昨日は阪神競馬場で桜花賞が行われた。
結果は阪神ジュベナイルフィリーズ優勝の白毛馬、ソダシが優勝、
とそれだけ聞けば順当な感じだが、実は単勝2番人気だったんですよね。
僕が昨日の午前中に見たときは単勝1番人気だったんですけど、
その時点でも馬単の1番人気が18(サトノレイナス)→4(ソダシ)ということで、
これは本当の1番人気はサトノレイナスなんだなと思ったら、最終的にはそうなってましたね。
サトノレイナスを本命やそれに準じる高い評価にしている予想が多かったんですよね。それぞれ根拠はあるんだが。
桜花賞は1番人気が勝てない(6年連続で2番人気以下が勝っている)というジンクスは継続したのだった。
その1番人気、サトノレイナスも僅差の2着なのだから、当たらずとも遠からずなのだけど。
このレースを終えて、ファンが気になったのはソダシとサトノレイナスの次走だったと思う。
というのも、実はこの2頭はオークスにも日本ダービーにも登録をしているからである。
以前も書いたことがあるけど、皐月賞・日本ダービー・菊花賞は牝馬も出走できるが、実務的には牝馬が出走することは少ない。
というのも、桜花賞・皐月賞・オークス・日本ダービー・菊花賞については、原則として2歳10月という早い時期に登録が必要になる。
登録にはお金もかかるので、むやみに登録するわけにもいかず、そもそも出走可能性が低ければ登録しないし、
牝馬なら全レース登録できるが、桜花賞と皐月賞、オークスとダービーは近接していて、菊花賞は牝馬には長すぎる。
なんてことを考えると、あえて牝馬を皐月賞・ダービー・菊花賞に登録するか? という話である。
でもお金さえ払えば登録できますから、牝馬ながらダービー優勝した ウオッカ は5つ全部に登録してたみたいね。
(牝馬が強いか牡馬が弱いか)
オークスしか登録していない馬なら、次はオークスかNHKマイルカップといったところだと思うが、
ダービーも登録してればその限りではない。ダービーもオークスも同じ2400mですから、どっちでもよいかもしれない。
話によれば牝馬でダービーに登録していた馬は10頭いたそうだ。
その中で現状で2勝クラス以上の馬としては、桜花賞に出た ソダシ・サトノレイナス の他に、ユーバーレーベン がいる。
サトノレイナスについては1600mよりも2000m以上の方がよいと 皐月賞→ダービー のプランもあったらしく、
昨年10月の第1回登録時点では皐月賞・菊花賞も登録していたが、今年1月の第2回登録では皐月賞・菊花賞を外している。
ユーバーレーベンも1600mよりは2000m以上の方がよいという話があったからそうなのかと思ったが、
こちらは昨年10月時点で、桜花賞・オークス・ダービー の3つ登録だったようだ。
ちなみにソダシは第2回登録時点でも5つとも登録してたようだ。
サトノレイナスについては、騎乗したルメール騎手がレース後にインタビューで「枠順ばかりは仕方がありません。次のオークス、頑張ります」と回答していたそうである。
こういうコメントが出たのはオーナーや調教師とも次はオークスで行こうということを決めていたからだろう。
ソダシについては、表彰式で金子オーナーが「たぶん、オークスでいいと思います」と言ってたそうだから、
これも次はオークスということになりそう。
あと、ユーバーレーベンについては、桜花賞に出ていないが、次はフローラステークスへの出走予定とのことである。
フローラステークスはオークストライアル(3着以内に入ればオークスへの出走が確実になる)なので、
つまりはその次はオークスということでしょう。でもこれはダービーの可能性はまだ残されてるかな。
ところでユーバーレーベンは、収得賞金1000万円(新馬勝ち+重賞2着1回)なので、桜花賞は抽選で出走可否が決まるクラスだった。
このことからオークス出走に万全を期すためにフローラステークスへの出走を選んだとみられる。
一方でこれだけの収得賞金があれば、皐月賞には例年出走可能で、今年はフルゲート割れの見込みなので登録すれば1勝以上で出走できた。
皐月賞は桜花賞より長い2000m、登録さえしておけば桜花賞よりも出走は容易ということからすると、
2000m以上にチャンスを求めて皐月賞に出走する牝馬はもっといてもよさそうだが、
牝馬の皐月賞挑戦はダービー以上に少なく、2017年に挑戦したファンディーナはなんと69年ぶりの挑戦だったという。(結果は7着)
なんでかな? と思ったんだけど、皐月賞で2着以内に入れないと、オークスへの挑戦が難しくなるという事情もあるんじゃないかなと。
桜花賞5着以内の馬はオークスへ、皐月賞5着以内の馬はダービーへの優先出走権が与えられる。
