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後で分かった設計ミス

チームリーダーから頼まれて、モジュールの故障解析手順の調査を依頼された。

サービスマンがこのモジュールは本当に壊れているのか、実はそうでもないのか切り分けをしたいと。

その調査をしていたのだが、設計がおかしくて、解析に難ありということがわかった。


うちの職場で開発している製品では、重故障・軽故障・正常動作 という3モードを持っている。

重故障は一度故障すると交換しない限りは復活しない故障、軽故障は外部要因で発生する異常状態を表している。

ところが、境界領域というのもあって、内部の故障で交換するしかないか、外部要因で発生しているか切り分けできない故障もある。

チームリーダーから依頼されたのは、モジュール交換をするべき故障なのか、まずは外部要因を疑うべき故障なのか切り分けをしたいという話。


モジュールが重故障・軽故障・正常動作であるかはインジケータを見れば容易に判別できる。

ここから具体的に何の故障であるか切り分け、内容によっては外部要因を疑ってもらう必要がある。

ところがアーキテクチャ的な問題でこのモジュールとのデータのやりとりは非常に制限されている。

それでも軽故障であれば、故障情報の確認は可能なのだが、

重故障の場合、通常の方法では故障情報の確認ができないのだ。

その上、外部要因で発生する重故障というのが存在しているという、もっと厄介な事情もある。


すなわち、この問題は以下の3点の問題があったわけだ。

  1. アーキテクチャ的にモジュールとのデータのやりとりがしにくい
  2. それでも軽故障なら故障情報の確認が出来るが、重故障は故障情報の確認が出来ない
  3. 仕様外の環境で使うと、外部要因で重故障を発生させられる

1はアーキテクチャ的な問題で、致し方ない面もある。ただ、それゆえの不都合というのは他にもいくつかある。

その弱点を一部補う機能があったのだが、2に書いたとおり、重故障ではうまく働かないという設計上の欠陥があった。

もともとデバッグ機能だったので、そこまで深く考えて作った機能ではなかった故の問題のようだ。

それでも外部要因で発生しうる故障は軽故障に分類してくれていればよかったのだが、

特定の故障は外部要因で起こせるけど、本当に内部回路が故障していたら怖いから重故障にしてしまったのだという。


僕はこの中では3が一番大きな問題だと思うんだけどね。

そのことでチームリーダーに当時の経緯を聞いてみたのだが、元になったモジュールの設計がそうだったから、それに従ったとのこと。

一方でこのモジュールは重故障と軽故障、どちらにしてもインジケータの表示が変わる以外の差はあまりない。

というのも、重故障の場合に取れる次善の策というのがこのモジュールにはないから。

他のアーキテクチャだと、重故障の場合は次善の策を取る仕組みがあるんだよね。軽故障は外部要因によるものと判断して次善の策には出ないんだけど。

故障の種類によっては次善の策があれば重故障、なければ軽故障という区別をすることがある。

その観点で言えば、このモジュールに重故障という概念は不要な気はするのだが、

一方で絶対に復活しない故障というのも存在していて、そういう場合は潔く交換しなさいという指示になるので、その点では重故障の意味はある。

ところが、なぜか外部要因でも起こしうる故障が重故障に分類されていたので、単純に「重故障の場合は交換しなさい」と言えなくなってしまったと。


それでも2の問題がなければ救いようはあった。

ところが重故障の場合は故障情報が取得できないというバグがあったのだ。

そもそもこの機能は純粋なデバッグ機能で、故障解析に使いたいという要求があって作った機能ではなかったと。

ところが1の問題があって、もジュールとのデータ交換には大きな制約があった。

その点ではデバッグ機能とはいえ、モジュールとやりとりできる貴重な機能の1つではあった。

ところが、しょせんはデバッグ機能、開発者以外が使うことは全く想定しておらず、出来の悪い機能だった。

その結果、重故障の場合は故障情報が取得できないというバグがあるまま、製品化されてしまったのだという。

当初、故障情報を取得して故障要因を切り分けしたいというニーズはほとんどなかったそうだ。

開発者はデバッグのために故障要因を知りたかったが、まさかその機能をサービスマンが使うとは想像もしてなかったのだ。


このモジュールの設計が、僕が今の職場に来る1年前ぐらいに行われたもので、僕は設計に関与していないのだが、

どうして「それ重故障にしちゃうんですか」という問題提起がなかったのかは本当に不思議な話だ。

確かに過去の同種のモジュールの設計に従ったという事情はあるのだが、そもそもそれの設計がおかしかったんだよね。

過去のモジュールの設計に従った結果、サービスマンが苦しむという展開は予想できなかったにしても、

そもそもの設計ポリシーとは矛盾しているので、原点に立ち返って考えるべきだったんじゃないかなぁと。

当時、僕が設計に関わってたら、この問題は回避出来てたんだろうか? どうにも悔しい思いがある。

(もっとも職場に来た直後だと、設計ポリシーを詳しく知らない状態だっただろうから、そういう意見は言えなかったかもしれないけど)


まぁもう世の中に出ているもので、なおかつ通常稼働では発生しない問題なので、どうしても修正しないといけないバグではないのだが、

そうはいっても悔しいというかなんというか。もうちょっとやりようがあったよねぇと。

なんか、バグ修正する機会があれば、上で書いた2の問題を修正したいところだけどね。

3は外部仕様にも絡む問題なので不用意に修正はできないが、2は元々デバッグ機能なので外部仕様とは無関係に修正できる。

修正後はデバッグ機能とはいえサービスマンにとっても役立つ機能になり、結果として新しい外部仕様として盛り込まれるのだろう。

チームリーダーには「他の設計変更するときにしれっと変更しましょ」と意見は述べておいたが、やるかは知らない。


Author : hidemaro
Date : 2017/12/07(Thu) 22:15
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)

