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近鉄がなぜ仮想通貨に手を出すのか

今日は8の付く日なのと、日用品で指定メーカーの商品2500円買うと500円券くれるキャンペーンというのがあって、

イトーヨーカドーで大量に買い込んできた。

従来から使ってた商品を基本にという話ではあるけど、洗剤類では今まで使ってなかったのもおもしろそうなのがあったので買ったりした。


この前、近鉄のWebサイトを見てたらこんなのを発見した。

あべのハルカスでのブロックチェーン技術を活用した仮想地域通貨「近鉄ハルカスコイン」の社会実験を実施 (pdf) (近鉄グループホールディングス)

ブロックチェーンを使った仮想通貨としてはビットコインが有名だが、

あれは金のようなもので、現金との交換レートは一定しないが、一定の価値があるという存在だ。

それに対してここでいう仮想通貨は1コイン1円という価値が明確になっている。

その価値を保証するのは近鉄なんだけど、じゃあこれは一体何なんだという話である。


そもそもブロックチェーンという技術は何なのかということだが、

前のブロックのハッシュを次のブロックに含めたブロックの連鎖で情報を記録する技術だという。

そもそもハッシュというものは、データを代表する数値のことである。

特にここで使うハッシュは一方向性があって、衝突させるデータを作ることが難しいというのがポイント。

ブロックチェーンでは、前のブロックのハッシュ+そのブロックのデータ についてハッシュを生成する ということを繰り返す。

すると最新のブロックのハッシュというのは、これまですべてのブロックのデータがあってこそなり立つものなんだよね。

だから過去のデータを改ざんしようとしても、つじつまが合わなくなってしまうわけ。


ビットコインを構成する技術には他にもいくつかある。

まず、所有者以外がビットコインを使えては困るので、まず確かに本人が行った行為であることを保証する方法が必要だ。

そこで使われるのが電子署名、所有者が秘密鍵を使って取引データに署名する。

そして、取引データ+公開鍵+電子署名をトランザクションとしてネットワークに公開するわけだ。

このデータを見れば、確かに所有者本人がそのトランザクションを行ったことを証明できる。

次に問題となるのが、トランザクションを発行した順序をどうやって決めるかということ。

0.1BTC持ってるAさんが、0.07BTCをBさんに払い出すというトランザクションと、0.05BTCをCさんに払い出すというトランザクションを出す。

この2つは両立しないので、どちらか先に来た方が受け入れられて、後で来た方は弾く必要がある。

ここで順序を決めるために使われているのがブロックチェーンということ。

先に0.07BTCをBさんに払い出すというトランザクションがブロックに格納されると、その後で0.05BTCをCさんに払い出すというトランザクションは拒否される。

データを改ざんしようとしても、過去のデータを改ざんすることはブロックチェーンの特性上不可能なので、ごまかせないと。

後ろに何ブロックか連なるともう改ざんできないということで、信用に値するトランザクションだと認められるわけである。


最後がビットコインの採掘ということで、取引に使われるビットコインはどこから生み出されるかということ。

そこで使われるのがProof-of-workという仕組み。

ビットコインではブロックのハッシュが一定値以下になる場合だけ、そのブロックは受け入れられることになっている。

だからビットコインのブロックに付加されるハッシュは、最初の方に0が並ぶわけ。こんなハッシュを作り出すのは並大抵のことではない。

偶然作り出すしかないんだけど、ハッシュを一定値以下にするためにnonceと言われる数値を変えることができる。

ビットコインの採掘をする人は、nonceを変えながらひたすらハッシュ値の計算をして、

一致するものが見つかれば、これだ! ということでネットワーク上に公開する。

すると、その採掘者には新規のビットコイン(現在は1ブロックあたり12.5BTC)と、トランザクションに含まれる手数料を自分のものにできる。


さて、ハルカスコインの場合、採掘するような性質のものではない。だって価値は近鉄が保証するから。

では、何がポイントなのかというと、「第三者機関の決済システムを介しない」というところがポイントらしい。

このトランザクションは有効だ無効だと判定するのは、ブロックチェーンではネットワークの参加者たちである。

ビットコインだと多くの採掘者や取引に参加する人が、それを見守っているわけ。

多くの参加者がいるから、攻撃者が不正なトランザクションを認めさせようとしても、信用されないわけだ。

そこが第三者機関の決済システムを介しないってこと。


ただ、気になるのがハルカスコインのネットワークの参加者って結局は近鉄なのでは? ということ。

ビットコインの場合、ビットコインを採掘して自分のものにできるという動機があって、それで多くの参加者がいるのだが、

そういう動機を持つ参加者がたくさんいるとも思えないしねぇ。そもそも採掘するようなものではないし。

取引に使えるということが参加する最大の動機ってことなのかな。

この実験ではハルカスコインを受け入れるのは近鉄百貨店と近鉄不動産ぐらい。将来的には他にも使い所が出てくるかも知れないが。

あと、取引自体は確かに中央集権的ではないけど、受け取ったコインは結局は近鉄に現金化してもらうしかないんだよね。

価値を保証する人がいるというのは実際の取引上は便利だけど、仮想通貨のメリットを最大限引き出せるかというとなんとも。


ちなみにビットコインは店頭での取引に使うには向かない点がいくつかある。

まず、トランザクションが信用できるようになるまでの時間が長いこと。

1ブロック生成されるのが平均10分になるように難易度が調整されているので、ブロックに取り込まれるまで平均10分、

そこから何ブロック連なれば信用されるかはところによるけど、3ブロックとすれば平均30分ほど。

次に手数料の負担が意外と重いということ。

というのもビットコインの1ブロックって1MBまでと決まっていて、手数料が高いものから優先的にブロックに取り込まれる仕組みになっている。

かつては1MBというのも余裕があったので手数料をケチっても問題なかったわけだが、最近はパンパンの状況が続いている。

手数料の相場ってのもよくわからんのだが、典型的に 0.0001BTC、これって30円ぐらいなのよね。

数万円送るのにこの手数料は大したことではないが、数百円でこの手数料はけっこう重い。

国際送金という用途では問題ないことでも、日常の買い物には向かない部分がけっこうある。


全く価値を保証する人がいなくてもなり立つ仕組みというのは、不便なところもけっこうあるわけだ。

上に書いた問題については、例えばMonacoinだと1ブロック平均90秒で生成され、ブロックサイズも圧縮技術があるとか、

新しい仮想通貨では解決・緩和した問題もあるのだが、それだって完全というわけではない。

一方でこれらの技術が既存の電子マネーとか銀行決済では不十分だったことを解決する方法になるかもしれない。

と注目している人がいて、その1つが近鉄だったって話。本当に実用化する気があるかはよくわからないけどさ。

あんまり画期的とは思わないところは多いんだけど、ブロックチェーンの仕組み上、参加者が増えるとメリットがあるのかなと。


Author : hidemaro
Date : 2017/06/18(Sun) 23:50
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