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改造できるモジュールが足りない

他部署の人から、評価で使用するモジュールの改造を依頼された。

とある偶発的に発生する事象を模擬するためにマイコンのプログラムを書き換える改造を行うもので、

特に回路を変更したりということは必要なくて、ごく簡単な作業である。


ところが問題は渡されたモジュールが古い試作品だったこと。

僕が今の職場に来るちょっと前に開発されていたものなのだが、試作品もたくさん作られた。

ただ、ある時期以前に作られた試作品は製品版と回路構成が大きく異なる部分があるので、マイコンのプログラムに互換性がない。

今回書き込みを依頼された、模擬用のプログラムは最新の製品版のプログラムを改造して作ったもの。

終盤の試作品以降であればプログラムは互換性があるので、最新の製品版である必要はない。


ところが終盤の試作品は台数が少なく、そのほとんどは他の改造が施されている。

逆にその部署には今となっては使いづらい中盤の試作品が多く残されている。(生産準備の都合で多く作ったのが渡ってたらしい)

うちの部署ではその時代の試作品は混乱の元だと軒並み捨てたのだが、なんとなく使う分にはあまり問題ないので未だに使われ続けてるんだとか。

苦肉の策として、過去にはその部署からの依頼で古い試作品を最新版にごまかすという改造もしたことがある。

システムからの見た目は最新版だが、中身のハードウェアもソフトウェアも古いというひどい有様だが。


さっきも書いた通り、もともと最新の製品版のプログラムを改造したものなので、

終盤の試作品以降であれば、製品版でも改造可能である。

それで「終盤の試作品がなければ、製品版でも」とは提案したのだが、

その部署のポリシーとして製品版を改造するのは避けたいとのことである。


そういう事情はわかるし、もう改造できるモジュールがその部署にないのは認めざるを得ない。

困ったなぁということで、うちの部署の人に聞いて回ったら、未使用の製品版が1つ発見された。

それならば、ということで自分が開発用に持っていた終盤の試作品に依頼された改造を施して貸し出すことにした。

貸し出すと手元にあるモジュールが1つ減ってしまうが、それを発見した製品版で穴埋めすればとりあえず困らない。

製品版といっても、特に用途もなく放置されていたもの。必要なら改造しても問題ないだろうとのことだった。

今回貸したモジュールも最終的には返してもらえるはず。いつになるかわからないけど。


他のモジュールでも、同様の改造を依頼されたことがあったのだが、

このときはうちの部署で持っていたものを改造して貸し出した。

このモジュールは当初開発時の試作品も多く余ってて、このときは当初の試作品からほとんど設計変更がなかった。

さらに製品化後に小さな設計変更をやっていて、このときの試作品も数台余っていた。

なので、こちらから数台改造して提供するのは全く問題なかった。


本来ならば改造用に製品を購入して提供してもらうのが筋なんだろうけどね。

うちの部署でも終盤の試作台数が少なかったこともあってか、そのモジュールの台数は不足気味だった。

最近は製品評価のために製品版を購入して台数が増えているが、それは厳密な用途で使うので改造は避けているのが実情である。

他部署からの改造依頼にも、そちらから改造元のモジュールを提供して欲しいと依頼していたのは、

この部署にとっても改造可能なモジュールはカツカツであることを表している。

こっちで余裕があればいくらでも貸し出すんだけどね。


Author : hidemaro
Date : 2019/06/20(Thu) 23:48
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)