色違いだけど色違いだけではない

以前、色違いの製品の話を取り上げた。

これとこれは本当に色違い

うちの職場で作っている製品には「色違い」呼ばわりされる製品がある。

その中には内部構成が大きく異なるものもあるが、中には論理的な区別はあるが中身は全く同じ色違いもある。

内部構成が大きく異なれば、職場内でも全く別物として理解されているのだが、ただの色違いとなればそれは同じものという認識になる。


最近、中身は全く同じで色違いの製品を使う試験の準備をしている。

あるシリーズに対して従来行っていなかった試験が必要となったのだ。

このシリーズはできるだけ他のシリーズの機器を流用しており、

  1. このシリーズ独自の機器
  2. 他のシリーズの単なる色違い
  3. 他のシリーズでも使っているが、異なる用途で使われている機器
  4. 本体は単なる色違いだが、周辺機器の使い方が違う機器

1は全く独自なので完全に新規に試験が必要となるのは明らか。

2は流用元シリーズと全く同じなので、試験を省略してもよい。(流用元では同様の試験を実施済み)

3は流用元のシリーズでは用途が違ったので試験対象外だったが、今回は新規に試験が必要になる場合がある。

4は周辺機器だけの問題ではあるのだが、周辺機器の試験をするには単なる色違いの機器も動かさざるを得ない。


僕はこのシリーズ独自の機器には関わってこなかった。

なので自分が関わる範囲では単なる色違いという認識でいた。

ところが実際には上で言うところの3,4に該当するものがちょこちょことあったのよね。

特に4に該当するものは、周辺機器が変わるとけっこう使い方のイメージが変わるなぁと思った。

周辺機器の差は本質的な差ではないので、これまでもさほど考慮してこなかったという経緯はあるのだが、

その一方で周辺機器まで含めて組み上がったものを見てみると、意外に差があるなぁと。


上で挙げた3,4のような単なる色違いとも言えない差分が生じた理由だが、

どうもこのシリーズは流用元のシリーズより省スペースになるように作ったからのようだ。

そのためにスペースを食う機器を省スペースのものに置き換えたり、省スペースになるように機器の選定を変えたのだろう。

流用元のシリーズはメンテナンス性重視のようで、極度の省スペース化は嫌われてきた経緯もあると聞いている。

当たり前なんだけど単なる色違いで別シリーズになるわけはないんだよね。

想定される用途に差があるからこそ別シリーズになるのであって、その中で共通化できる部分は流用したって話だね。


Author : hidemaro
Date : 2017/11/20(Mon) 22:28
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)

新しいSIの定義は直感的? 直感的ではない?

先日、ニュースでも出ていたけど、新しいSIの定義がほぼ固まってきたそうだ。

質量・温度・電流など4つの自然界の基本定数が更新される (PC Watch)

国際単位系(SI)は s(時間),m(長さ), kg(質量), A(電流), K(温度), cd(光度), mol(物質量) の7つの基本単位を定義している。

このうち4つの単位の定義が変わる予定という話だ。


そもそも、現状のこれらの単位の定義を簡単に言うと(簡単ではないのもあるけど)、

  • s : セシウム133 原子の基底状態の2つの超微細準位間の遷移に対応する放射の 9192631770周期の継続時間
  • m : 光が真空中を 1/299792458[s] で進む距離
  • kg : 国際キログラム原器の質量
  • A : 1m離して平行に置かれた導体間に2×10-7[N]の力を及ぼし合う電流
  • K : 水の三重点の熱力学温度の1/273.16倍
  • cd : 570×1012[Hz]の単色放射で放射強度が1/683[W/sr]である光源の光度
  • mol : 12[g]の炭素12の物質量

こうやって並べてみるとsとcdの定義はようわからんね。まぁcdはそもそもあまり使わない単位というのもあるけど。


これらの単位の定義のうち、sとmの定義はかなり完成度が高いと言われている。

sは当初、地球の自転で定義されていたが、1967年に現在の定義になって、実験室で求まるばかりか、1億年に1sしかズレない精度の良さも得られた。

mは当初はメートル原器だったが、後に光の波長を使った定義に変わった。とりあえずメートル原器に依存しなくはなった。

ただし、光源には依存するという難点があったので、1983年から光の速度という物質に依存しない定義に変わった。

一方で、定義に難がある単位もあって、その筆頭がkgだ。

kgはとにかく国際キログラム原器に依存するというところが難点。国際キログラム原器を洗うと60[μg]軽くなったなんて話もある。

あとmol と K の定義も炭素12とか、水というところに依存するという怪しさはあった。


今回、定義が変わる単位は kg, A, K, mol の4つの単位。さっき難があると書いた単位は全て刷新される。

新しい定義では、物理定数を特定の値に固定するという書き方になるよう。

現状もmの定義は光速度cを特定の値に固定して定義しているので、それと似たような話ではあるのだが……

  • kg : プランク定数を h=6.62607015×10-34[J・s]に固定する
  • A : 電気素量(電子1個の電気量)を e=1.602176634×10-19[C]に固定する
  • K : ボルツマン定数を k=1.38064×10-23[J/K]に固定する
  • mol : アボガドロ定数を NA=6.02214076×1023[/mol]に固定する

