2万円/kL程度の引き下げになっている。

意外にも清酒の税率は引き下げなんだよね。清酒の税率はその前にも引き下げがあって、ガンガン下がっている。

計算方法をシンプルにしたが、現実の酒を考慮して、あまり税額は変わらないように工夫したということらしい。


これが今後10年かけて下記の通り、税率が集約される。

ビール・発泡酒(第3のビールも集約)→155000円/kL

果実酒・清酒・その他発泡性酒類・リキュールなど(11%未満)→100000円/kL

蒸留酒・混成酒類(低アルコールのものは上の税率)→200000円/kL(アルコール度数20%超は1%あたり10000円/kL加算)

ビールと麦芽比率25~50%の発泡酒は税額が下がり、それより安い発泡酒(2027年以降は第3のビールも発泡酒になる)は引き上げになる。

その次は衝撃的かも。清酒と果実酒の税率が同じになる。

これに伴い、ビール・発泡酒以外の低アルコール(概ね10%以下)の酒はほとんど清酒・果実酒と同じ税率になる。

これが何を意味するかというと、チューハイもワインも清酒も全部同じ税率になるということだ。

わかりやすいといえばそうなのだが、アルコール度数という観点でみるとちょっと違和感はある。


さて、最初にサントリーのストロングゼロは、アルコール度数の割に酒税が安くなるように選んで作られたのでは?

と書いてあったが、実はアルコール度数に対する酒税という観点で清酒はお得だ。

というのも、アルコール度数15度までの清酒は現状で120円/Lとなっている。

実際の清酒のアルコール度数もその程度だ。(手元の酒を見たら14.0度と書かれていた)

1合(180mL)あたりの酒税は21.6円、純アルコール量で22gだ。

これに対して、チューハイ(その他発泡性酒類)の酒税は1Lあたり80円、350mLで28円となる。

典型的にチューハイのアルコール度数って5%ぐらいですかね。純アルコール量で14g程度となる。

そう、清酒の1合の方が、酒税が安くて、純アルコール量は多いと。意外でしょ。

今のところは、ストロングゼロのようなアルコール度数の高いチューハイであれば、清酒といい勝負にはなりそう。

でも、将来的に清酒・果実酒・その他発泡性酒類の税率が全て100円/Lになるんだから、

そうなれば清酒の酒税は1合あたり18円、チューハイの酒税は350mLあたり35円だから、全く勝ち目がない。


かつてはアルコール度数1% あたり 約1万円/kLというラインを引いて、基本的にはこの近くに来るようにしていた。

そんな中で例外としてビール・発泡酒があったので、第3のビールという穴を突かれた。

ところが2006年以降はアルコール度数は基本的に無関係に税率を決める仕組みになった。(アルコール度数の高い蒸留酒は別)

とはいえ、今は2006年以前と税率があまり変わらないようにしたので、アルコール度数の相場観はまだ残っている。

けど、さらに税率の集約が進むと、この相場観は崩れることになる。その計算は上に書いたとおりだ。

その結果として、ビール・発泡酒はアルコール度数の割に酒税が高いのは何も不思議ではないと言い張れるようになったと。

逆に清酒のようにアルコール度数の割に酒税が安い酒もあるでしょって反論ができますからね。


じゃあ、これからは安く酔えるのは清酒だということになるのかというと、そうではないだろう。

というのも酒税は安くても、酒自体の製造費が高めだからだ。減税されるといっても1升(1.8L)で36円、大した話ではない。

まぁそれでも安い部類のものなら、お得感はありそうですけどね。1合も飲めばビール350mLより酔うよって話だし。

チューハイが増税されるといっても20円/L、すなわち350mLで7円ですからね。この程度ならまだまだ安いでしょ。

ビールが350mLあたり23円減税、第3のビールが26円増税というのは、さすがに大きな変化だと思うけど。

というわけで、今後もアルコール度数の高いチューハイは安くて酔えるということに変わりは無いのかなと。


そもそも僕は家で酒を飲むこと自体そうそうなく、そんなこともあって酒の値段がどうこうと考えることもさほどない。

だから、酒税がどうこうと言われてもあまり実感はないんだけど、

最近10年、今後10年の酒税の流れは、清酒にとってよい流れになっているような気はする。

僕は酒だと清酒が一番好きなので、その点ではありがたい話かなと。(もっとも酒税引き下げのインパクトは小さいのだが)

あとビールの酒税も長年の論争があったが、何十年ぶりかに本格的に下がることになる。売価の10%程度と大きな額だ。

もちろんその代わりに増税されるものもあるのだが、ビール類の売り方というところでは大きく変わるんじゃないかなぁ。

税率の一本化にあわせてビール・発泡酒の定義にも変化があるようですから。

前向きに捉えればそんなところかな。ワインとチューハイにとっては単純に税率が上がるだけで、これといった話はないが。


Author : hidemaro
Date : 2017/12/19(Tue) 23:56
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