ソケットのはんだ付けがダメ

もうかれこれ半年近く、マイコンの代わりにソケットの付いた基板を使った調査をしている。

フルICEとはなんだったのか

フルICE用に作られた基板だったんですね。


すぐに解決できない問題があって、停滞していた時期もあったのだが、

最近になって対策が決まって、その効果を確認したところ良好な結果が得られた。

これが解決したなら次のステップということで、もっとも動作条件がもっとも厳しいと思われるものに手を付けることに。

昔作った、ソケット付きの基板を取り出してきて、それで調査に着手した。

おっ、正しく動き出したぞ、と思ったのだが、問題が2つ発生した。

一方の問題は発生したりしなかったり、もう一方の問題は必ず発生するが、程度に差がある。


一方の問題は手の付け所がわからなかったが、もう一方はオシロスコープ片手に調査できそうな気がした。

調査は難航したのだが、結論としてはソケットのはんだ不良だった。

そういう観点でもう一方の問題も調べてみると、こちらもソケットのはんだ不良が原因だった。

中途半端に導通していたので、問題が発生したりしなかったりするんですね。


想定外の問題だったのだが、確かにはんだ不良になるのも無理はないなと思った。

というのも、周辺の部品との位置関係により、はんだ付けの作業性が極めて悪い部分で発生した問題で、

ソケットの他の部分はきれいにはんだ付けできているのに、この部分だけ明らかに仕上がりも汚い。

自分ではどうやっても直せないだろうということで、職場のはんだ付けが上手そうな人に頼んで修正してもらったのだが、

一方の問題は解決したものの、もう一方は作業性が極めて悪く修正が困難とのことだった。


不幸中の幸いは、ちょうどこのソケット付き基板を新しく作ろうと準備を進めていること。

基本的に1種類1枚しかないので、故障すると代えがないということで、新しく作って欲しいと要望をしていたのだ。

まさか、使う前から壊れているとは想定外だったが、転ばぬ先の杖とはこのことである。

しかし、今回の問題は根本的にソケットを付ける作業性の悪さに起因するものだから、

ソケットを付けるのは工場の熟練作業者がやるとしても、果たして問題なく作れるのかという疑問が出てくる。

もともと熟練作業者が作ったはずのものが、こうして問題を引き起こしているのだから。

周辺の部品を一旦のけてもかまわないとか、そういう指示も必要かも知れないなど、新しい波紋が起こったのだった。


コネクタの接触不良とかで、つながるべき場所がつながっていないというのは、

これまでも何度か発生しているが、まさかソケットでそれが起きるとはねぇ。

ソケット付きの基板は1種類1枚しかないので、取り替えてうまくいくかという観点で試せない。

原因が判明すれば、そりゃそうもなるよねという感じなんだけどね。


Author : hidemaro
Date : 2019/06/14(Fri) 23:02
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)

大電力用はデカイ

抵抗器には電力定格が定められている。

定格を超えて使うと発熱に耐えきれずに抵抗器が壊れるということ。

1005サイズとか1608サイズのチップ抵抗だと、定格は0.1Wとか。

汎用的なほっそりとしたリード抵抗だと0.25Wとか0.5Wとかそんなもの。


汎用的に使われるのはそんなものだが、大電力用の抵抗器というのもある。

うちの職場で開発する製品ではほとんど使われないが、評価などで使うことがしばしばある。

おおざっぱに言えば大きい抵抗器は電力定格が大きいということだが。

まず、最初に出てくるのがずんぐりとした円筒型のリード抵抗。

職場でよく見るのが定格が3Wのもので、直径6mm、長さ16mmの円筒状になっている。

定格0.5Wの抵抗が直径3mm、長さ6mm程度の円筒状だからずいぶんずんぐりしているが、基本的な形状は同じ。

このタイプの抵抗器では定格5Wぐらいが最大だそう。


これを超えてくるとセメント抵抗というのが使われる。

白い直方体をしていて、セラミックケースにセメントで封止された巻線が入っているらしい。

このような構造にすることで耐熱性が高くなっていて、大電力にも耐えられるようになっているようだ。

職場で比較的見るのが定格15Wぐらいのもので、断面は10mm角、長さ48mmといったところ。

ただ、立ち位置的に中途半端なのか、セメント抵抗を使っているのは意外と見ない。


セメント抵抗は大きなものもあるが、汎用的に使えるのはせいぜい20W程度までのようだ。

それを超えるとメタルクラッド抵抗というのを使うことになる。

うちの職場では通称「金抵抗」とか呼ばれているが、それはこんな見た目だからだろう。

HS50 aluminium housed resistor (ARCOL)

かまぼこ状のアルミ製の放熱容器に入れられ、ヒートシンクに付けられるようにネジ穴が付いている。

うちの職場で使用頻度が高いのは定格が50Wのものと、100Wのもの。

定格50Wで長さ50mm、幅20mm、定格100Wで長さ65mm、幅37mmといったところ。

最大で定格300Wのタイプまであるようだが、うちの職場ではそこまで行かないので。


さらに大電力となるとホーロ抵抗になるのかな。

陶器の筒に巻線をして絶縁コーティングしたもので、巨大だが大電力に耐えられる。

定格1000Wで、長さ30cm、直径12cmとのことで、とんでもない筒である。

このクラスになると、うちの職場で使われることはそうそうないが、可変抵抗器になっているタイプは時々使ってるような。

調節形抵抗器(スライド) TRH-A (タマオーム)