A, molの2つの単位はこういう書き方だと意味がわかりやすい。

  • A : 1秒間に電荷が 1/(1.602176634×10-19)個流れるときの電流
  • mol : 6.02214076×1023個の分子・原子

Aもmolも以前の定義より直感的になったような気はする。Aは電荷の流れ、molは分子・原子の個数とわかりやすい。


問題は新しいkgとKの定義だが、これだけでは測り方が全く分からない。

ボルツマン定数k は熱力学温度とエネルギーの関係を結びつける役割がある。

気体の運動エネルギーは E=(2/3)kT (T:熱力学温度)で求められる。

この関係を使うことで、熱力学温度の単位 K を定義できるわけだ。エネルギーから温度が決まるという意味で納得しやすい。

一方のkgの定義はどうしてプランク定数が重さの定義になるのかは一見わからない。

プランク定数は光量子のエネルギーを定義するのに使われる定数で E=hν (ν:振動数) という式で結びつけられる。

時間が定義できると振動数は決められるから、ここでプランク定数が与えられるとエネルギーが厳密に定義できることは理解できる。

でも、プランク定数で最終的に定義したいのはkgなんだよね。なぜ?

エネルギーの単位 J の定義は1Nの力で1m動かす仕事、力の単位 Nの定義は 1kgの物質に 1m/s2の加速度を与える力となっている。

mとsが既知ならば、Jからkgを求めることはできるのだが、えらく回りくどい。


新しいSIの定義からすれば、kgよりもJの方が基本的な単位に見える。

時間の単位が決まれば、光量子のエネルギーが決まるというのは、知っている人にとっては簡単に納得できる話だ。

「kgの定義が国際キログラム原器からプランク定数になります」というのは大きなニュースだし、

多くの人に知ってほしいことではあるけど、正直なところ、これをまともに説明できる人はそうそういないんじゃないかなぁ。

実際にプランク定数とkgを結びつける測定手法はあるんだけど、原理がすごく複雑なんだよね。

まずエネルギーの単位 Jが決まり、それからkgが導かれるという言い方が多くの人にとって理解しやすいのではないでしょうかね?


似たような話はAにも言える。

以前は電流に及ぼす力から電流が決まり、1A・1sで流れる電荷の電気量から1Cを定義していた。

でも新しい定義は 電子1個の電気量を先に定義するから、Aよりも先にCが決まるんだよね。

ただ、授業ではまず電荷を学び、電荷の単位であるCを学び、次に電荷の流れとして電流を学んだ覚えがあるんだよね。

そう考えると、電子1個の電気量は1.6×10-19[C]というところを入口にして電流を理解するというのはきわめて真っ当な話だ。


新しいSIの定義が実際に反映されるまでにはしばらくかかりそうだが、そう遠くはないだろう。

ここに行き着くまでにはいろいろな実験と議論があったのだが、やっと国際キログラム原器が用済みになるというのは感慨深いものがある。

kgを決めるのにプランク定数を使う案と、アボガドロ定数を使う案があったという話は聞いていたが、

プランク定数の方が精度よく決められるということでこちらに落ち着いたようだ。(一方でアボガドロ定数はmolの定義に単独で導入された)

直感的にはわかりにくいが、それが多くの単位を支えることになることだけは確かなことだ。


Author : hidemaro
Date : 2017/11/18(Sat) 23:29
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)