例えば、1勝クラスで皐月賞に挑戦して、3~5着の場合、1勝クラスのままだがダービーに出走できる。
6着以下の場合は、1勝クラスのままではダービー出走は例年では難しく、ダービーまでに他のレースに出てダービーに出られるかどうか。
一方で、桜花賞→ダービー、皐月賞→オークス のような転戦をする場合、収得賞金で上位になる必要がある。
桜花賞・皐月賞で2着以内ならば全く問題ないだろうし、そうでなくてもそこまでに重賞勝ちがあればよいと思うが、
まぁそこまでして皐月賞にチャンスを求める牝馬はあんまりいないということだね。
実は牡馬もダービーへの出走に万全を期すために、皐月賞には出ないというのはけっこうあることらしく、
今年の皐月賞がフルゲート割れというのも、だいたいダービー出走に万全を期すために他のレースを選んだとか、
皐月賞に向けてのコンディションが整わなかったとか、牡馬でさえ皐月賞はそんな扱いらしい。
金子オーナーの言葉がニュースで出るまでは、ソダシがダービーもあるんじゃないかと思ったが、
それは桜花賞4着で同じく金子オーナーの所有馬、アカイトリノムスメがオークスに出るだろうから。
すなわち、ダービーとオークスに2頭を分散させるという欲張りな作戦もあるんじゃないかなと。
でも、そうはしなかったのは、桜花賞を勝ったと言うことで、牝馬三冠の挑戦権を得たというのもあるんじゃないか。
ソダシとアカイトリノムスメ、金子オーナーの2頭もガチンコ対決である。
実際のところ、今年はダービーを勝つよりもオークスを勝つ方が大変な可能性はけっこうある。
牝馬は現時点でソダシ・サトノレイナス・アカイトリノムスメ・ユーバーレーベンなどと有力馬があれこれ挙がるのだが、
牡馬は現時点でやや決め手に欠ける感じがあって、来週日曜に行われる皐月賞もようわからんと言われている。
桜花賞はチャンスのある馬は多くて難しいという感じだったが、皐月賞は誰にチャンスがあるのかわからないという感じ。
皐月賞も終わっていない今の時点でダービーについてはなんとも言えないんですけどね。
それでもオークスを選ぶのはオークスで勝ちたいからということに他ならないと思う。
ソダシについては、オークスでもダービーでもなく、NHKマイルカップでは? と思っていたファンもいるらしい。
なんでかな? と思ったんだけど、ソダシの父親、クロフネ(こんな名前だが芦毛なので白っぽい、アメリカ生まれにちなんだ名前である)は、
NHKマイルカップ優勝→日本ダービー5着という戦績で、なおかつ、ここまでで平地の2000m以上の重賞で勝った子はいない。
(平地重賞と限定したのは、2015年の中山大障害・中山グランドジャンプで優勝した後、オジュウチョウサンに5回敗れた アップトゥデイト が子にいるから)
そんなわけで勝ちを狙うならオークスよりもダービーよりもNHKマイルカップではないかと思ったファンが多かったようだ。
確かにそれは一理あるかもなと思ったが、やはり挑戦してみないとわからないですし、
あとオークス前に距離不安説が出るのは毎年恒例のことだと言ってる人がいて、
最近だと2018年の桜花賞優勝馬のオークス挑戦時にそういう話があったらしいのですが……
この桜花賞優勝馬とは後に牝馬三冠・ジャパンカップ2勝含むGI 9勝を挙げた アーモンドアイ のことである。
だいたい理由は似ていて、アーモンドアイの父はスーパースプリンターであるロードカナロアだったから。
そのロードカナロアの子が2400m挑戦なんて長すぎる! って言われたら、あっさり勝ってしまったのだから、
オークス前の距離不安説なんて気にしなくていいのさというわけである。
もちろんライバルは強いと思いますよ。でも、ここで2400mに挑戦するのは後のためになるはず。
あと、確かにクロフネの子で2000m以上の重賞勝ちはないんですけど、
クロフネ自身は東京ダート2100mで行われたジャパンカップダートを勝ってるんですよね。
ちなみに、ジャパンカップダートは現在はチャンピオンズカップと名前を変え、中京ダート1800mで行われている。
確かにダービーは残念だったように見えるけど、それはNHKマイルカップと間隔が詰まったのもあるだろうし、
クロフネの子だから2400mにチャンスがないと決めつけるには早いわけである。
というわけで、オークスと決めたら、オークス→秋華賞→チャンピオンズカップ だ!
と思ったけど、秋華賞まではともかくその次いきなりダートGI挑戦は無謀かな?
でも、母のブチコもダートで活躍してたし、父もジャパンカップダートを勝ってるなら変な挑戦ではないと思いますがね。
夢はドバイワールドカップ制覇? 今後の走り次第ではそれも現実的な話かも知れませんよ。