ふとメタルクラッド抵抗のデータシートを見ていたのだが、

どうも、この定格電力というのは周囲温度25℃でヒートシンクを付けた場合のときのものだそうだ。

標準ヒートシンクとして、面積535cm2、厚さ1mmと書かれている。

23cm角の板を付ければ満たせる数字だが、そんなに巨大な板を付けている使っているのは見たことが無い。

周囲温度25℃でヒートシンクを付けない場合では、定格14Wとのことで、こちらが実質的なターゲットかなと。

意図してか意図せずか、実際に使用している電力もそんなものですね。


メタルクラッド抵抗に限った話でもないと思うけど、抵抗器を電力定格ギリギリで使うことは避けられる傾向がある。

電子部品一般にそうだと思うけど、抵抗器は定格ギリギリで使う理由があまりないので、なおさら。

大きな抵抗器を使うか、あるいは複数の抵抗器に電力を分散させるという対策が取れますからね。

先日、消費電力がおよそ5Wになる抵抗負荷を定格3Wの抵抗器9本の組み合わせで作ってあるのを発見した。

抵抗値を調整するため、抵抗値が異なる物を組み合わせたりで、消費電力は均等に分散されているわけではないが

消費電力が大きいものでも0.7Wということで、3Wの定格に対して十分な余裕がある。

複数の抵抗を組み合わせる手間を考えれば、定格10W程度の抵抗1つで作った方がよかったのではとも思ったが、

あり合わせのもので作れたとか、抵抗値の調整という点では好都合だったとか、そういう事情もあったのかもしれない。


Author : hidemaro
Date : 2019/06/06(Thu) 23:55
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)

100Vが露出していると怖いが

試験に向けて、各種の治具の準備を進めている。

過去に使用した治具をそのまま流用できるものも多少はあるのだが、

大半は過去のものを組み替えるなどの作業が必要になる。

まぁ新しく買わないといけないものはあまり多くないのは救いですかね。


とある治具を作るために、はんだ付けしようと思って気づいたのは、感電対策が必要ということ。

露出した端子にはんだ付けして作るんだけど、この端子に100Vを印加しなければならない。

100V印加されたところに触れられてしまうのはどう考えても危険だ。

というわけで対策として端子が露出している部分に収縮チューブをかぶせた。


今回はこうやって対策したが、他にも端子が露出した治具ってたくさんあるんだよね。

ただ、そうやって露出した端子に印加されるのは、せいぜい24V程度。

24V程度であれば、一般的に感電の危険性は低い。

通電中に露出部付近にむやみに触れることもないので、特に対策不要という判断は成り立つ。


電圧に応じて感電の危険性は異なるわけだが、高専時代の電気法規の授業でどこら辺から危険かというのを学んだ。

改めて調べてみると、接触状態に応じて許容接触電圧が定められていることがわかった。

  • 人体の大部分が水中にある状態: 2.5V以下
  • 人体が著しく濡れている状態、金属に人体の一部が常時触れている場合: 25V以下
  • それ以外の場合で接触電圧が加わると危険性が高い場合: 50V以下