がらくた置き場に使いたいものはあった

試験のためにかなりの数の端子台が必要だった。

ありあわせの端子台でよいのだが、ありあわせでも数を集めるのは苦心した。

けど、結局は1日で集まったのだった。


今回の端子台の用途は主に2つ。

1つは抵抗と配線を接続するという用途。

過去には配線をぶった切って、その先に抵抗を直接はんだ付けしていることもあったのだが、

はんだ付けも楽ではないし、メンテナンス性が悪いので、端子台を使おうと考えた。

もう1つが電源を分配するという用途。

電源のプラスとマイナスの端子台を用意して、複数の端子が並列になるようにすればよい。


とにかく数が多いので、以前たくさん使ってた人に聞いてみたら「あれはそれ用に買ったやつで、まだ使ってる」とのこと。

やっぱり買わないといけないのか……と思ったが、「少しは余ってるかもしれない」ということで探してもらうことに。

買う必要があるとすれば、試験の計画を立てている人に言わないとと思い、

「この試験、すごい数の端子台が必要ですよ」って言うと、思ってたよりめんどくさいなという反応。

とりあえず、ありあわせのものを探そうとなった。


まず、計画を立てている人が「この端子台使えるかなぁ」と基板取り付け用の端子台を持ってきてくれた。

基板取り付け用の足が生えているのを全部短絡させれば、電源分配用の端子台に使えるねと。

なるほど、確かに基板取り付け用の端子台は過去の試作用部品の余りか、種類によってはたくさんある。

サイズが合うかとかいう問題はあるものの、ちょうど適合するものが余っていたようだ。

というわけで、はんだ付けをして、電源分配用の端子台に仕立て上げた。

見た目はアレだけど、使い方など考慮すると特に問題ないこともわかったので、これで完成と。


次に最初に聞いた、たくさん持ってそうな人が余ってる端子台を掘りだしてきてくれた。

これで抵抗と配線の接続用に使う分の3割ぐらいをまかなえた。

ありがたかったし、聞いてみるもんだなと思った。

ただ、残り7割はまだ足りないので、どっかから掘りだしてくるか、買わないといけない。

本当に必要なら買えばいいんだけど、なんかいますぐ入手できる方法はないかなぁと。


というわけで、向かったのは「がらくた置き場」だ。

僕はがらくた置き場と言っているけど、過去に行った各種試験の配線・治具などを投げ捨ててある段ボール箱だ。

ほとんど再利用されずに(というかすぐに再利用できるものは段ボールに入る前に回収される)放置されている。

というわけで、掘ってみると、リレーに紛れて、DINレールにとりついた端子台がいくつか発見された。

配線が付いたまま放置されているので、外して集めて見ると、残り7割分をまかなえる個数が見つかった。


たかが端子台という話でもあるが、メンテナンス性などを考慮すると、使いたい場面はそこそこある。

少しぐらいは掘れるば出てくるのだが、今回必要な個数はけっこう多くて苦心した。

一部はまともに使える端子台として残されていたものを使えたのだが、残りはがらくただよね。

がらくた置き場に投げ捨てられていたものは言うに及ばず、過去の試作部品を掘ってきて、はんだ付けしたのも同じく。

まぁせっかく掘ってきたので、今回の用事が終わったら、再利用可能な状態にできればとは思ってるけどね。

端子台は端子形状・用途が適合すれば簡単に再利用できますから。


もう1つ、苦心しているのが配線用のケーブルなんだよね。

長さ・太さ・終端加工の全てが適合するものが既存のものにあればよいのだが、なかなかない。

今回の作戦としては2割程度は既存のケーブルに適合するものがありそうなので掘る、残り8割は新しく作らざるを得ないと考えた。

終端加工が適合するか適合しないかがほぼ全てで、大半は終端加工が合わなかったんだよね。

逆に言えば終端加工が適合する可能性があった2割分は無理やりにでも再利用して、加工の手間を減らす努力をしたのだ。

むしろ2割も再利用できたとすれば画期的な部類なのでは? っていうぐらい今まではひどい。

ただ、あり合わせの物をかき集めてきたので、長さが合わない可能性があって、もしかするとこの作戦は頓挫するかも知れないのだけど。


「がらくた置き場」が再利用が進まない諸悪の根源だとは思っているのだが、

あれを体系的に整理する価値が見いだしにくいのもまた事実。

今回、端子台は掘って出てきたものが実際に使えそうでよかったのだが、使い物にならないものもけっこうありますからね。

まぁがらくた置き場だけあって、持っていって怒る人は誰もいないだろうと信じているので、

こういうの探せば出てくるんじゃないかなー、って困ったときにふらっと探しに行けるところではあるんだけどね。

そういう意味では役立ってるんだけど、役立てられる人は限られているのは悪いことか。


Author : hidemaro
Date : 2017/11/16(Thu) 22:13
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)

AMラジオは雑音に弱い

旅行のときにラジオを持っていくのはいつものことなのだが、

親元での滞在中にいた部屋ではAMラジオの受信が難しいことに気づいた。

今までも受信しにくいとは思ってたが、遠い放送局だからだとばかり思っていた。

ところが全国に中継局を配置しているはずのNHKラジオ第1すら、ろくに受信できないのだ。


最大の問題が室内の電気雑音がひどいこと。

この家はやたらと電子機器が多く、電子機器から発する電気雑音が多いことは明らかだ。

あらゆる機器にスイッチング電源が搭載されているのも大きな理由のようだ。

AMラジオは電気雑音の影響を受けやすい。変調方法の問題でしょうかね。

室内の電子機器の配置の都合、影響の少ない場所にラジオを置いてというのもちょっと難しそうだった。

今住んでいる家だって、電気雑音の影響が少なくて、受信しやすい場所を探して、そこにラジオを置く台を置いてとやっているわけだけど。


ただ、問題はもう1つあって、それは大都市から遠いので、大電力の送信所から遠いということ。

NHKラジオ第1の送信所は広域を担当する東京が300kW、大阪・札幌・福岡が100kW、名古屋が50kWと大出力だが、

その他の放送局の本局(もしくはそれに本局に準じる中継局)は概ね5kWとなっている。(一部20kW,10kWもあるが)