直流電圧で24Vがよく使われるのは、25V以下であれば一般的に安全性が高いからである。

ただし、体の大部分が水中にある場合は、24Vでもとても危険である。

手足がよく乾いている場合は50Vまで安全とされているが、汗などで濡れている場合は危険かもしれない。


この許容接触電圧がどうやって決まっているか。

目安としては、人体に流れる電流が10mAを超えてくると害を及ぼす可能性が高くなる。

人体の内部抵抗は1kΩを切るぐらいだが、手足の接触抵抗が2kΩずつぐらいある。

手足がよく乾いている場合は、接触抵抗×2+内部抵抗で5kΩ程度で、10mA流すのに必要な電流は50V程度となる。

手足の一方が濡れたり、金属に常時接触したりで、接触抵抗が低下している場合は、接触抵抗+内部抵抗で3kΩ程度で、30V程度で10mAとなる。

人体の大部分が水中にある場合は、接触抵抗が0Ωに近いので、内部抵抗だけとなって数Vで10mA流れる。

人体の抵抗値は個人差や接触状態の差で大きく変わるが、目安としてはこんなもの。


このような事情を考慮すると、50V超で露出している部分は対策が必須で、25V超でもできるだけ対策をするべきだろう。

同様の治具で48Vまで印加されるものがあるので、そちらも収縮チューブを付ける対策をしようと思う。

25V以下であれば感電の危険性は低いが、短絡などすると発熱・発火の危険もある。

その点では24Vでも接触対策をするのが好ましいが、優先度は低いかな。

発熱・発火に対しては、保護回路が働くことを期待できる部分もあるし。


ちょうど昨日の話なんだけど、連続運転前の安全点検で「端子が露出している部分に何か対策をするように」と指摘された。

ここの端子に印加される電圧は10V以下で、供給電流も確か100mAとかに制限されている。

というわけで、感電・発熱・発火の危険性はかなり低いので、対策が必要とは思っていなかった。

それでも、指摘されては仕方ないと、当該部分に段ボール箱をかぶせることで対策をした。

本来はこの部分はプラスチックカバーが付くようになってたはずだが、もはや失われてしまった。

100Vとか印加されるところだったら、その状態だと危険だという考えもあっただろうが、24V以下だとねぇ。

その背景には先ほど書いた許容接触電圧というのがあるということだ。

それでも、絶対安全というわけではないので、そこだけはご注意を。


Author : hidemaro
Date : 2019/06/05(Wed) 23:09
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)

ガラクタ置場から回収したり捨てたり

最近、うちの職場の「ガラクタ置場」にあるものを整理していた。

僕が勝手にガラクタ置場と呼んでいるが、過去の試験で使った機器が置いてあるところだ。

わりとまともなものもあるのだが、多くは雑然と置かれているので、これではガラクタだと言っている。

そこに手を入れることにしたのは、ケーブルを回収するためだった。


いちおう管理者の許可を受けたが、そもそも管理者もなにがあるかわかっていない状況。

というわけで、試験終了後に機器とケーブルが雑然と投げ込まれたであろう箱を運び出して、

ケーブルとそれ以外に分けて、ケーブルは絡まっているのをほどいて、長さ別に仕分けしてとやっていた。

同じ長さ・同じ終端加工のケーブルをわりときれいに束ねてあるものはよいのだが、

長さや終端加工の違うケーブルがぐちゃぐちゃに絡んでいるものもあって、整理するのはけっこう大変。

でも、集めて見ると、わりと有用そうなケーブルが多く集まってきた。


ケーブルを外した機器は元あったところに戻そうとおもったのだが……

印字のない筐体とか、色違いの筐体とか、3Dプリンターで打ち出した筐体とか、ずいぶん古い試作品が多く出てきた。

こんなものは残しておいても使い道がないし、間違えて使ってしまっては問題が起きかねない。

というわけで、古い試作品は発見したら解体して捨てることにした。

本来は試作品はプロジェクト完了時に捨てるべきもので、それを捨てずに放置されていたことが問題だが、

試験終了時点では追試の可能性もあるので、一時保管するほかなく、その後忘れていたというのが実情でしょうね。


ケーブルを回収していたのは、これから計画されている試験で大量のケーブルを使うから。

最初はそれを口実にガラクタ置場を片付けようとか、死蔵されていてはもったいないなぁとか、それぐらいの考えだった。

ところが、試験計画が煮詰まってくると、必要なケーブルの大半を、回収したケーブルを転用で賄わないと厳しそうというのが見えてきた。

とてつもない本数のケーブルが必要である一方で、ガラクタ置場に放置されていたケーブルは想定よりはるかに多かった。

回収できたケーブルは想定よりもやや短いのだが、今回の用途にはなんとか足りるという期待もある。

どれぐらい賄えるかなぁ。転用でほぼ全部を賄えればうれしいけど、ちょっと厳しいかもしれない。


Author : hidemaro
Date : 2019/05/29(Wed) 23:00
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ネジ型の微調整インターフェース

今後の試験で使用する装置をかき集めてきた。

それで動作確認をしてたんだけど、ずいぶん出力値がずれていることに気づいた。

そういえば微調整できたようなと思って、フタをずらすと微調整用のネジが出てきた。

これをグルグルと回すと出力値が少しずつ変化していった。


所望の値に近づいたところで、ゆっくりと回したのだが、どうも値の変化が不連続な気がする。

それで説明書を見てみたのだが、読む限りではこの調整ネジはメカ的な調整ネジではなく、

おそらくマイコンがネジの回転を読み出して、それでデジタル的に調整していると思われる。

確かにメカ的な調整ネジなんてもっている装置とは思えなかったのだが、実はネジ型のデジタル入力インターフェースだったのだ。

ネジではあるけど、前後に進まなくて、いくらでも回し続けられると思う。


説明書を読むと、ネジを回すのと同等の調整を別の方法でもできると書いてあった。

こちらはメンテナンス機能を使って、ポチポチと操作するだけで調整が完了する。

出力値を確認しながらネジをグルグル回す必要はなくて楽だが、一方でメンテナンス機能にアクセスするためには別の機器を接続する必要がある。

この機器を使う人は、通常、メンテナンス機能にアクセスする機器を持っていると思うが、

微調整したいときに、いちいち装置を接続してとやるのは面倒な場合もあるのかもしれない。


それにしてもなんでネジ型のインターフェースなんだって感じだけど。

おそらく、同種の機器ではもともとメカ的にネジで調整していたんだと思う。

デジタル演算で微調整するようになっても、同様のインターフェースで調整できるようにしたのだろう。

この機器のユースケースを考えると、この方法が最善という考えもあったのだろう。

ただ、デジタル演算なので、ネジ以外の調整方法もあって、得られる結果はまったく同じだと。


昔の機器は、可変抵抗器とかで直接的に微調整ができるようなものも多かったようだ。

今でもそういうのはあるだろうけどね。でも、もはやデジタル演算が主流でしょう。

そうすると、微調整の方法も変わるのが自然で、場合によってはそもそも微調整が不要という考えもあろうと思う。

そんな中で見た目を変えずに微調整できるようにしたというのは、特徴的だと思った。

この見た目だと今もメカ的に調整していると信じている人はいそうだけど、実際は違うだろう。


Author : hidemaro
Date : 2019/05/23(Thu) 23:56
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)