主要な中継局では出力1kWあるが、このレベルの中継局もさほど多くない。

山間部を埋めるように設置されている小規模な中継局は出力100Wとなっている。

大都市や県庁所在地であれば、大電力の送信所が比較的近くにあるので、受信しやすいのだろうが、

小電力の中継局から受信することを想定している地域では、電気雑音に対して非常に弱いかもしれない。


一方でFMラジオの受信状況は概ねよい。

市内に主要な中継局があるので、ここから送信される電波を受信する分には良好に受信できる。

そもそも変調方式がノイズに強いというのもあるけど、中継局の設置が効果的というのもある。

AMラジオで使用されている中波に比べれば、FMラジオで使われるVHFは、他の国に飛ぶほど遠くまでは飛ばない。

なので中継局の設置も融通が利きやすいのだ。

ただし、山の向こうの送信所の電波を受信するのはちょっと難しいかなぁ。

高いところにアンテナを立てれば受信できそうですけどね。VHF・UHFはアンテナの位置が肝心だ。


ろくにNHKラジオ第1が受信できないとは驚いたが、現在は らじる★らじる という回避手段がある。

タブレットで らじる★らじる を開いて、R1を選べば、インターネット経由で聞けてしまう。

そもそも、らじる★らじる は難聴対策のためのサービスだから、この使い方は理にかなっている。

民放のradikoも同じことだ。地域制限はあるが、本来の放送区域では難聴対策になっている。


そんな極端なへき地でもないのに、NHKラジオ第1の受信に困るとは思わなかったけど。

ただ、都市型難聴という言葉もある通り、電気雑音や地形的要因で局所的に受信が困難な地域もあることは知られている。

この対策として、AMラジオ局の中継局をFM方式で設置することが行われている。

AMラジオ局もFMがいい

確かにこれは必要だと思った。既存のAMラジオの中継局の出力が小さいというのも要因ではあったけどさ。


民放では親局クラスのFM方式の中継局を整備して、人口が多い都市部での対策を優先しているようだ。

一方でNHK(ラジオ第1・第2)は混信がひどく中継局の設置が困難だった離島などでの中継局整備に活用してきた。

最近では山間部への設置にも使われているようだが、基本的には従来の送信所がカバーしていないところを対象としている。

一部、低地にあり災害に弱いAM送信所の補完用の中継局もあり、そこだけはAMもFMも選択できるようになる。

いずれにせよ、都市型難聴の対策を積極的に行う民放とは考えが違うようだ。

小電力のAMラジオ中継局をFM方式で補完するというのもありそうだけど、NHKではやってなさそう。(民放ではやってるところもある)

これやってくれると救われる地域だったんだけどね。さすがにそれは都合のよい発想か。


Author : hidemaro
Date : 2017/11/07(Tue) 21:49
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本科でもやってみたら

今日は高専祭にでかけていた。
毎年この時期に関西に来るとタイミングが合うので行くんだけど、
まぁこのために遠出するかっていうとそこまでのものではないよね。
文化の日近くにやってくれる分には足を運ぼうとは思うけど。
そんなに盛大なものでもなく、こぢんまりとしている。
人手にも限りがあるということか、従来屋外にあったステージが屋内に移設されていた。
雨天時に屋外ステージを屋内に移設する手間がかかっていたので、それなら最初から屋内にしておこうということだろうか。
それはそれでアリだと思うけどね。けっこう雨に見舞われることも多かったし。
それに伴って導線も去年までと違ったり、不思議な感じ。
かつてのクラスメイトと出会うことはさほどないんだけど、
かつてお世話になった教員とはよく会う。なにしろ専攻科まで7年もいましたからね。
歩いてて会うとこっちも気づくけど、向こうも気づくという。
国語の教員まで顔を覚えられてるとはまぁなんとも。確かに専攻科までいたら目に付くか。
そんな中で、学科の展示を見に行くと、実験の成果物などが展示されていた。
去年ぐらいから実験のカリキュラムが変わって、PBL(Problem Based Learning)が本科でも取り入れられたんだよね。
もともと専攻科ではPBLが実験などで取り入れられていた。
これまで本科・専攻科を通じて学んできた技術を実践して、何らかの課題を解決するシステムを作るということをやるのだ。
卒業研究・特別研究でもそういう側面はあるが、別の切り口で課題解決・システム設計に取り組むわけだ。
なかなか苦戦するのだが、成果はさておき、そこから学んだことは技術者として働き始めるときに役立つにちがいない。
時間にも余裕があり、もともと応用的なことをやることを目的としている専攻科にはうってつけだったのだが、
本科でも4年生の実験に取り入れることにしたという話は、前々から聞いていた。
それで成果物を見て回ってたんだけど、なかなか当初の思惑通りにいかないものも多かったようだ。
パワー不足で所望の性能が得られなかったり、重すぎて実用にたえなかったり、予算不足だったり。
逆に補助装置のつもりで作った装置が性能がよすぎて、補助装置としての立ち位置が怪しくなったり。
構想はあっても、学生実験の中で実際に形にできるかっていうと、なかなか難しいよね。
重かろうが、パワー不足だろうが形にできたチームはかなり優秀なのかもしれない。
実際に技術者の仕事をやると思うのは、アーキテクチャって重要だよねということ。
マイコンとロジックとアナログ回路がそれぞれどこまで分担するかとか。
どういうトポロジーでシステムを接続するかとか。
それによって作りやすさとかだいぶ変わってくるんだよね。
実験で作るシステムも同じこと。所望のシステムを作るには、メカ・エレキ・マイコンとどう機能を分担するとよいか考えると。
その構想に基づいてプロトタイプを作ってみようというのが実験だよね。
こういう経験ができるのがとてもよいことだ。
プロトタイプが完成品として求められるものをすべて満たしていればよいが、必須ではないかなと。
重すぎるし、マイコンの性能不足で所望の機能が乗っかってないと言っていたシステムは、
おそらくちゃんとものをそろえれば、そこそこの重量で所望の機能が乗ったものは作れそうで、
プロトタイプとしてはそんなに悪くなかった気がする。
一方で、実際に動かしたところ、とてつもないパワー不足が明らかになったシステムは、
プロトタイプを作ったことで、このアーキテクチャではダメなことを明らかにできたと。(その前に見抜けた気もするけど)
ちゃんと考察できれば、どちらも学生実験としては立派な成果なんじゃないですかね。
製品化するんだという話になると、前者はGOになる可能性はあるが、後者はNGなので残念でしたねって話だけど。
本科4年でもそれなりにできることは多いんだよね。
専攻科生は本科で一通りの技術を学んで、卒業研究という実践を踏んだ上でやるわけだけど、
それでもけっこう苦戦してる印象はあったし、形にならないチームもあったので。(チーム分けが悪すぎたのだが)
本科4年というのは、電気電子工学の基礎的なことを学び終わり、内容が応用的になっている段階ではある。
チームの中でよく手が動く学生とそうでもない学生がいるとか、その差は専攻科以上に問題な気はするが。
それでも先導できる学生と、教員の助言があれば、なんとかなるって話なんですかね。
というわけで、数年前に言っていた構想が実現していて、わりとうまくいってるって話ですね。
今後、技術者として働き始めたときにきっと役立つでしょうよ。
という具合に学校もゆっくりだが変わって行ってるってことが確認できたのが、今日の成果ですかね。
Author : hidemaro
Date : 2017/11/04(Sat) 21:59
電気・数学・物理 | Comment | trackback (0)

矢印とは逆向きで正しい

とある機器で、接続するスイッチに対して、直列に素子A、並列に素子Bを接続すると、

そのスイッチまでの配線異常が発見できる機能がある。

確かにそれで動くんだけど、素子Aと素子Bってなんだよって。


スイッチに並列に接続する素子Bは、これはただの抵抗。

この抵抗があることで、スイッチがOFFのときも、オープンではなく、一定の抵抗値に見えるようにしていると。

もしもスイッチまでの配線が断線したら、オープンに見えるから、スイッチOFFとオープンを見分けられると。

一方の素子A、こっちは+と-を示すマークが入っているから、抵抗ではないらしい。

気になって詳しい人に聞いたら、ツェナーダイオードだとのこと。

これを挟むことで、スイッチに電流が流れると、素子Bで5V程度の電圧降下があるので、スイッチをONにしても電圧が見えると。

もしもスイッチまでの配線が短絡したら、0Vに見えるから、スイッチONとショートが見分けられるわけ。


ツェナーダイオードは定電圧ダイオードとも呼ばれるが、一定の電圧を得るために使われる。

ただし、普通のダイオードとは使い方が大きく異なる。

普通のダイオードは電流を一方向だけに流すという目的で使われ、アノードが+、カソードが-になるように接続する。

電流を流しているときの順方向電圧降下は材料によるが、シリコンだと0.6Vぐらいになる。

でもツェナーダイオードは通常はカソードを+、アノードを-にして使われるんだよね。

というのも、ツェナーダイオードは逆電圧をかけて電流が流れ出す電圧が一定になるダイオードだから。

普通のダイオードと同様にアノードを+、カソードを-にすると、普通に順方向電圧降下が見えるだけなので。


だから回路図で見るとこんなんなんだよね。

ツェナーDiを用いた定電圧回路。最大電力、安定抵抗、最大電流等の計算 (無線工学の基礎)

ダイオードの回路図記号って矢印に棒を付けた形で、その記号から受けるイメージの通り矢印の向きに電流を流す意図で使う。

でも、ツェナーダイオードは逆電流を流したときの電圧降下が一定になることに期待する素子なので、

通常電流が流れる向きと矢印の向きは逆になるんだよね。

電気電子分野の技術者にとっては当たり前のことなんだけど、なんで矢印と逆向きなんだよと思う人もいるかも。


常時電流を流すという用途で見ると矢印の向きがおかしいって話になるんだけど、

いざというときに電流を逃がすという目的で使われるツェナーダイオードもある。

TVSダイオード (ESD保護用ダイオード) (東芝)

信号ラインとGNDの間にツェナーダイオードを入れてある回路図がある。

信号ラインの電圧が通常動作時の電圧レベル(例えば3.3V)がかかってもツェナーダイオードに電流は流れない。

ところが過電圧が印加されると、そのツェナーダイオードに電流が逃げて、ICに過電圧がかかることを避けられると。

そのまま過電圧が印加され続けるとツェナーダイオードは燃えちゃうんだけど、

ここで想定してるのは静電気のようなごく短時間の現象なので、ツェナーダイオードをGNDとの間に入れることで過電圧から保護できるわけだ。

いざというときには期待しているのは矢印と逆向きに電流を流すことだけど、普段は流れないので。


回路図上の見た目がおもしろいだけで、あとはそんなにおもしろい話はないんですけどね。

あとは、マルチメーターで極性を調べるときは、普通のダイオードとして極性・順方向電圧降下を調べるしかないということぐらいかな。

ツェナーダイオードとしては+側をマルチメーターの-側で当たることになる。

意味がわかっていればどうってことはないでしょうけど。


Author : hidemaro
Date : 2017/10/19(Thu) 23:04
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鉛フリーという問題ではない