レコーダーっていうか温度計

昨日、精密な測定器を使う話を書いたが、それとともに温度測定のためにレコーダーを持ってきた。

といっても測定するのは測定場所の周囲温度なんだよね。

室温を測定する温度計でもよさそうだが、厳密に測定方法が決まっているので、

室温を測るためだけに熱電対とレコーダーを持ってきたわけである。


うちの職場でレコーダーは温度を記録する装置として使われている。

昔は紙に記録するレコーダーも使ってたらしいが、今はペーパーレスレコーダーということで、

画面にグラフが表示され、記録データをCSVとかで外付けメモリに出力できるようになっている。

温度以外の測定量も記録することはできるようだが、そういう用途で使ってるの見たこと無いな。

熱電対を取り付ければ、それで何十点もの温度を記録し続けられるので、製品評価には欠かせない。

職場にある温度を測定する装置としては、もっとも精密に測れる装置だろう。


ただし、今回は温度を記録し続けることが目的ではなく、温度を表示さえできればよい。

別にグラフいらないなと思って、設定を触っていたら「ディジタル表示」というモードに切り替えられた。

すると画面には温度だけが表示されるようになった。こんなモードがあったのか。

本来、このレコーダーは数十点の温度を取り扱えるが、1点だけ有効化しているので、

画面にはデカデカと1点の温度が表示されるだけという、ちょっとレコーダーらしくない見た目になった。


見た目だけの問題で、デジタル表示しながら、内部的には記録することもできるんですけどね。

画面を切り替えればグラフ表示にして、記録し続けたデータを確認できるわけだし。

とはいえ、今回の用途では、データの記録をしてないんだから、ただの温度計である。

それでもグラフ表示なら、なんとなくレコーダーっぽかったが。

いや、温度計としてはこっちの方が好都合なんですけどね。


さっきも書いたようにうちの職場ではレコーダーは、温度を記録するスタンドアローンの測定器として使われている。

ただ、メーカーのWebサイトを見てみると、もっといろいろな使い方ができるようだ。

まず、レコーダーなのにオプションにより出力機能があるとなっている。

記録装置なら入力だけでよいと思ったが、警報出力とかPID制御とかできるらしい。

なぜそれをレコーダーにやらせようとしたのか気になるところだが、画面を操作盤にもできるようだ。

あと、今どきの測定器は当然ネットワークにつながるので、このレコーダーもネットワークにつながる。

スタンドアローンで記録したデータを転送するのにも使えるが、リアルタイムで測定値を転送することも出来る。


そうやって考えると、レコーダーを点数の多い温度計として使っているところもありそうだなと。

紙に記録するレコーダーのときはうまくいかなかったかもしれないけど、

ペーパーレスだと画面表示はある程度は自由に作れますからね。

そんなことをレコーダーを1点の温度計にして使っているときに思った。

1点の温度計だったら他にも選択肢あるでしょって話ですけどね。まぁ職場ですぐ出てきたのがこれだったので。


Author : hidemaro
Date : 2019/05/22(Wed) 23:54
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高精度測定器のために

今週から仕事でとある調査を始めるのだが、今日はその準備にけっこうな時間を費やした。

準備したことはいろいろあるけど、もっとも大きいのが高精度の測定器を立ち上げること。

電源を入れるのが難しいわけではない。電源を切らずに置くための準備が手間なのだ。


この調査のためには、それなりに高精度な測定器が必要である。

同種の測定器で一般的なタイプだと少し精度が足りない。

高精度な測定器は数台あるが、校正されているのは1台しかない。

ただ、使っている人はいなかったので、これを実験場所に動かした。

一般的なタイプの4倍ぐらい大きいので、運ぶのもまぁまぁ大変だが。


問題はこの測定器は長時間のウォーミングアップが必要なので、電源をONにしてもすぐに使えないこと。

朝に電源を入れて、午後になって使えるようになるぐらい。

なおかつ、電源のON/OFFを繰り返すと精度悪化の原因となるそうだ。

この2つの理由から、測定器など一式を連続運転する必要があった。

連続運転にしないと、帰宅前に電源を切らないといけないので、まともに使えない。


連続運転をするためには、上司の許可を受けて、安全点検を行わないといけない。

安全点検の前提としては、各種の機器を立ち上げた状態でしばらく動かす必要がある。

しばらく動かして、異常発熱などないか確かめるのも安全点検の1つだから。

さらに連続運転の単位はブレーカー単位なので、同一ブレーカーに連続運転の機器とそうでない機器が混在するのは好ましくない。

そのために他の機器を外して、同一ブレーカーの他のコンセントを封じるなどの手当が必要である。

そんなこんなでけっこうな時間がかかった。でも、ここまでできれば明日は朝から作業が出来る。


果たしてそこまでやる意味があるのかという話でもあるのだが、安全面から定められたルールと言われるとなかなか反論できない。

僕が今の職場に来たときは、このあたりの考えがないがしろにされがちだった。

むやみに長期間の連続運転許可を取ったり、安全点検後に機器を追加することも珍しくなかった。

それはよくないだろうということで、最近では真面目に安全点検をするようになった。

重要なのは安全点検を正しくやることなので、そこさえ満たされれば、ある程度は融通は効きますからね。


ところで、この高精度な測定器だが、うちの職場で使っている測定器ではトップクラスに手を焼いているものだという。

原因は校正費用の高さ。高精度な測定器なのでメーカーに依頼するしかないが、これが一貫して値上がり傾向という。

1台の校正費用で同種の一般的な測定器が10台以上校正できるほどだったはず。

その割には巨大ですぐに使えないということもあって、どうしても高精度な測定が必要なところでしか使われない。

職場で開発している製品のスペックを考慮すると、どうしてもこの測定器でしか測定できない領域はあるのだが、

厳密な測定が必要なケースは限られ、少し精度は不足するが一般的な測定器でよいとなりがちである。


そんな背景もあり、同型の測定器が複数台あるところ、校正するのは1台限りにしたそうだ。

高価な測定器を校正対象から外すのは苦渋の決断だったかもしれないが、それほどに校正費用が重かったのだ。

レンタル費用と校正費用を天秤にかけると、複数台必要な場合はスポットでレンタルする方がよいとまで言うほどである。

なおかつ、残す1台も許容誤差を少し広げて運用することになった。

というのも、校正時に調整が必要になると割増料金が取られてしまうのだが、これもかなり高い。

少し許容誤差を広げても、うちの部署で扱う製品の評価には全く問題ないということで、許容誤差を広げて調整頻度を減らすことにしたそう。

こうして、使用頻度の高い測定器の維持や買い換えなどを優先していきたいってことだよね。


Author : hidemaro
Date : 2019/05/21(Tue) 23:51
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Modbusってなんだよ

最近、Modbus通信でデータを取得するシステムを組んでいた。

FAの通信方式としては最も一般的なのがModbusだが「RS-485(Modbus)」のような記載もあって、

Modbusのことを知らない時は「RS-485ってModbusなの? 」など戸惑いもあった。


Modbusは、もともとModicon社のPLCの通信方式として生まれたそう。

標準規格ではないのだが、今やFA分野のデファクトスタンダードとして多目的に使われている。

Modbusはもともとシリアル通信を使ってPLCのデータの読み書きを行うプロトコルを定義したもの。

当初のModbusはASCIIベースだったが、バイナリで通信する Modbus/RTU の方が今は一般的なんだろうか。

ここで使えるシリアル通信としては RS-485, RS-422, RS-232C などいろいろあるんだけど、

もっともよく使われているのがRS-485との組み合わせだそう。

RS-485は2線式・半二重のシリアル通信方式として使われることが多く(4線式・全二重も可)、

長距離伝送に対応し、多数の機器をぶら下げることができるということで、工場で使うには適している。


さらに、Ethernetを伝送手段に使ったModbus/TCP というプロトコルもある。

Ethernetを使って情報を伝達する手段はいろいろありそうだけど、

FA分野で実績のあるModbusをそのままEthernet対応にした Modbus/TCP はよく使われているわけだ。

対応する通信方式として「RS-485(Modbus)」「Ethernet(Modbus/TCP)」というのはこの分野ではあまりに鉄板。


多目的に使われてるとは言ったものの、元はPLCの方式ということで、1bitの通信変数の名前が「コイル」「リレー」だったりする。

PLCではリレーシーケンスの名残で、出力変数をコイル、入力変数をリレーって言うことがある。

Modbus通信までコイルとリレーという言葉を使う必要はないと思うのだが、

もともとコンピュータからPLCを操作監視する方式として生まれたので、PLCの用語をそのまま使ったのだろう。

Modbus通信では、1bitの変数だけでなく、16bitあるいはその整数倍の変数を取り扱うこともできるので、数値情報の取得・設定に使える。

もはやそういうシステムではコイルとかリレーという言葉はそぐわない気もするけど。


イマイチなところは、アドレス・変数型はすべて手で設定しないといけないということ。

変数1つずつ、機器のマニュアルを見て、設定するってこと。

測定温度のアドレスは42003で、16bit整数型で温度(℃)×10が格納されているという具合に。

使う変数が多くなると大変そうだなと思ったが、テンプレートとかあるんだろうかね。


古典的な通信方式ではあるのだが、対応している機器が多いのはいいことだよね。

今回の目的は、RS-485やEthernetで何らかの通信をするというということで、必ずしもModbusである必要はなかった。

ただ、やっぱりModbusは簡単に導入できたし、システムも組みやすかった。

実際に触ったことで、いろいろな謎も解けたしよかったか。


Author : hidemaro
Date : 2019/04/17(Wed) 23:00
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それはきっと製品愛だ