職場ではんだ付けをすることも時々あるわけだけど、最初の頃は散々だった。

シリアルNo.1のはんだ付けは辛い

最近は少しは慣れてきたけど、出来上がりは散々な物だし、能率もたいしてよくはない。

そんなことを言っていたら、工場ではんだ付けの教育を受けにいくかという話があって、じゃあ行くと言ったのだった。


名目としては、鉛フリーはんだを使うに当たっての教育ということになっている。

開発部署で実験的にはんだ付けをするときは、Sn-Pbはんだ を使うことが多い。

Snはスズ、Pbは鉛、すなわち鉛を含んだ、伝統的なはんだだ。

ところが、ヨーロッパ向け製品ではRoHS指令の都合、電気電子機器には原則として鉛を使うことが出来ない。

RoHS指令の規制物質には他に水銀、カドミウム、六価クロムなどがある。別に鉛だけじゃないんだけどね。

ただ、はんだ付けの鉛が問題なので対策する必要があったのは確かで、工場ではとうの昔に鉛フリーはんだの導入が行われたのだった。

この鉛フリーはんだはいくつかの品種があるが、いずれにしてもSn-Pbはんだとは取扱に差異がある。

開発部署でも鉛フリーはんだを使うことはあるので、それに対応するために教育が必要だと言う理屈だ。


ただ、実際のところ、鉛フリーだから取扱に大きな差があるというわけでもなかった。

鉛フリーはんだにもいくつか種類があるが、うちの工場ではSn-Ag-Cuはんだという、一般的な鉛フリーはんだを使っている。

スズ(Sn)・銀(Ag)・銅(Cu)の合金だが、銀と銅は微量で、成分の95%以上は スズ だ。

Sn-Pbはんだもそうなんだけど、スズが低融点(232℃)であるのを、合金にしてさらに下げるんだよね。

これが、Sn-Pbだと183℃ぐらいまで下がるんだけど、Sn-Ag-Cuだと217℃ぐらいまでしか下がらない。

これが取扱の差に表れるわけだが、一方で道具の改良も進んだので、使い勝手の差を埋められるようになってきた。

あと、実際にはんだ付けするときの温度も、融点が高いからといって特別高くする必要はないようだ。

単純にはんだの溶け始めの温度が高くなる、それだけの差らしい。

出来上がりは光沢に欠けることがあるとか、しわが見えることがあるとかあるけど、それはそれでOKとのこと。


結局は正しい道具を上手に使うことが大切で、それは Sn-Pb だとしても Sn-Ag-Cu だとしても変わらない。

こて先のチョイスとか、温度設定とか、これが今までかなりいい加減だった。

こういう場合はこの こて先ががオススメとか教えてもらったけど、やっぱり品揃えが肝心だなと。

けっこう大きさのバリエーションがたくさんいるようで。大きさを変えると使い勝手がずいぶん変わる。

こて先を保護するために、保管時はこて先にはんだを付けておくという話は聞くけど、これけっこう露骨にやるんだね。

POINT 4. 作業が終わったら、こて先に必ず新しいはんだをのせて保管してください。 (HAKKO)

作業中でも使わない時間が少し長いなら、はんだをかぶせて置いた方がよさそうだ。

こて先が酸化すると作業性が悪くなるのだが、このスピードが結構早い。

どうせメンテナンスしないといけないのだが、その頻度を少しでも減らすには、作業中・作業後の酸化をできるだけ減らす工夫をすべきということだ。


ほかにも、はんだ吸い取り線のうまい使い方とか、いろいろ教えてもらったんだが、

なんにしても、工場に来て教えてもらえたのはとても役に立った。

名目は最初に書いたとおりだが、鉛フリーであることを意識することはほとんどなかった。

それ以前の問題が多かったし、よい道具を使えばSn-Ag-Cuはんだの融点の高さも気にならない。

だからよい道具を買ってくれという話だが。(実はあるのかもしれないけど)


ところで、そもそもRoHS指令を守るとどういうメリットがあるの? というそもそもの疑問がある。

製品として稼働しているうちは、規制対象物質が入っていてもさほど問題はなさそうで、

製造時の作業者への健康被害を抑えられることと、廃棄後の土壌汚染を防止できることだろう。

土壌汚染防止が主な理由なんかなぁと思ってるけど、そもそも適正な処分法で処分するべきなんだよね。

日本では鉛など使用禁止になっているわけではないが、J-Mossにより一部の品目で鉛などを含む場合はマークを付ける必要があるそう。

リサイクル時に見るらしい。出口の対策の参考ってわけ。だから禁止じゃないんだね。

地域によってこのあたりの考え方に差はあるが、ヨーロッパの規制ってのは影響度が大きいからね。どうしても無視できないのが実情ってことだ。


Author : hidemaro
Date : 2017/10/04(Wed) 23:03
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数字の並び替えになっている

あんまり、こんなことを考える人はいないと思うけど、

  • 1134kHz 文化放送(東京)
  • 1143kHz KBS京都
  • 1314kHz ラジオ大阪(OBC)

なんとなく周波数が似ているような。


この3つの放送局の周波数(kHz単位)は数字の並び替えになっている。

なんで? それはこの周波数が9の倍数だから。

中学校の数学の授業とかで聞いたことがある人も多いだろうが、

3の倍数は各桁の数字を足すと3の倍数になり、9の倍数は各桁の数字を足すと9の倍数になるという性質がある。

これを使うと、123は 1+2+3=6だから3の倍数、333は 3+3+3=9だから3の倍数であり9の倍数であるということが簡単に判定できる。


で、最初に挙げた3つの放送局の周波数の数字はいずれも 1,1,3,4 の並び替えで構成される。

1+1+3+4=9だから、この4つの数字の並び替えは9の倍数になる。

日本では中波(AM)ラジオ局の周波数は531~1602kHzの範囲にあるので、

この範囲内で、1,1,3,4の数字を並び替えてできる、 1341kHz、1413kHz、1431kHz はいずれも実在するラジオ局の周波数になる。

他の放送局の数字も並び替えるとそうで、NHKラジオ第1東京の594kHzを並び替えて出来る945kHz、954kHzも実在する。

549kHzは日本には存在しないが、ロシアに存在したよう。(現在は廃止されたとのことだが)