僕が今の職場に配属になった時は、開発組織は技術分野別で構成されている――ということになっていた。

製品ごとに必要な技術分野の人を集めて、そして開発活動を行うという体裁だった。

これがこの4月に名実ともに解体され、製品別の開発組織に移行した。

以前はこの形式だったそうなので、元に戻っただけだが。


もっとも、うちの部については、すでに数年前に実質的に製品別の開発組織になっていた。

そもそも、当初から部のメンバーとある製品群の開発担当はほとんど一致していた。

もともと、この製品群の開発者は1つの部に集まっていて、その大半はエレキ技術者だった。

社内全体としてもエレキ技術者は人数が多く、技術分野別といっても2つの部に分けてマネージメントを行うことになった。

エレキ技術者を集めた2つの部には、それぞれ重点分野が設けられていたのだが、

実質的には一方の部にはこの製品群の開発者の大半が流れ込んだ。例外はメカ技術者とあと少し。


その後、本部レベルの組織変更の巻き添えで小変更が行われたのだが、

このときメカ技術者が転入、逆にこの製品群に関わらない技術者は転出した。

この結果として、元の製品別の開発組織とほとんど同じ形になった。

ただ、この時点では全社的には「修正された技術分野別の開発組織」という位置づけだったのだが、

この4月で全ての開発組織が製品別になり、名実共に技術分野別の開発組織は解体された。


技術分野別の開発組織が解体するにあたって、社内のポータルサイトにセンター長が感想を書いていた。

だいたいこんな内容だった。

  • 技術分野別の開発組織で技術力強化につながることを期待していて、メカ分野(主に筐体設計)などうまくいった試みもある
  • 製品群を越えた技術者のアサインがうまくいった部分もあるが、限定的だった
  • 一方で、開発現場の技術者の「製品愛」に支えられた面も多かった

技術分野別の開発組織では、製品の責任を持つ部署の役割が重要なはずだが、不甲斐ないという声もあった。

そこを支えていたのは開発現場の技術者の「製品愛」だったことを認めざるを得ないということらしい。


製品別の開発組織にするのは、製品のライフサイクル全般に、開発現場が積極関与して欲しいという意図と受けとった。

うちの職場は実質的に製品別の開発組織になっていたので、あまり大きな組織変更はなかった。

ただ、部長のメッセージで「言われたものを作るだけでは下請けに過ぎない」「ビジネスがわかる技術者になって欲しい」と言っていた。

技術分野別の組織のときは、製品責任部署からの下請けという側面もあった。

それを否定して、この製品群の関わるビジネスをよく理解して、現場から提案して欲しいというのは変化だよね。

従来から現場の技術者はやってたことなんですけどね。それこそ「製品愛」だ。


ここまで書いてきたことから読み取れるとおり、僕の配属されたとき、今の職場はエレキ技術者の部署だった。

確かに僕はエレキ技術者なのだが、一方で組み込み分野のソフト技術者としての活躍が期待されての配属だった。

実は技術分野別といいながら、この部署に限っては、エレキ技術者の中にソフト技術者を混ぜていたのだ。

なぜそうなっていたのかというと、従来の製品別組織のときからそうだったからというしかない。

以後、マイコンのソフトウェア開発を主にして、論理回路設計、エレキ評価も担当していた。

得意分野が生かせる範囲で、その時々に必要とされている業務を割りあてられた結果なのだが、

こういうことができたのは、本来の意味で技術分野別の開発組織ではなかった証拠である。


これは僕にとってよい面もあったが、この4月はこの体制の欠点が現れた時でもあった。

というのも、配属時から一緒に仕事をしていたチームリーダーが、部内の他の課に異動になったからだ。

この結果、課内でソフト技術者は自分1人になってしまった。

プロジェクトによって、課を越えてのアサインは普通に行われているので、他の課のソフト技術者と一緒に仕事をするときは問題ない。

ただ、自分1人でマイコンのソフトを担当するケースもすでに発生していて、

その場合は、チームリーダーにレビューに参加してもらうなどしてアドバイスを得ていたが、今後は課内に適任者がいないことになる。

元チームリーダーも引き続き部内にいるので、必要時は引きずり戻して頼ろうと思っているが、

ソフト技術者の層の薄さが顕在化してしまった瞬間でもある。


製品別の開発組織になってサイロ化が加速しないかなとかいう懸念はあるんだけど、

製品内に横たわる組織の壁の方がはるかに問題という判断があったんだと思う。

とはいえ、技術分野別の組織でも、製品群を越えて技術力強化できていたのは限定的だった。

そんな中で比較的うまくいっていたメカ分野の連携は、今後も続くようだ。

うちの部はエレキ技術者を主とした組織だから、部内でソフト技術者は取り残されがちだが、

一方でソフトウェア開発部署の取り組みに相乗りさせてもらうことは、以前からやっているし、今も続いている。

方法はいろいろってことだね。それぞれ難点はありますが。


Author : hidemaro
Date : 2019/04/11(Thu) 22:44
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)

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