アジアでは中波放送の周波数は9KHz間隔で割りあてることになっている。

かつては10kHz間隔だったのだが、ある時期に9KHz間隔に改められたよう。

古い資料を調べると文化放送は1130kHz、OBCは1310kHzだったことが分かる。

おそらく、NHKラジオ第1東京の594kHzというのも600kHzからの引越なんだろう。

なぜ、9kHz間隔に改められたのかというと、おそらく混信対策だろう。

中波放送というのはどうしても遠くまで飛んでしまう。日本でも韓国・中国・ロシアあたりの放送局が入ることがあるのもそうだけど。

混信を避けるには周波数を分ければ良いのだが、みっちり詰まってるとそういうわけにもいかない。

そのためのすき間を空けるために少しずつ詰めたのかなと。


9という数字の性質もあって、9kHzステップってのは、けっこう紛らわしいことがある。

1134kHz と 1314kHz でごっちゃになるって人がいるかどうかは知らないけど。いなくはないでしょ。

一方で9の倍数になるはずというところから、類推できることもある。

100xkHz となれば、9の倍数になるためには1+0+0+xが9の倍数にならないといけないので、1008kHzと分かるとか。

そんなこと考える? まぁあんまり考えないと思うけど、理屈上はそうなる。


0.1MHz間隔で周波数を割りあてるFMラジオだとこうはいきませんからね。

82.5MHzもあれば、82.4MHzもあるし、82.6MHzもある。何か規則性があるわけではない。

それだけAMラジオは周波数の割り当てに苦心してるって話なんだけどね。

国内の調整だけで済まず、近隣諸国との調整も必要になるとか。送信所の移設すら面倒とか。


Author : hidemaro
Date : 2017/09/19(Tue) 23:27
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抵抗負荷が熱くて

抵抗器はありふれた部品だけど、流す電流によっては大変だ。

抵抗器に電流が流れるとジュール熱が発生する。

単純に言えば、小さな抵抗ほど定格電力が小さいということで、

例えば1005サイズのチップ抵抗で定格0.1Wだけど、ずんぐりとしたリード抵抗だと定格2Wとか。


消費電力に応じて、適切な抵抗を選ぶ必要があるのはもちろんのことなのだが、ある段階からは別の心配事が出てくる。

あまりに発熱するものだから、周りを燃やしたりしてしまわないか心配ということである。

火事にはならずとも、不用意に触れてやけどしたり、配線の被覆を溶かしてしまったりという心配はある。


どれぐらい発熱するの? って話だけど、今回は10Wぐらいですかね。

さすがにこれぐらいの定格を稼げる抵抗はかなり大きいものになる。

メタルクラッド抵抗器っていう金属製のケースに入った抵抗を使ってる。けっこうなお値段する。

トイレの電球が40Wとか考えると、10Wって大したことなさそうだけど、

電球に比べると小さいので、単純に抵抗器1個置くだけだと、小さなところに熱が集中して大変なんだよね。


うちの職場では、数十Wの抵抗負荷を何個も並べて使うことがあるんだけど、

放熱のためにアルミ板に貼り付けて、ラックに取り付けたりしてる。

机とか床に直接置くと、そこから燃えかねないので、縦置きしたいんだが、それがけっこう大がかり。

まとまった数あれば、メタルクラッド抵抗だらけのラックを作っても割に合うと。

かえって1個・2個という方が苦心するんだよなぁ。

アルミ板に取り付けて机の上に置いて使ってる人もいるけど、長時間・連続で使うにはちょっと怖いような気もする。


そんな具合で抵抗負荷も大変なんだという話なんだけど、約10Wの負荷を付けて連続運転しないといけない試験があった。

一昼夜連続運転ということで、万が一、夜中に燃えるようなことがあってはならない。

かといって、この試験のためにラックを確保してやるのは大変。

連続運転中に他の人がうっかり触れてしまうと火傷するので、どうやって注意喚起するかという問題もある。

いくつか案はあったが、一番、簡単で安全な方法として選ばれたのは電子負荷を使うという方法だった。


電子負荷は電流を引き込む装置で、電源の変動によらずに定電流を引く機能など、通常の抵抗では実現できないことができるのが特徴。

今回の用途としては単純な抵抗負荷でも十分だが、定電流を引く方が厳密にはよい。

というか厳密に所定の電流値を引く抵抗を用意するのって難しいのよね。固定抵抗でやると近似値にならざるを得ない。

それ以上に重視したのが負荷で消費されたエネルギーを安全に捨てられること。

電子負荷を動かすとファンの音がするけど、そこから熱にして捨ててるわけだ。

大電力のものだと、回生機能があって、再び試験体の電源として供給して、廃熱を減らすようなこともできるようだが。

筐体が熱くて触れなくなるなんてことは当然無いので、連続運転でも怖くないね。


ただし、電子負荷も万能ではない。

抵抗負荷だと熱くて机に置けないということで、電子負荷を使って試験をしていた人がいた。

そしたら、過渡的な挙動がおかしいという話があって、とりあえず抵抗負荷でも起きるか調べたらと言われたそうだ。

それで抵抗負荷を使って測定してみたら、不可解な現象は起きなくなったので、電子負荷の問題ということで解決した。

定電流を引き続けるというのには向いているけど、過渡的な挙動はどうしても弱いのだ。

あと、電子負荷の台数も限りがあるから、模擬すべき負荷の数が多いと、抵抗負荷にならざるを得ない。

かなりの個数の抵抗を取り付けたラックがあるのは、そういう用途があるから。

複数の出力を分流用の抵抗を介して束ねて、まとめて電子負荷に入れるというやり方もあるんだけど、不都合も多い。


リアルを追求すると抵抗負荷になり、理想とか手軽さを求めると電子負荷になるような印象はあるけどね。

これまで書いてきたのはどちらかというと大きな電力を引く場合の話だが、

センサを模擬する場合などは、電力は小さいが、負荷を流れる電流の精度が要求されたりする。

精度良く電流を引くには直流電圧電流源のシンクモード(cf. 電流源のシンクモードというもの)を使うとよい。

ただ、個数が用意できないので、個数が必要な時は抵抗で模擬することになる。

熱の問題はないのだが、精度がいまいちだとか、温度で抵抗値が変化するとか。また違った悩みはあると。そういうもんだ。


Author : hidemaro
Date : 2017/09/13(Wed) 23:03
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